朝方は随分冷えるようになりました。
今朝は、羽毛布団のホカホカする温もりに包まれて、
しあわせ~と思いながら目覚めたのですが、思えばほんの数か月前には、
この同じ羽毛布団を「暑い!」と蹴とばしていたものです。
 
その数か月前に大活躍していた扇風機は、
今や動こうものなら飛んで行ってスイッチを切り、
「寒い!」と震えるようなものとなっています。
 
“今は活躍のタイミングではない”と思うものが、身の回りには沢山あります。
でもそれは、“単にタイミングではない”だけで、そ
こにあること自体は安心材料となっていることが多いですね。
 
実家の高齢の母に時々電話をかけて、他愛もないおしゃべりをする時間があるのですが、
ただただ話して笑う時間が、私にとってはすごくリラクゼーションになっています。
でもふと、母はどう思っているだろうかと思いました。
電話を切る時必ず「(電話を)かけてくれてありがとうね」とあらたまって言うからです。
 
もしかしたら母は、同居する弟夫婦や気にかけて電話する私に
“申し訳ない”と思っているかもしれない…。
母自身は、若かりし頃に比べたら物覚えは悪くなっているし、
シャキシャキと動けなかったり、人の手助けを必要とする状態になってはいます。
でも、存在自体が嬉しい。
 
30年前に父を見送った時、“いなくなってしまって初めて、
父がいてくれるからこんなに安心できていた”ということに気づいたことがありました。
いなくなってみないとわからないことってありますね。
 
存在そのものの仕合わせる力って、実はとても大きい。
次に電話する時は、“話せて嬉しかった。とてもリラックスできるからまたかけるね”と
伝えようと、決めた朝でした。
 
朝晩の冷え込みと、昼間の気温差が大きい今日この頃ですが、
どうぞお元気でお過ごしください。
 
〈ライター:斉藤知江子