まだそんな事をやってたの・・・と言われてしまいそうですが、スライム社製パンク防止剤の入ったタイヤの英式バルブプランジャーが腐食して短くなっている事が多い事象の原因をさぐる試験の最終報告です。
2019年の8月から2年間行いました。
試験の目的や内容は下記をご覧ください。
一回目(4か月目)報告
パンク防止剤による英式バルブプランジャーの腐食 | SHIBUYA-BICYCLEのブログ (ameblo.jp)
二回目(1年経過)報告
パンク防止剤による英式バルブ・プランジャーの腐食について | SHIBUYA-BICYCLEのブログ (ameblo.jp)
2年経過時の状態は
取り出し状態。左はメッキを剥がして試験を始めたプランジャー。白い析出物がかなり多くついています。触るとシャリシャリ取れるので、水道水の塩素と何かの化合物でしょうか?
中央は安メッキ品。これにも少し白い析出物が付いています。
右の良いメッキ品は殆ど析出物は有りません。
虫ゴムを外した試験品
左:メッキを剥がして試験開始品。 中:安いメッキが掛かったプランジャー。 右:良いメッキが掛かったプランジャー。
メッキ剥がし品が一番短くなっています。良メッキ品は腐食していません。
私がコレクションしている実車から取り出したパンク防止剤による腐食プランジャーが10個ほど有りますが、良メッキ品と同じメーカー製の物は有りません。サンプルが10個なので断定的な事は言えませんが、良いメッキが掛かっていればパンク防止剤による腐食は防げるのかもしれません。
こちらはパンク防止剤で腐食したプランジャー。腐食面の状態は試験品とほぼ同じ感じです。
以上により腐食の原因は電食によるものと考えて良いのではないかと思います。
腐食を防ぐには良いメッキを掛ける他に、バルブステムとプランジャーの材質を同じ(銅と亜鉛の合金比率が同じ真鍮)にする方法も有りそうです。
もう一つの脱亜鉛腐食試験について
英式バルブのプランジャーの腐食 | SHIBUYA-BICYCLEのブログ (ameblo.jp)
プランジャーの先端だけを水道水に漬けた状態の試験も経過時間は10ヶ月ですが取り出しました。
こちらは特に大きな変化は有りませんでした。右から3個目に若干白い析出物が付いていてメッキも少し変化しているようににも思われますが、試験はここで終了します。
2年の間、テーブルの下に水を入れた試験サンプルがずーっと置いて有ったので、蹴っ飛ばしてしまわない様に気を使ってきましたが今日で解放されます。
すごくスッキリしました。思ったよりも行動のプレッシャーに成っていたようです。