日本の原発における冷却系統の欠陥 | 「しょう」のブログ(2)

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 「生活指導」という言葉は戦前、綴方教師の峰地光重がはじめて用いたといわれますが、「生活そのもの(それを綴り意識すること)が子どもたちを成長させる」というイメージです。当面、「生活指導」や「生活綴方」を中心に書いていきたいと思います。


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 遅まきながら私も『福島第一原発―真相と展望』(アーニー・ガンダーセン 集英社新書)を読了しました。これまで本ブログ(「しょう」のブログ2)では、教育に関する理論的・実践的考察だけを扱っていたのですが、動画を貼りつけるには楽天ブログよりもアメーバブログの方が見やすいようなので、こちらでアップします。

 さて、アーニー・ガンダーセン博士は「海水ポンプの不備は日本中の原発に共通する弱点でありその対策がない以上、ストレステストに合格しても政府は原発を再稼動させるべきではありません」と述べていますが、それはどういうことなのでしょうか。

上記著書で彼は概略次のように述べています。

 福島第一原発では、津波によって非常用のディーゼル発電機だけでなく海岸沿いの海水ポンプも壊滅しました。燃料の崩壊熱を運ぶ汚染された冷却水の循環系統と、そこから熱を除去する海水の系統は分かれており、後者はこの「海水ポンプ」に頼っています。
下の動画では、海と陸の境界に設置されて回っているのが「海水ポンプ」ですが、このポンプで運ばれる海水が、原子炉内を循環する「冷却水」を冷やすのです。)



 福島第一原発の二号機・三号機では「電源喪失などの非常時には原子炉の崩壊熱でつくられた蒸気がタービンを回し、タービンがポンプを動かして原子炉内を直接冷やす「冷却水」を循環させる仕組みが採り入れられていました。(…)

 今回の問題は、(「海水ポンプ」が壊滅したため)放熱機能を担保する冷却源である海水へ熱を移せず、水源が冷たくなくなったこと。原子炉内への水はポンプで循環させられるが、崩壊熱で蒸発してしまえば核燃料の冷却は不可能です。(P22~23)
・非常用ディーゼル発電機を高所に設置できていれば(p.28)、空冷ディーゼル発電機と防水性の高い海水ポンプさえあれば、福島第一原発1号機から4号機もここまでひどい状況にならなかった可能性があります。(p.29)
〈福島第一原発をはじめ日本の原発では「海水ポンプの防水対策」に欠陥があるということ〉

 原発の専門的な技術者であり、スリーマイル島の原発事故を研究したアーニー・ガンダーセン氏のこれほど明確な問題提起になぜ電力会社や政府はまともに対応しないのでしょうか。

 当然の対応であっても、あらゆるリスクに対応していたら、コストがかかりすぎて採算が取れないという理論だと思われます。そのような意味における「業界の利益」を守る強固な「産官学」の体制(報道機関まで巻き込んだ体制)を私たちは「原子力村」と呼んできたわけですが、同じような体制は米国にも存在するようです

 ガンダーセン氏のような良心的な技術者の指摘(原発の危険性や廃棄物の不適切な処理に対する内部告発)が米国でもほぼ無視され、結局、原子力産業界から追放されて一時職を失ったというのも同様の構造によるものでしょう。

 ガンダーセン氏へのインタビュー記事

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