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「アルジャーノン・プロジェクト」の卒業生が、岡山から上京してきました。

早いもので当時は中学生だったのが、時が経ち高専を卒業しようとしていて、就職活動のために就職説明会に来たのでした。

僕が初めて会ったあの頃とは全く様子が変わっていて、以前はどんよりとした雰囲気だったのが、頭の動きも早く明快になっていて、口数も多くなっていました。

まだまだ独りよがりなところはあったとしても、あの頃に比べたら大人たちの言う事を聞いて参考にするところがあって、すごく成長したなと思って感無量になりました。

あれから6年もの月日が経っているのだから、普通に考えたらそれなりの成長はあって当たり前なんだろうけど、発達障がいと診断され、人間関係を築くのが苦手で、口数も少なく、身体の動かし方もぎこちなかった当時を思うと、

「まさか、こうなるとは思っていなかった」と、成長に驚きます。

「アルジャーノンに花束を」のダニエル・キースが書いた、多重人格についての幾つかの本を読んで、当時うつだった僕は衝撃を受け、

「脳の中で何が起きていて、どうすれば変化するのか?」という事を、瞑想やヒーリングという技法を通して考えていきました。

「たましい、こころ、からだ」の関係が、からだという目に見える部分に影響を与え、全体の不調を目に見える形で見させてくれる。

それならばそれらの関係を解きほぐせば、きっと問題は変化していく。

「脳の何処のどの部分が、どのようなエネルギーの影響で動かないのか?」

「どのような負荷が、どのように身体に影響を与えるのか?」

「たましいは、何処にあるのか?」

頭の中やこころの中を透視して、それらの事柄の原因を見つけて、取り除き、気の流れ、電気信号の流れを整えると、どのような変化が出てくるのか?

これらの理論を基に活動するプロジェクトを、「アルジャーノンに花束を」に出てくるネズミのアルジャーノンが、脳手術によって変化する事にちなんで「アルジャーノン・プロジェクト」と名付け、これまで多くの家族の方々に関わらせて頂きました。

しかし、変化は一瞬に起こるのでは無く、目に見える形となって現れるのには時間がかかります。

先日会った「アルジャーノン・プロジェクト」の卒業生は、そういう意味で、「僕が思い描いたように変化してくれた。よかったなぁ」と安心させてくれ、夢や希望を見させてくれている。きっとこれからも変化し続けるだろうこの子に、エールを送りたいと思うのでした。