旅人(たびと)に魅せられて
  • 09Dec
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      ゲルハルト・オピッツ~円熟の演奏

      今日(12月9日)、アクロス福岡シンフォニーホールでゲルハルト・オピッツのピアノリサイタルを聴いてきました。  <ゲルハルト・オピッツ氏>オピッツはドイツ出身、クラシック・ドイツ音楽を代表する「正統派」ピアニスト。現在活躍しているピアニストたちのなかでも、“ベートーヴェンを弾いたら、右に出る者はいない”といっても過言ではないです。日本でもファンが多く、1980年代から頻繁に来日していますね。自分は、数カ月前に九響とジョイントでベートーヴェンの「皇帝」を演奏したのを聴きましたが、冒頭部などは『嗚呼、皇帝はこうやって弾いて欲しいよな』を実現、ただ、曲が進み3楽章あたりで「疲れ」が感じられ、年月の経過を痛感しました。<今回のプログラム> ベートーヴェン: P.ソナタ 第17番 月光 ベートーヴェン: P.ソナタ 第23番 熱情 バッハ: パルティータ 第5番 ブラームス: P.ソナタ 第2番第1曲目、もともとは「テンペスト」の予定で、事前アナウンスなく、いきなり「月光」が始まったので驚きましたが、円熟の演奏を披露してくれました。やはり、少々、年月の経過=経年による、“キレ味不足感”や“もたつき感”がありましたが、正統派ドイツの雰囲気で会場を満たしました。音量も「これが最適!」をキープしており、アクロス福岡の響き具合を熟知して、計算し尽くしていると思いました。さすがです!! ベートーヴェン2曲、ドイツ正統派のオピッツワールド堪能でききました。バッハも素晴らしい!CDを購入しようと思いました。ブラームスも言わずもがな!大満足の演奏会 (^^vアンコールは今日第1曲目で演奏予定だった「テンペスト」の第3楽章、これが、また、なんとも素晴らしい演奏で、大大満足っ!!!ゲルハルト・オピッツ氏、まだまだ70歳、今後の活躍も楽しみです!

  • 25Nov
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      オークラコレクション展2~扇面流図屏風が素敵だ!

      九州国立博物館で開催中のオークラコレクション展(~12月9日(日))の後期展示を観てきました。<後期も目玉展示が目白押し!?>横山大観「夜桜」、国宝「随身庭騎絵巻」etc.etc..通期展示も含め、その質の高さにはただただため息です。。。<扇面流図屏風が胸に迫る>その中でも、圧巻は宗達派「扇面流図屏風」。  右隻 左隻<画題エピソード>室町時代、将軍が嵐山に遊びに行ったとき、お供の童(わらべ)が誤って扇を川に落とし、流れてしまったのを見た家臣たちが、戯れに、われもわれも と川に扇を流して興じた、というものだそうです。う~ん、なんと風流な。。。右隻はまだ数本しか流れていない状態、左隻は次々と流された扇がひしめき合っている状態、川のせせらぎ音と扇同志がひしめく “かさかさ” という音が聞こえてくるようです。金色ベースのきらびやかな屏風を目の前にして、右隻から左隻へと視線を動かすと、その「時の流れ」が何ともいえず「せつなく」感じられて、屏風の前から動くことができなくなりました。改めて俵屋宗達・宗達派いいなー、と思いました。

  • 11Nov
    • 長谷川利行展 久留米市美術館の画像

      長谷川利行展 久留米市美術館

      10月27日(土)、久留米市美術館で開催されていた 長谷川利行展を観に行きました。 <久留米市美術館、石橋コレクション>久留米市美術館はブリヂストンタイヤの創業者石橋正二郎氏が設立した石橋文化センター・石橋美術館がその前身ですが、2016年に久留米市美術館として全面的に市の運営となりました。なお、今後、「石橋コレクション」は東京の町田市にある石橋財団アートリサーチセンターで一元的に保存管理するそうです。そういえば東京駅前の通称「ブリ美」も2017年に東京を離れる際は改装工事していましたね。<長谷川利行>その久留米市美術館で開催の長谷川利行展(会期:2018年9月22日~11月4日)を観てきました。さすらいの画家的イメージのある長谷川 利行(1891~1940年)、絵画は独学で学んだとのこと、肩書き的には「洋画家・歌人」などとなっております。その無頼(?)な一生は、最近TVなどで紹介されておりますね。<フォービズムの画が好きだ>利行の画風ですが、フォービズムそのものです。個人的なことになりますが、自分はフォービズムの絵が大好きです。アンリ・マティス、ジョルジュ・ルオーetc.etc..中でも特に ラウル・デュフィの絵は大好きで、なぜといえば画題が「競馬」「ヴァイオリンなど楽器」「ドビュッシーやモーツアルトの楽譜」etc.etc..と自分のストライクゾーンだったり、理屈抜きで、自分の好きな雰囲気をガンガン放出してくれているからです。日本では利行の他で、フォービズムにカデゴライズされている画家に佐伯祐三などがいますが、やはり自分は佐伯の画も好きですね。という訳で、利行の絵も必然的に自分は大好きです。 カフェ・パウリスタTV「なんでも鑑定団」で紹介さたことで、東京国立近代美術館が購入に至ったという経緯を持つ一枚。やはり良いですねー、自分は好きですね。夏の遊園地うーん、やはり好きですねー。利行展、展示数も多く、見応えがありました。個人的にはとても満足です。今度じっくり「なぜ自分はフォービズムの画が好きなのか」分析してみたいと思いました。。。

  • 28Oct
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      ある競走馬の死

      2018年10月27日(土)佐賀競馬。折しも第6レース終盤ゴール前のたたき合いの大盛り上がり。しかし、途中までレースを引っ張っていた人気有力馬の姿がみあたりません。自分らも含め、観衆は口々に「2番がいない」「2番はどこへ行った」と言っています。「もしや」と嫌な予感を抑えつつ、2番を探して、視線を右へ~ゴール前直線から第4コーナー方面へ戻すと、横倒しになり、力なく足をばたつかせている栗色の馬体、傍にぼー然と立ち尽くすジョッキー、馬体が倒れるときに壊れたと思われる内ラチ。このただならぬ異常事態を確かめ、見守るため、多くの観衆が4コーナー方面へ押し寄せています。我々はゴール近くにおり、遠くからでありましたが、その横たわる馬体は確認することができ、また、目が離せませんでした。横たわる馬体はしばらく足をばたつかせていましたが、そのうち、ぱったりと動かなくなりました。急性心不全、心臓発作のため競走中止。秋の日の光に照らされている栗色の馬体は“神聖”以外の形容詞が見つからないほど神々しく輝いており、自分は大粒の涙がこぼれ落ちることを とめることができませんでした。ブルベアマーテン号の冥福を心から祈り、関係者の皆様へのおくやみを心から申し上げます。 

  • 08Oct
    • オークラコレクション展 九博の画像

      オークラコレクション展 九博

      九州国立博物館で開催中の特別展オークラコレクションに行ってきました。  明治150年記念 特別展オークラコレクション 会期: 2018年10月2日(火)~12月9日(日) 開場: 九州国立博物館現在、東京の大倉集古館が改装中(2019年春まで)ということもあって実現した展覧会でしょう。実は大変恥ずかしながら、自分は東京在住中に大倉集古館を訪れておりません(汗。。。なんと愚かなことでしょう。。まあ、この度、九州でコレクションを拝見できる機会に恵まれたことを素直に喜びたいと思います。 上は改装前の大倉集古館。古い建物は関東大震災で火災に遭ってしまったそうですが、この建物は先の大戦の戦災は免れたとのことで、現在改修中となっています。<大倉喜八郎氏と息子の喜七郎氏>大倉喜八郎氏は江戸末期の越後出身、戊辰戦争時に鉄砲を商うなどで財をなして、維新後に大事業家となった人です。維新期の廃仏毀釈の潮流や没落大名家が生活のために所有美術品を西欧の富裕層に売り払うなど日本の美術品海外流出の時代にあって、最初、喜八郎氏は「西欧人に売るため」に日本国内の美術品を買い漁っていたようです。が、美術品に囲まれているうちに「日本の美術品の素晴らしさ~仏像に囲まれていると心が落ち着く~」に気が付くとともに、日本美術の海外流出に危機感を抱くようになったとのこと。そして、日本美術品流出を防ぐという使命感のもと、自分の感覚に従って国内の美術品の蒐集を開始したそうです。喜八郎氏の息子、喜七郎氏も父親の事業および知識人・趣味人としての在り方を継承。美術品蒐集にとどまらずローマでの「日本美術展覧会」開催にあたり全面出資するなど、国内芸術振興に寄与しています。<オークラコレクション>素晴らしい! 本展覧会のコピーに 『圧倒的な質の高さ』 とあるんですが、まさにその通りでした。大倉集古館は国宝3点を収蔵しており、今回の展覧会でもその3点を拝見できますが(展示替え挟む)、前期展示の2点のうち、まず「古今和歌集序」のその優美な書~自分は書はよくわかりませんが、優美なことは一目瞭然でした~に心酔し、「普賢菩薩騎象像」の優美なお姿にまた心酔。どちらも平安時代の優品です。日本画で、自分は特に酒井抱一の「五節句図」の繊細さ・色の鮮やかさに魅了されました。解説には「抱一は姫路藩主の実弟だったため良い絵の具を仕様できたから」とありました。先に述べたローマでの「日本美術展覧会」 に出品された近代日本画の展示もありました。横山大観・鏑木清方・竹内栖鳳などの作品の素晴らしさに触れ、自分は近代日本絵画に目覚めてしまった感があります。<パトロンの皆さんありがとう>古来、芸術には大金持ち=パトロンの存在が必要でした。歴史的に芸術や文化財を思う時に、ある意味「歴史の負の側面」と言ってもよいその部分は避けて通ることはできません。このことから後世の人間である我々は何を学び、どうすればよいのか。。。すぐには「こうです」と言うことは難しいと思います。が、富豪の皆さんによって、これら素晴らしい美術品を我々が目にすることが可能となっていることについては、今はただ、御礼を申し上げるのみです。展示替え後の後期展示も観に行くぞ!

  • 01Oct
    • 沈黙―映画「サイレンス」を観てみたの画像

      沈黙―映画「サイレンス」を観てみた

      遅い夏休み(=秋休み)です。ということで、契約しているケーブルテレビの標準契約内で マーチン・スコセッシ監督「サイレンス」を視聴可能ということなので鑑賞してみました。<映画:サイレンス> 2016年米国 監督:マーチン・スコセッシ 原作:遠藤周作「沈黙」 配給:パラマウント映画など 配役:  ロドリゴ神父:アンドリュー・ガーフィールド  キチジロー:窪塚洋介  井上筑後守:イッセー尾形  通辞:浅野忠信  フェレイラ神父:リーアム・ニーソン   など <感想など>視聴した感想として、「原作を読んだときの印象とほぼ同じだ」という自分としては珍しいものでした。というのは、和もの洋もの問わず原作を読んだ後に映画を観ると「なんだー。。」となることが多かったためです。逆に、映画観てから原作読むと面白く読めたりするんですけれども。まあ、原作が「ロドリゴ神父の周囲で起こっている事」を描いているのでギャップのできようがないのかもしれません。ただ、「ロドリゴ神父の周囲で起こっている事」を描いてはいますが、その起こっている事は筆舌に尽くしがたく壮絶です。日本での江戸初期のキリスト教弾圧の様子ですね。江戸時代のキリスト教弾圧について、その時代背景や理由や弾圧の苛烈さ、そして、それよる個人の心象や宗教の在り方考察などについては、もう、いろいろと言い尽くされているのでここでは語りません。<人間は少しずつでも進歩している??>今回、改めて思ったのは、”時の権力同志 ― その時代の各利益を握って動かしている者同志、国と国とか ― の利害関係・利害の対立のためにいろんな政策決定がされてるのだけれども、そのことによって、なぜか被害者となり過酷な人生を送るのは、日々こつこつと誠実に暮らしている人達” ということで、この映画の中では、単に純粋な信仰を持ち信者保護以外の欲を持っていない宣教師たちと日々朴訥に生活し農業や漁業に勤しみ、厳しい年貢の責務もきちんとはたしている貧しい潜伏キリシタンたちが犠牲になってしまう。江戸幕府が西洋強国の侵略を防ぐのに必死であったことは、正直、個人的に情状酌量する面もあります。ただ、大きく考えたとき、対外・対内政策を決めている政権はただ政策を決定し上意下達で行わせているだけで、ほとんど痛みも受けることはなく、ほとんどの場合、一般市民が我慢し、ひどい場合は犠牲になる。このことは世界は一般市民によって成り立っていることの証しでもある、と言えるかもしれません。でも、こういうことだから仕方ない という考えのままだからなのか、一般市民が犠牲になるという状況は、現代でも全く変わっていない訳で、一体人間は歴史を知ることによって何を学んでいるんでしょうか、と思わずにはいられないです。それでも、人間は少しずつだけれども前進しているとは思うのですけれども。。。映画ではイッセー尾形さんの井上筑後守 役が秀逸と思いました。さすが、イッセー尾形さん!

  • 24Sep
    • 特別展 浄土九州 in 福岡市博物館の画像

      特別展 浄土九州 in 福岡市博物館

      福岡市博物館で開催中の 特別展 浄土九州 - 九州の浄土教美術 を鑑賞してきました。 会場入口<浄土信仰と九州>約千年前の平安時代に流行した末法思想と浄土信仰ですが、その九州での定着の仕方や在り方、そして時代の流れによる変遷をクローズアップした展覧会です。浄土信仰はひたすらに阿弥陀仏のおはします極楽浄土に思いを寄せるものです。九州においては、平安期には特に国東半島での八幡神信仰と阿弥陀仏信仰の習合、時代が下り、鎌倉期には法然の弟子で九州出身の弁長(べんちょう、聖光上人)が浄土宗鎮西流を興し、戦国・江戸期には浄土真宗が九州で大流行(これを危険視した幕府による弾圧もあったようです)するなど、地域特徴的に流行し根づいていったようです。また、九州は日本の西にあるため「西方浄土」とイメージが重なっていたんでしょう。  ポスター<九州の浄土美術>このような九州の浄土信仰が生み出した絵画や彫刻が一堂にかいした展覧会です。所蔵寺院は九州の山奥にあるためか(戦災を逃れるなど)、絵画の保存状態は比較的良いものが多いと思いました。<中将姫伝説と曼荼羅>出陳絵画に当麻寺の中将姫にちなんだ曼荼羅図が多かったのが印象的でした。 中将姫:天平時代に曲折の人生の中、奈良の当麻寺の尼となり、蓮の糸で曼荼羅を一晩で織り上げ、臨終時には阿弥陀仏に来迎され西方浄土に旅立ったとされる ~~ というように、中将姫は浄土信仰におけるヒロインと言ってよいと思われ、九州はじめ全日本的に憧れられたんでしょう。<阿弥陀仏彫刻>阿弥陀仏立像は特に鎌倉期の快慶の「安阿弥様」が浮かびますが、九州でも鎌倉期にはその影響がはっきりとあったようです。快慶一門と考えられる快成という仏師の作品も展示されていましたが、安阿弥様の優美な作品でありました。<歴史の暗部:廃仏毀釈>ただ、薩摩では明治初期の廃仏毀釈が大変厳しかった(神仏分離の度を越えて、寺院潰しがすさまじかったらしい)ためでしょう、薩摩関連の出陳作品は寺院所蔵ではなく、個人蔵のものが多かったです。これまで手を合わせて大切にしてきた信仰の“よすが”を、モノであるとはいえ、突然に「はい壊しなさい、捨てなさい」と言われても心境的に無理でしょう。人の心を強制することは国家と言えども不可能なのです。歴史的に起こった事象が生々しく感じられます。九州には寺院の入り口に鳥居があるなど、神仏習合の痕跡をくっきりと残す場所や多くの山が山岳信仰の対象となっているなど興味深いスポットだらけです。今回の展覧会は、その九州の魅力の一部を、極濃の密度で我々に届けてくれております。お腹一杯の展覧会でした。  うろこ雲と福岡市博物館

  • 17Sep
    • 筥崎宮放生会に行ってきたの画像

      筥崎宮放生会に行ってきた

      筥崎宮の放生会(ほうじょうや)に行ってきました。   露店が並ぶ参道<筥崎宮>筥崎宮(はこざきぐう)は日本三大八幡(宇佐神宮、石清水八幡、筥崎宮)のひとつで、創建は延喜21(921)年(諸説あり)とのこと、海岸のすぐそばにあります。勝負事に御利益があるそうで、福岡ソフトバンクホークスをはじめスポーツ関係者の信仰も集めているようです。  海岸と鳥居博多湾岸という場所柄もあり、創建時に醍醐天皇が「敵国降伏」の宸筆を奉納、時が下って鎌倉時代には元寇来襲時に亀山上皇が改めて醍醐天皇の宸筆を奉納したようです。また福岡市の沿岸部は“元寇防塁趾”がたくさんあり、当時の人々の震撼ぶりがしのばれますね。  宸筆扁額の掛かる楼門<放生会(ほうじょうや)>放生会(ほうじょうえ)はもともと仏教の殺生を戒める教えで寺院で行われていたのですが、神仏習合により神社でも行われるようになったものだそうで、収穫への感謝も込められます。福岡の筥崎宮では「ほうじょうや」と読むのだそうで、博多三大祭(山笠、どんたく、放生会)のひとつとして市民に愛されています。   参道の賑わい参道には大変な数の露店が並んでいます。すごいです!   見世物小屋!参道脇を入るとアミューズメントコーナーもあり、射的やスマートボールなどレトロなゲーム店が並んでいました。また、レトロな手作りお化け屋敷などもあり、その中でも一際興味を引かれたのが 見世物小屋 で、幟旗に「野人」「串刺し」「体質異常人間」などの文字がならび、これはもう、落語の世界!! ただ、夕方以降の開場のようで、昼間出かけた我々は観ることができませんでした、残念。今日は曇空ではありましたが、時折差し込む日差しが強く蒸し暑かったです。が、海からの風が冷っと涼しくとても心地よかったです。  結構透明度の高い海

  • 09Sep
    • ブックセンタークエスト黒崎井筒屋店での「花の億土へ」上映会に行ってきたの画像

      ブックセンタークエスト黒崎井筒屋店での「花の億土へ」上映会に行ってきた

      この度の台風・地震での被害に心からお見舞い申し上げ、一刻も早い日常の回復をお祈り致します。9月8日(土)、黒崎井筒屋のブックセンタークエストで「花の億土へ」上映会が開催されたので行ってきました。  手作りチラシ<JR黒崎駅周辺と黒崎井筒屋>炭鉱・鉄鋼業の繁栄と衰退:JR黒崎駅に直結して黒崎井筒屋=いわゆる地方の百貨店はあります。JR黒崎駅は北九州市の八幡西区にあり、筑豊電鉄との乗り換え駅でもあります。個人的感想としては北九州市(小倉地区)を含む東筑地区(広くは筑豊地区)に来ると『かつて繁栄していた土地の哀愁』をひしひしと感じます。JR黒崎駅周辺もかつては一大繁華街・歓楽街として繁栄を極めていたそうですが、石炭・鉄鋼業の相次ぐ衰退は商業にも波及し、駅周辺はシャッター商店街化するなど影響を被っています。黒崎井筒屋も例外なくその影響を受け、2019年5月末で営業を終了することが発表されています。今回初めてJR黒崎駅と黒崎井筒屋に来ましたが、土曜日の昼であるにも関わらずショッピング客が驚くほど少なく(店員さんの方が多い)、正直驚きました。もっとも、場所的に平日夕方の方が通勤・通学客でにぎわっているかもしれませんね。<映画「花の億土へ」上映会>この黒崎井筒屋にあるブックセンタークエストで石牟礼道子氏追悼 映画「花の億土へ」上映会が開催されました。上映会が開催されることを7月初旬に知り、電話予約しておりました。会場は売り場裏の会議室、20名程度の席。当日は書店員皆さんが作成されたと思われる、手作りのチラシ、やはり手作りの石牟礼道子氏作品&著作リストの冊子の配布がありました。また、会場隅に簡単な書籍販売コーナーが設けられ、石牟礼氏作品や関連書籍が並べてありました。 手作りのチケットと資料 花の億土へ (2013年)  出演:石牟礼道子  監督・音楽・撮影等:金 大偉  プロデューサー:藤原良雄  制作:藤原書店石牟礼道子氏へのインタビュー・朗読を映像と音楽が彩る作品です。この映画は石牟礼氏の意志(遺志)を観る者に伝えるひとつの方法と思いました。観る者は石牟礼氏のことばで、宇宙をも包含している大きな世界と生きとし生けるもの個々細胞の世界との区別が取っぱらわれる感覚となり、心は浄化され、そして、石牟礼氏の意志(遺志)を後世に伝えてゆく決意が湧いてきます。島原の乱:映画には島原の乱へ言及する箇所があります。石牟礼氏は天草生まれであることもあり、島原の乱に対する思いと島原の乱と水俣での戦いのつながりについて様々な媒体で数多く言及されております。また、自分に関して言いますと、ごく最近、石牟礼道子氏には「春の城」(=当初は「アニマの鳥」)という島原の乱を扱った小説があることを知って、実はとても嬉しい驚きを感じました。全く個人的なことですが、島原の乱については随分前から気になっており、まず、手近なところでは司馬遼太郎の「街道をゆく」や他の資料などで、周辺知識を得、機会があれば研究したいとも思いつつ、現在まで手つかずにしていました。そして、最近になって石牟礼道子氏のこの著作を知ったのです。今年1月の「苦海浄土」との出会い以来、石牟礼氏は自分にとって“水俣を通じて時空世界を超えたテーマ”を提示してくださる大切な作家となったわけですが、このことで “あこがれの先輩との新たな共通話題” ができたような喜びを感じております、いちファンの勝手な思い込みなんですけれども(笑。この上映会で石牟礼氏との触れ合い―著作読書、映像視聴 等々―で感じる “軽い疲労感を伴う浄化されたような清々しさ” を今回も感じながら、また、この映画が北九州市八幡西区の黒崎の黒崎井筒屋で上映されることの意義をも感じたのでした。また、ブックセンタークエスト黒崎井筒屋店の書店員さんのご尽力に感謝し、今後の活動の繁栄を祈りつつ、福岡市への帰途についたのでした。黒崎駅前で折尾名物 かしわめし弁当を売ってました(映像無;)。今度来たらぜったい購入するぞ!

  • 02Sep
    • アルテリ : 地域密着型書店発行の文芸誌の画像

      アルテリ : 地域密着型書店発行の文芸誌

      8月31日(金)は福岡城お堀近くの取引先での外出勤務であったため、終業後、けやき通りのブックスキューブリックに寄り 文芸誌「アルテリ」 六号(千円+税)を購入しました。 アルテリ 六号<文芸誌 アルテリ>「アルテリ」は熊本市内にある橙書店の店主 田尻久子さんが編集されている文芸誌です。2016年2月創刊、年2回発行、石牟礼道子氏など熊本ゆかりの作家をはじめ、国内の有名作家も多数寄稿してます。<橙書店 (熊本市)>橙書店はカフェや文具店も兼ねた営業展開、村上春樹氏ご本人による朗読会を企画・開催されたりと意欲的な活動をされていており、2017年には 「書店を核として、市民と作家が地域に根ざした文芸ネットワークを構築した」 功績が認められ、サントリー地域文化賞に選出されています。 (橙書店: http://www.zakkacafe-orange.com/ )<ブックスキューブリック (福岡)>ちなみに福岡市内に2店舗展開のブックスキューブリックも地域=九州の作家・出版社を応援しつつ(アルテリの取扱い店でもあります)、カフェ・パン屋・文具店を兼ねた営業展開、朗読会などのイベント企画と開催を行うなど橙書店と近いスタンスで活動されています。(ブックスキューブリック: http://bookskubrick.jp/ )両店ともスタイリッシュな店構えや活動の趣旨・スタンスが心地よく、九州在住者にとっては嬉しい、いえ、なくてはならない存在と言えるでしょう。<アルテリ 六号>自分は今回購入した六号で初めて「アルテリ」を拝見しましたが、豊田直子さん画の表紙の淡い印象や随所に挿入されている“元保護猫”たちの可愛いらしい写真の数々、蟻・キツネなどのほのぼのとした挿絵の数々に、日々胸中に生じる棘々した何かが溶かされていくようで、冊子をぱらぱらとめくって眺めているだけで、ほっこりとした気持ちになります(^^。「アルテリ」六号 (2018年8月15日発行号)は石牟礼道子氏追悼号となっており、渡辺京二氏、池澤夏樹氏、伊藤比呂美氏等々 錚々たる方々が寄稿しています。石牟礼氏の巫女的側面、晩年から臨終にいたるまで闘病されていた時の生身の人間の姿への言及などからは、なんだが “石牟礼氏の体温” まで伝わって来るようで、一種独特の疲労感(不快ではない)と共に清々しさをも感じる不思議な読後感ではありました。きっと この感覚こそが石牟礼氏なんだろうなー。

  • 26Aug
    • アクロス弦楽合奏団 12th定期演奏会 鑑賞記の画像

      アクロス弦楽合奏団 12th定期演奏会 鑑賞記

      2018年8月19日(日)、アクロス弦楽合奏団第12回定期演奏会をアクロス福岡シンフォニーホールにて聴いてきました。 パンフレットによると、2004年に日本を代表する弦楽器奏者によって結成され(ヴァイオリニスト景山誠治氏が呼びかけ人)、アクロス福岡シンフォニーホールを拠点に活動しているとのことです。たしかに、N響のコントラバス首席奏者 吉田さんや東フィルヴィオラ首席奏者 須田さんをはじめとして錚々たるメンバーで構成されています。今回は弦楽合奏にハープとチェンバロがジョイントして以下のプログラムが演奏されました。 ヘンデル:ハープ協奏曲 J.S.バッハ:ブランデンブルグ協奏曲第6番 ヴィヴァルディ:4つのヴァイオリンのための協奏曲  -後半- マーラー:アダージェット(交響曲第5番第4楽章) バルトーク:弦楽のためのディヴェルティメント 弦楽器のみなのでプログラム決定もいろいろ苦労があるのでは? と勝手な想像をしてしまいますが、弦楽合奏ならではのプログラムであるとも言うこともできますね。J.S.バッハのブランデンブルグ協奏曲第6番の楽器編成は「ヴィオラ2+ヴィオラ・ダ・ガンバ2 +チェロ1+通奏低音」と変わっています。なんでも、曲の依頼主である貴族も演奏に加われるようにヴィオラ・ダ・ガンバ譜を簡単な音符とし、実演奏では作曲者バッハ当人がヴィオラ(メロディー)を弾いていたようです。といいますか、ヴィオラ2本がメインメロディーを担当するということ自体がすでに珍しいのではないでしょうか。。。技術的にもヴィオラには相当のレベルの高さが要求されるように聴こえます。当日の演奏では、東フィルの須田洋子さんが第1ヴィオラを、長石篤志氏が第2ヴィオラをそれぞれ担当され、素晴らしい技巧を披露してくださいました。<悲しきヴィオラ>ヴィオラ=クラッシック音楽における縁の下の力持ちとしてその重要性を認められておりながら、その音の「宙ぶらりん感、もんわり感」からでしょうか、オーケストラ世界ではなぜかヴィオラが「ネタ」にされイジられてしまうことが多いのです。ヨーロッパには「ヴィオラジョーク」というものが存在しますし。。。『題名のない音楽会』(佐渡裕氏が司会時)では“ヴィオラ特集”が組まれ、なぜヴィオラはネタになるのか、というようなことで番組進行がされたんですが、その時、先の須田さんも出演、ヴィオラがイジられる理由について 「クラスの気になる女子をからかってしまうっていうようなことですよね」と言い放たれ(爆っ!、自分はその時から須田さんの大ファンとなったのでした。---- よく言った、須田さん-----

  • 19Aug
    • 繊細 鮮やか! 鈴木春信 ボストン美術館浮世絵名品展の画像

      繊細 鮮やか! 鈴木春信 ボストン美術館浮世絵名品展

      2018年8月19日(日)、福岡市博物館で開催中の鈴木春信 ボストン美術館浮世絵名品展 を鑑賞してきました。鈴木春信(1725?~1770)は江戸時代中期の浮世絵絵師で錦絵の草創期を牽引していた第一線級の大物絵師。春信の現存する作品は8割以上が海外にあるとのことで、日本国内では簡単に目にすることができなくなっており、よって、今まで我々一般日本国民にもその名はあまりなじみがなかったのでしょう。国芳、広重、北斎などの影に隠れていたと言いましょうか。。かくいう自分もこの展覧会を見るまでは、「鈴木春信?なんか聞いたことあるようなないような・・・」・・な浮世絵絵師であったわけです。今回の自分の率直な感想は、「ああ、この展覧会に来て、鈴木春信の絵を観ることができてよかった!」です。<繊細! 鮮やか!>春信の浮世絵の、繊細さ、色の鮮やかさ、絵に込められた知的で洗練された仕掛け等々、本当に素晴らしい!錦絵に着手した春信の最盛期の絵の素晴らしさには思わず「ほぉー」と感嘆のため息がもれてしまいました。江戸時代の人々が春信の絵を手元に所有し飽かず眺めていた気持ちが理解できるように思いました。<ありがとう、ボストン美術館!>併せて、ボストン美術館が最上級のクオリティーでこれだけ多数の春信の画を保存してくれていることに、同じ日本人として感謝をしなければ、と改めて思いました。と同時に、これだけの名作を海外に流出させてしまったことを日本人として残念に思ったりもしたりします・・・(ビゲロー氏に持っていかれた(涙)。浮世絵に限らず、仏像等々の明治期の日本美術品の流出は残念ではありますが、現状、海外の美術館が大切に保管してくれていることに感謝をすることにしたいと、自分は思うことにしております。。今回、鈴木春信という素晴らしい絵師の作品を鑑賞することができて大変幸せと思いました!

  • 11Aug
    • 炎のコバケン 新たなる伝説 with 九響の画像

      炎のコバケン 新たなる伝説 with 九響

      2018年8月11日(金)、アクロス福岡シンフォニーホールで九州交響楽団の「三大交響曲の夕べ」を聴きに行きました。三大交響曲というと、一般的には下記3曲をさすのですが、言わずと知れた名曲中の名曲、クラシックのポピュラー曲です。これを炎のコバケンこと小林研一郎さんと九州交響楽団が演奏しました。<三大交響曲>シューベルト:交響曲第7番「未完成」ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」<小林研一郎さん>他称「炎のコバケン」、自称?「炎のマエストロ」。国内の数々のプロオーケストラはもちろん、ヨーロッパのオーケストラと共演されている世界的指揮者です。そのエネルギッシュな指揮ぶりによって生み出されるサウンドは「コバケン節」と呼ばれており、力強い。また、指揮をしながら唸ったり、客席をゆび指し遠くに音を飛ばすように指示する独特の指揮スタイル、終演後に自ら走っての演奏者紹介、聴衆の拍手を止めての御礼の演説などなど、毎回そのパフォーマンスが楽しみな指揮者です。<我が家とコバケン>東京在住時にはコバケン氏の振る演奏会にはもう何度となく(何十回だろうか?)足を運びました。年末には「ベートーヴェンは凄い!連続全交響曲演奏会」に5回(5年)足を運んでいます。ちなみにこの演奏会は13時開演~24時終演で、終演後は上野の神社で初詣という一家の年越行事化しておりました。というわけで、1年半ぶりにコバケンを観るため「三大交響曲の夕べ」のチケットを随分前から入手していたのでした。<当日の演奏>未完成と運命この2曲が「前プロ=前半のプログラム」とは。。1回の演奏会で三大交響曲すべてを演奏するならば、この順番が妥当でしょう。九響のくせなのか、前プロはいろいろなアラ→ 弦のアンサンブルがちぐはぐ、などなど― が散見されました。新世界-新たな伝説の誕生新たな伝説が誕生してしまった。。。前述した九響のくせといいましょうか、メインの曲は前プロの曲と打って変わって本気の演奏をする、という感じです(笑。素晴らしかった。新世界はロマン派の曲でもありますし、コバケン氏の指揮スタイルとも曲の内容が合っているということも良い要素でしょう。今回の演奏では2楽章の弦の内声部=2nd Vnとビオラ=の刻み方を工夫し印象的な効果を生み出すなど、随所に“はっとさせる”箇所があり、大変面白かった。コバケン氏も「コバケン節」を炸裂させ、4楽章のコーダ部には「待ってました!」の伝統芸能=客席に音飛ばせの指揮、大喜びの聴衆。新たな伝説: 4楽章の冒頭部、弦の強烈なユニゾン後の金管の勇壮なメインメロディー部、恍惚となったコバケン氏は全てをオーケストラにゆだねるスタイルの指揮(=動かない)。しかし、冒頭部の熱狂の指揮中に落とされたのでしょう手元をみると指揮棒がない。聴衆である自分は当然に指揮棒のないままで指揮を続けられるんだろうと、ごくごく当たり前に考えておりました。が、マエストロ コバケン氏 おもむろに指揮台を降りられ、身をかがめて指揮棒を拾った。。。そして、何事もなかったかのように再び熱狂の指揮。自分はこの事態を目の当たりにし、気を失うかと思うくらい笑った(もちろん声をださずに)、窒息死しそうでした。。。(もちろん、マエストロ コバケン氏のこの行動は間違ったものではありません。自分の中にあるマエストロへの尊敬と愛が、なぜか笑いを呼び起こしたのです。。。もっと言いますと、この行動はマエストロ コバケンならではの出来事であると思います、レジェンドなのです。。。)コバケン氏のパフォーマンスを含め、本当に楽しい演奏会でした。九響もすばらしかったです(^^。

  • 05Aug
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      炎天下、小倉競馬場へ行ってきた

      酷暑の中、JRA小倉競馬場へ行ってきました。 パドック近代的できれいな競馬場です。開催は2月と8月のトータル20日間ほどと少ないです。非開催日は場外馬券売り場として機能しているものの、もっと開催すればよいのに、せっかくの立派な施設がもったいないなー、と思うのですが。。。  近代的建築  漫画家の松本零士氏が北九州市出身とのことで、上のような幕が垂れ下がっておりました。 競走馬近影パドックでは馬を間近で見ることができます。近くで見ていると、馬たちのパワーを受け取ることができてなんだか気持ちが良いんですよね。ただ、暑い中、馬も人も大変です。。。今回、自分は夏バテ気味、レース予想に集中できなかった(泣。 しょうがないので、その他のことを楽しんでみました。限定商品の駿馬茶。売店で買い求めた時、売り子がピンクのをだすので「ゲっ、ピンクぅ~」と一瞬思いましたが、よく見るとディープインパクト版!ラッキーでした。他にもいろんな馬のがあったようです。オルフェーブル人形の正面と背面。オルフェはいろんな意味で面白い馬でしたねー、現役時代にはとても楽しませてもらいました(笑。彼は今、種牡馬として第2の人生を送っています。ウマジョスポットの前にある巨大馬のマスコット人形。JRAでは女性客集客にも力をいれているようで、このようなウマジョ=馬女スポットなどを設けているようです。こちらからは芳香が漂っており、アロママッサージなどを行っているようでした。 揚子江の豚まん。北九州起源の豚まんでジューシー肉汁たっぷりでとてもおいしいです!小倉競馬場に来場の際は是非お召し上がりを!小倉競馬場グルメですが、JRAということもあり、東京競馬場や中山競馬場のようにケンタッキーや吉野家がテナントとして入っています。そんななか、地元の麺類を提供しているみやじと立花があります。ちゃんぽんやうどん、かしわおにぎりなどが人気です。 立花とみやじ真夏の青々とした芝がまぶしかった(^^。

  • 28Jul
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      九響-第369回定期演奏会の鑑賞記

      7月27日(金)、アクロス福岡シンフォニーホールで行われた 九州交響楽団第369回定期演奏会を聴きに行きました。プログラム「ジュピターつながり」プログラムです。モーツアルト:交響曲第41番「ジュピター」 今回もピリオド奏法を採用していました。ただ、前回のモーツアルトクラリネット協奏曲の時よりも“音の粗さ”が気になる演奏だったなー。。。また、第1楽章では、アンサンブルの乱れが随所にありました。特に“アルペジオで動いている内声がおくれる(特に2nd Vn)” 場面が多かった。。演奏会によってコンサートマスターが交代するので(今回は若い人)、人が変わったことによってタイミングがズレがちになってしまったのかもしれません。ホルスト:組曲「惑星」第4曲「木星、快楽をもたらす者」が超有名ですね。ホルスト氏は19世紀末~20世紀初頭を生きた音楽家。また ホルストは占星術や神秘主義思想に傾倒していたそうで、このことも組曲が誕生するきっかけとなったようです。また、この曲は1916年に完成していることから第1次世界大戦の様相が曲想に反映されているともいわれているそうで、確かに第1曲「火星、戦争をもたらす者」はそんな感じがします。ただし、この第1曲は開戦前に完成しているそうですが。。。迫力もあり、素直に楽しめる名曲です。九響とRKB女性合唱団(終曲のラストはバンダ ― 舞台袖など離れたところ演奏する― の女性コーラスのフェイドアウトで終わります)の熱演でした。 ホルスト氏

  • 22Jul
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      アマオケ百態など-フィルハーモニア福岡第35回定演

      本日2018年7月22日(日)、アクロス福岡シンフォニーホールに知人が出演しているフィルハーモニア福岡 第35回定期演奏会を聴きにいきました。 開演前のホールの様子福岡市で活動しているアマオケです。指揮者は日本のバロック音楽の大家のおひとりである延原武春氏、団員は九州大学OBが多いが、広く市民も参加しているのだそうです。<本日の演目>シューベルト:交響曲第7番 未完成シューベルト:交響曲第8番 グレイトアンコール:バッハ G線上のアリア「未完成」 指揮者がバロック音楽の大家ということもあってか、とても小気味よいテンポ感。ロマン派の名曲=ウィーンのたおやかな香りを包含するこの曲と思うのですが、なんだかドライな感じな曲に聴こえました。面白い演奏ではありました。「グレイト」について、これも小気味よいテンポでドイツ的響き(ソリッドっていうんでしょうか)。4楽章は「鬼の速さ!」。面白く、興味深い解釈の「グレイト」を楽しめました!団員の皆さんは指揮者のこれらの解釈についていくことができる力量を持っており、技術レベルは「高」と思いました。また、いずれの曲も楽章間でチューニングを行い、音程も担保されておりました(アマオケのネックのひとつ、音程です)。  演奏会フライヤー<アマオケ百態>東京在住時もアマチュアオーケストラ(アマオケ)を聴きに行き、あるいは、自ら参加して楽しみました。アマオケ団体は「学生オケ」「学生OBオケ系」「区民・市民オケ系」「他」にジャンル分けできると思います。自分を含め大半の参加者は「学生オケ」団員が卒業後、「OBオケ」や「区市民オケ」に参加という流れと思います。そういう意味ではOB・区市民オケは「社会人オケ」としてくくることができるかもしれません。社会人オケのOBオケ系は学生時代の先輩・後輩の関係がそのまま引き継がれるので、“そういう緊張感”があって、比較的技術にもこだわりを持っているところが多いかもしれません。区民・市民オケ系は年齢層やバックボーンも多様で、楽しむことを主眼としてノリノリだったりします。まあ、セミプロ的な区民・市民オケもあったりはするのですが。。。音楽好きな人たちが、仕事を持ちながら、音楽を楽しむという目的を共有することの楽しさ。共に音楽をすることによってコミュニケーションが生まれ、言葉で互いを理解するより前に、お互いを感じあえる不思議さと楽しさ。なによりもまず音楽することは楽しい!!<奇跡のサウンド>実は、若い頃の自分はアマオケに参加しつつも、「アマオケ聴いてもな~~」などど傲慢というか、とんでもない思いを持っていました。。。が、そんなある時、知人の参加している東京のとある区民オケの定演を聴きに行ったのですが、その「危うい演奏=崩壊寸前なのに、傾きつつもなぜかそのまま無事に曲が終わった」、比喩しますと、「片側の2輪のタイヤが全部なくなり、片側の2輪だけで傾きながら走っている乗客を乗せたバスが、なぜかそのまま無事に目的地まで到着した」みたいな、とてもスリリングな演奏を聴き、「なんて面白いんだっっ!!」とはまってしまった。。。以来、そのオケのスリリングな演奏がとても楽しみとなり、「奇跡の〇響サウンド」を聴くため、定演の度に聴きに行くこととなりました。そう、これこそが、アマオケの醍醐味なのです!!  之を楽しむ者に如かず本日の演奏会後、ホールにある老舗喫茶店「シャポー」でケーキセットを頂きました(笑。

  • 15Jul
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      井戸の茶碗-歌丸師匠や東京の思ひ出

      2018年7月2日、桂 歌丸師匠がご逝去されました。2016年、国立演芸場の8月中席トリで「江島屋怪談」をなさったのですが、自分にとってはこれが生で師匠の高座を聴いた最後となってしまいました。その時もご体調は既に万全ではなく、休演の可能性もあったので、正直 “大丈夫だろうか” と思っておりました。しかし、高座での師匠の声はハリがあって大きく、はなしぶりも堂々とされており、観客の自分は開演前の心配などすっかり忘れ、噺に引き込まれ、堪能致しました。心からすごいと思った。あと、歌丸師匠と言えば、やはり「笑点」。子供の頃、 歌丸 vs 小円遊 を楽しみに観つつ、「大人のケンカっておしゃれだ(?)」 などと生意気なことを思ったものでした(笑。 丸子焼の井戸の茶碗落語「井戸の茶碗」はいわずもがなの名作中の名作、そのストーリーの爽やかさは最上級(?)の気持ちよさですね。無理矢理にクラシック音楽に例えればドヴォルザーク交響曲第9番「新世界」的と言いましょうか(ベタですかね。。。)。。。<井戸の茶碗ストーリー>http://senjiyose.cocolog-nifty.com/fullface/2005/06/post_f8f3.html「井戸の茶碗」のストーリーについて思いを致すとき、「江戸の人々も“正直さ”に飢えていたんだろうか。。。」などど、ひねくれた考えも浮かばないでもありません。。。が、このギスギスした現代社会だからこそ、素直に「井戸の茶碗」のストーリーに浸っていたいなー、と切実に思います。また、熊本が “なにげに” フィーチャーされているのも興味魅かれるところではありますよね(^^。歌丸師匠による「井戸の茶碗」は数年前、NHK-BSで拝見し、その品のある語りに魅了されました。自分が「井戸の茶碗」の素晴らしさを確信として認識したのは歌丸師匠の語りによってですね。いろいろな落語家による違いを楽しむことができるのが落語の醍醐味ですが、自分が観た生の高座での「井戸の茶碗」三態。柳家権太楼 師匠: 清兵衛さんを中心に爆笑メイン柳家さん喬 師匠: 人情メインで涙をさそう春風亭一朝 師匠: ちゃきちゃき江戸っ子カラッと爽やか他の落語家でも観てると思いますが、特に印象に残る三師匠。いずれも大変素晴らしかった。自分は一朝師匠の「江戸っ子カラッと爽やか」バージョンが一番好きですね。東京を離れて早1年以上経ちました。最初の頃は新天地の九州を楽しむ気持ちが強かったですが、最近では東京を恋しく思うことの方が増えてきました。そんな時にまっさきに思うのは「鈴本演芸場」。食べ物を持ち込んで、楽しい時間を過ごした日々を郷愁とともに思い出すこの頃です。  井戸の茶碗 銘 細川

  • 08Jul
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      仁和寺 千手観音像とその仲間たち in 九博

      西日本では、豪雨により甚大な被害が出ております、、被災地の皆様には心からのお見舞いを申し上げます。。福岡でも尋常でない大雨で、6日はほぼ1日中のスコール状態、自分は職場から帰宅が困難となり、家族に車で迎えに来てもらいました。。。さて、現在、九州国立博物館では仁和寺観音堂が再現されていますので、雨が落ち着いた本日、観てまいりました。特別展示 「仁和寺観音堂---千手観音像とその仲間たち」7月3日(火)~9月2日(日)まで展示されているとのことです。 素晴らしい!  ポスター仁和寺は現在、観音堂を修復工事中(平成30年12月迄)。この期間を利用し、九博で仏像を修理・展示しているようです。写真のとおり、大変素晴らしい展示でした。(写真撮影可能でした)  向かって右のほとけ様たち  向かって左のほとけ様たち  お不動様ほとけ様たちの祈りが、被災地の皆様にも届いておりますように。

  • 01Jul
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      秀和先生の思ひ出

      「名曲の楽しみ、吉田秀和」時報の直後、唐突に、秀和先生のしゃがれ声が響く日曜日の午前9時のNHK-FM放送。毎週これを楽しみに若い日々を過ごしておりました。その吉田秀和先生が亡くなられてから早くも6年と1カ月以上が経ってしまった。秀和先生のご業績の素晴らしさは言うまでもなく、そして、自分には表現し尽くすことができません。あえて自分の乏しい語彙でもって秀和先生について表現するならば「愛」でしょうか。芸術全般・社会情勢 等々を愛でもって語り、愛でもって若者を育て、愛でもって人々にそれらの思いを伝えてくださった。自分個人にとって、秀和先生は「たくさんの出会いをつくってくださった方」なのです。まず、素晴らしい芸術そのものとの出会い―音楽・作曲家・演奏家、絵画など。次に、仲間達との出会い―「名曲の楽しみ」を聴いていた縁で、意気投合し、大いに盛り上がり、その後に行動を共にすることになる若き日の仲間達や新聞の連載「音楽展望」読みましたか?と語り合った仕事仲間。秀和先生が媒介となって出会った物事や人々との思い出は、全て楽しく、愛で満ちております。

  • 23Jun
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      九響-第368回定期演奏会の鑑賞記

        北斎 神奈川沖浪裏2018年6月22日(金)アクロス福岡シンフォニーホールで九州交響楽団 第368回定期演奏会を鑑賞しました。 プログラム今回、前半はアメリカ、後半はフランス=ドビュッシーのプログラム。指揮は垣内悠希氏です。第1曲目、L..バーンスタイン バレエ音楽「ファンシー・フリー」より抜粋。自分は初めて聴く曲でした。まあ、バーンスタインらしいのかなー。。プロコフィエフのシンフォニー5番とバルトークのオケコンと彼自身のウエストサイド組曲を『足して3で割った』ような曲でした。。。個人的な意見として、バーンスタイン氏は指揮者=マエストロとしてあってくださるだけでありがたいなーと思っています。。。第2曲目、おなじみのガーシュウィン 「ラプソディ・イン・ブルー」。ピアノは外山啓介氏で、彼の演奏スタイルを形容するならば『ソリッド』でしょうか。第一線級の方なので、技術はもちろん申し分ありません。これはもう完全に、『個人の好みの問題』で、今回に関しては『自分はこのフレーズはこうして欲しい』という希望はかなえられなかった。。。はからずも『解釈の好みは人それぞれ』ということを痛感した演目になりました。ただ、最後の有名な盛り上がりは、これぞラブソディ・イン・ブルー的で観客は盛り上がりました。後半はフランス=ドビュッシープログラムです。「牧神の午後への前奏曲」は個人的には、けだるい夏の午後に下半身がヤギの牧神が牧場で昼寝をしている光景が良く表現されている曲だなー、という感想。九響もそのあたりの表現をよくできていたと思います。。。っていいますか、自分は「ドビュッシーの大きな管弦楽曲」をあまり生で聴いていない、ということに気が付き、今回の演奏についてなんとも言えないのかな、と(汗;。。ラベルの管弦楽曲ならばプログラムに取り上げられる機会が多く、ああだ、こうだ言えるのですが、ドビュッシーの管弦楽曲となると何も言えません。弦楽四重奏やピアノ曲など「小さい編成の曲」に名曲が多いのがドビュッシーかもしれません。。交響詩「海」。これはもう、葛飾北斎 「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」を映像として思い浮かべてしまいますね(^^。1905年に発行されたこの交響詩のスコアの初版の表紙に「神奈川沖浪裏」が採用されたのは有名な話ではあります。また、ドビュッシーの部屋には「神奈川沖浪裏」の画が掛けてあったとか、なかったとか。。当時のフランスでは「ジャポニズム」が席巻し、各芸術家に影響を与えていたのも有名な話でございますね。曲についても、各所に東洋的色彩を感じさせるオーケストレーションが出てまいります。「印象派」と呼ばれるドビュッシー、東洋のうねる海の浪の印象に包まれます。  再び北斎 神奈川沖浪裏「海」は日本絵画=ジャポニズムの影響なんですが、、、同時代に発展した印象派絵画と印象派の音楽。この相補いあう関係性は本当にすごいですね!すごいといいますか、なんというんでしょうか、互いに影響し合っているのでしょうが、文字どおり、印象がぴったりなんですよね。。例えば、ルノアールの描いた女性の絵にはドビュッシーのピアノ曲 が超ぴったり、などという風に、まるでセット販売のような(笑;。。