埼玉県の主催で毎年のように(?)開かれる埼玉県B級グルメ選手権。
この大会に今から10年ほど前、秩父味噌ポテトが優勝したことがあった。
開催場所もその時は秩父市だったので、地元票も多くはいったのかもしれない。
しかしこの大会への出展料理を見ているとB級グルメ品として県内のものには全国的に名前が知れたものはない。
太田焼きそば、ホルモン煮込み、水沢うどん、焼きまんじゅうなどがある群馬県。
宇都宮餃子、佐野ラーメン、足利焼きそば、耳うどんなどの栃木県とは大きな違いがある。
埼玉県では加須うどん、行田ゼリーフライ、県北のおっきりこみうどんなどもあるが、全体的に力不足である。
そうしたなかの一つに秩父味噌ポテトがあるが、これも秩父地方のみにとどまっている。
県南では全く知られていない。
三峰神社参拝や夜祭、長瀞などの秩父観光の際に初めて出会うものである。
この味噌ポテトをスーパーヤオコーの中で探してみた。
総菜売り場ですぐに見つかった。
これは一言でいえばジャガイモの甘味噌炒めである。
材料も多くあるものなので、全国的にもあるいは家庭料理のレシピの一つにありそうなものだが、自分が今まで把握しているものの中では、他には福島県南部地方の味噌カンプラしかない。
味噌田楽とはちょっと違う。
ジャガイモ料理の大部分は蒸かし、付け合せ、具、ポテトチップ、フレンチポテトなどで食べられている。
秩父味噌ポテトの作り方は福島味噌カンプラと作り方が大体同じである。
ただ味噌カンプラは出荷のできない小さい芋をそのまま使う。
前に福島県と茨城県の県境にある矢祭町のスーパーで味噌カンプラを探してみたが全くおいてなかった。
多分家庭料理で外食的なものではないからだろう。
秩父は観光地化しているので、味噌ポテトを郷土料理として売り出しているのだろう。
昼食として車の中で食べてみた。
ちょっとカメラの焦点が合わなかったか。
これはジャガイモを単純にカットしたもので、一つまるまるではない。
それに甘い味を付けた衣があり、油で揚げてある。
これも味噌カンプラと同じだ。
貴重な中津川いもを使うというわけにはいかないようだ。
味付けに関しては、これはヤオコーの自家製のものなので、控えめな甘さの感じがよかったが、多分各家庭による違いはあるだろう。
秩父の道の駅などにもおいてあり、ここではかなりポピュラーなもののようだ。
一気に全部食べてしまった。


