朝、いつものように目が覚めた。

 

よく考えたら「いつものように」とは、決して当たり前のことではなく、大変有り難いことです。

 

大地震が発生するかも知れないし、トラックが飛び込んでくるかも知れないし、刃物を持った強盗や不審者が侵入してくるかも知れないし、脳梗塞や心筋梗塞が発症するかも知れないし、・・・・


明日も今朝と同じように目が覚めるという保証は全くありません。

 

「寝違えた」だとか、「頻尿だ」とか、「足が痙った」とか・・・・

それはそれで問題ですが、とにかく「目が覚めた」ということは奇跡的に喜ばしいことだと思います。

 


 

もし今朝、目が覚めなければどうなっていただろう?

 

それはつまり永眠ということで、昨日まで永々と続いてきた時の流れは突然私とは無縁なものになる。

はい!それまで、一巻の終わりだ。


間もなく相続人と呼ばれる息子や娘の家族とその関係者が集まって、昨日まで私の所有物だった全ての「モノ」をどんどん処分してしまうだろう。

 

もう私は「それ、だめっ!」とも言えず、三途の川の向こうから ただ「なんて日だ!」と嘆くことしかできない。

 

どんなに大切な「モノ」であっても全部置いて行くしかないのだ。