鹿児島のラーメン店といえば、こむらさきとざぼん。
これは初めて行った40年前がそうだった。
ラーメン業界は有為転変が激しく、10年もたてば人気店ががらっと変わってしまう。
これは全国的な傾向で、鳥取牛骨ラーメンの米子市内の店だってそうだ。
若い人がどんどん出てきており、新陳代謝は激しい。
そしてそのセンスはよい。
シロクマかき氷を食べた後、ラーメンを食べようと付近を歩いていたら、夜には早締まりをしている店が目立つ。
その中でまぶしい光を出している店があった。
店名は何だろう。
上のほうに薄くみその屋と書いてある。
ガイドブックでは見かけなかった。
ほかの有名店がもうしまっているのでここに入ってみた。
味噌ラーメンは大体どこの店もおいしい。
それは味噌にはずれがないからである。
栃木県や東北地方などでは大流行である。
しかし九州ではあまりない。
注文したのは単純な味噌ラーメントッピングはいらない。
まずは基本形から入る。
これは刻み玉ねぎが乗っているのか。
勝浦タンタンメンや川崎タンタンメン、名古屋の台湾ラーメンのように最近はこの刻み玉ねぎ系が多い。
このラーメンは一言でいうと味噌スープにコクがあり、味が深い。
おいしいの一言だ。
自分が今まで食べたラーメンの中で感動ものに入る。
札幌の純連、青森の濃厚煮干し、仙台の仙台っ子などと並ぶ。
全体に良い味がしみ込んでいる感じだ。
いいところを発見したと思った。
また次に鹿児島に来た時にここに行くだろう。
ここで使っている味噌は大分県臼杵市産のもの。
また創業年が慶弔5年とは、西暦では1600年。
あの関ヶ原の戦いの年である。
臼杵といえば九州醤油を代表するフンドーキンとフジジンのあるところだ。
九州では醤油会社が味噌も作っている。
同じ発酵食品だからだ。これで満足したので、近くのアパホテルに帰った。




