実話です。

筆者は「おじいちゃん、おばあちゃん専門の派遣会社」である「株式会社 高齢社」のお手伝いをしています。先日は社長が参議院に呼ばれて事業活動をプレゼンし、法改正等の要望を述べる機会をいただくなど世間の注目度が急上昇しています。

 

昨年12月、派遣社員のおじいちゃん(74)が自宅で急逝されました。

現役の社員が亡くなることはここ数年なかったことであり、バリバリ働かれる元気なおじいちゃんだっただけに、スタッフ一同大変ショックを受け、ご葬儀には社長他が参列し、お花をお供えしました。

社長が聴いてきた話では、前日まで元気に働き、亡くなる当日は以前定年退職した会社仲間のパーティーに出席し、楽しくお酒を飲み、笑顔で記念写真を撮って夜遅く帰宅し、お風呂に入ったそうです。先に寝ていた奥様が、ご主人が出てこないのを心配して風呂場を覗くと、やすらかな表情で眠るように浴槽の中で亡くなっていたそうです。

 

しばらくして、会社宛てに奥様からお手紙をいただきました。

「・・・皆様方のお心遣いに深く感謝しております。平成21年からお世話になり、夫にとっては今までの経験を活かすことができてやりがいを感じられ、また、皆様にご信頼いただけたことで生きがいを感じていたことと思います。・・・夫は懸命に働き、家族を守り支えてくれたわが家の頼れる大黒柱でした。ゴルフやカラオケ、日曜大工や家庭菜園とたくさんの趣味にしたしんでいた夫ですが、家族がそろって賑やかに過ごすひと時が夫や私たちの何よりの楽しみでした。ふたりの娘には良き父親として、高校生から小学生までの五人の孫には優しいおじいちゃんとして、いつも近くでその成長を見守ってくれました。最近まで野菜づくりや庭の手入れなどして元気に過ごしておりましたので、急な別れに家族も戸惑っておりますが、空の上でも私たちを温かく見守ってくれていると思えば、悲しみも少しは和らぐ気がします。“幸せに満ちた日々をありがとう”・・・」

 

素敵な奥様ですね。

今、男性でも74歳で亡くなるのは少し早い気がしますが、仕事に家族に趣味に最期まで仕合せ続け、愛し愛され、感謝されつつこの世を去られた、素晴らしい一生のしめくくり方だと思い、むしろ羨ましく思いました。

 

今日も仕合わせる一言をお読みいただき、ありがとうございます。

<ライター:沢 啓>