JR東日本大人の休日倶楽部パスを最初に使ったのが、12年前から。
その時国分町界隈を歩いていて、ラーメンを食べようと思い適当に入った店が『ラーメン堂 仙台っ子ラーメン』という名前の店。
『』仙台っ子』は繁華街の国分町通りより、1本東側の飲み屋の多い通りの定禅寺通りに近いところにある。
仙台の街の真ん中と言えばそうだろう。
雑居ビルの1階の目立つところにある。
周りは居酒屋、キャバクラなどに囲まれている。
多分この雰囲気だと、ここは深夜営業で、飲んだ後の締めの場として使われているだろう。
その後仙台に立ち寄った時には必ずと言ってよいほどこの店に立ち寄っている。
最初に食べた時の脂濃く、味の濃いラーメンの印象が忘れられないからだ。
座席の正面には店主の能書きが書いてある。
色々と書いてあるが、まとめれば自分は苦労してこの味を作ったということである。
待っている間に読むのにはちょうど良い長さだ。
言いたいことは分かった。
この店はチェーン店か。
6店もあるということはある程度は経営がうまく行ったのだろう。
現在に至って『仙台ラーメン』という定義、コンセプトはなく、また地元ラーメンを形作る業界も存在していない。
この国分町、駅前辺りを見て歩いたところ、ラーメン店の特色はバラバラで統一したものはない。
全国、東京の有名ラーメン店の支店も多い。
仙台のラーメンの特色をあえて言うとすれば、伝統的な仙台赤味噌による味付けだろうが、確かにそういう店はあったが、全体をまとめるだけの勢いはない。
要するに何でもありと言ったところか。
少し待ったところで、基本メニューのラーメンが出てきた。
前にはあまり気にかけなかったが、今食べてみるとこれは明らかに横浜家系に近い。
豚骨醤油なので、自然とそうなってしまうのだろう。
店主はこの狭い領域の中で、いろいろと味に工夫してきたのだろう。
でも全体まろやかで食べやすい。
特に気に障るような刺激的なものはない。
これを食べ始めたことは、何だか全体が脂っぽいと思ったが今はあまりそうは感じない。
自分の味覚も慣れとともに変化していったのだろう。
深く見たところ表面に浮いている脂もそう多いとは見えない。
味とかを変えたのかなと思って、10年くらい前の過去に撮った写真を見てみたら、トッピングも含め全く変わっていない。
自分の主観の変化とともに、見える様子が違ってきたのだ。
わかりやすく言えば脂濃いものをたくさん見ている最近の感覚では、これくらいはまだたいしたことがないのだ。
ウイキペディアにはここは仙台のラーメンチェーン店で知られたところ。
仙台にはまだ『味よし』というから味噌ラーメンの有名店があるらしい。
この仙台っ子や味よしが仙台のラーメンの本丸だろう。




