生命力
先週緊急で92歳のおばーちゃんの骨折のオペが入り、カルテを見るとなんか嫌な感じが…
胸部レントゲンみたら全体的にシャーかかって白くて、心電図みたらSTが嫌な感じで低下…(狭心症みたいな心電図)
血液検査で、HbA1c高値
血栓の指標となる
D-Dダイマー60台たたき出していて…
ほんまにやるん
心臓、呼吸機能も問題やけど、血栓も飛ぶぞ
足の骨折やし
緊急やったので、手術の朝に麻酔の術前やって昼からオペ予定やったのですが
ウチの麻酔科部長に、
｢ほんまにやるんですか｣てきいたら、
｢やるよなんで｣って言いはって、カルテの内容を告げると、
｢そりゃあかん｣となり、(あ、最新の情報見てはらなかったのね)
心エコーとか精査したら、EF39%(左心室が血液を出す割合で心臓弱ってる)
肺水腫(肺に水たまり)
心不全
うっ血性心筋症
コントロール出来てない、糖尿病
塞栓症のリスク(つーか、もはやつまってる)
肺のCT撮ったらこのばーちゃんどこで呼吸してんの言うくらい肺水没してて、寝たら息苦しいとか…
手術するとかの以前に普通に過ごしててもいつ倒れて亡くなってもおかしくない
とりあえずオペは中止
心臓の治療と、骨折で寝てはるから塞栓予防のヘパリン流しはじめる…
骨折やし、ヘパリン流したら傷口から出血するかもやし、とりあえず手術しても術中亡くなる可能性大、手術せんかったら寝たきりでいずれ血栓飛んだりとかで亡くなる…
もぅお手上げ状態で、92歳大往生ってな感じでした
えーそれから、循環器内科の先生に預けること一週間…
肺の水は抜いたら血圧下がるという理由からそのままで、利尿薬とか投与しまくって心臓の負荷改善を計り、
EF39%もそのままやったけど、臨床症状は改善され、SPO2は80台前半から90台後半まで復活
つーか、何より患者さんが元気
｢痛いのなんとかして欲しいし歩きたい｣
て言いはるので、
死んでもいいからオペしてくれと患者さんも家族さんも言いはって、
なんと昨日手術しました
麻酔科部長が、ウチに
｢リベンジやで
｣
とふってきはって
麻酔かけてウチのせいじゃなくても亡くなるとか絶対に嫌やしトラウマなるわ
とめっちゃ精神的にやられつつもひたすら術中色んな出来事が起こった時の事を想像して麻酔計画を練りまくる
おばーちゃんがクララみたいにまた歩けるように
と夢みて、他の科の先生達とタッグを組みました
循環器内科の先生に、血圧が許せる限り出来るだけ輸液しぼって下さい
僕ら術後に利尿薬7本用意して待ってますんで
と言われ…
もし血圧下がった時、末梢閉めたら高齢者は心臓負担大きいんで…もしドパミン高量流すならドブタミン併用も考えて下さい
とか色々言われ…
(なにぶん私もペーペーなので、本からでしかない知識もあるけど、すぐ薬いれれるように用意だけは万端にしようと必死
)
整形の先生には、循環器の先生と2人で全力でオペ早く終わって貰えるようお願いしに行き
入院して以来あんま歯を磨けてなく、乾燥も強かったので口外の先生に誤嚥性肺炎予防の為のケアをお願いして…
(歯医者業では治療の他にそぅいうケアもしてるのでめっちゃ気になる)
呼吸止めたらもぅ二度と息してくれなさそうなので、挿管せずラリマで自発呼吸残してする事にし、麻薬は導入以外よっぽどじゃないと使わんてな感じで望みました
結果、麻酔導入の時だけ血圧下がりましたが、あとは骨折の痛みがちょうどよく血圧維持に働く
唯一、動脈ラインや末梢ライン確保するんはめっちゃ大変でしたが
呼吸も術中安定…
心電図のSTがはじめよりどんどん低下してきて若干焦りましたが、
(詰まるなよ…詰まるなよ…ヘパリンギリギリまで流してたし詰まるなよ…)とナムナム拝み倒す…
それと、足からとかも脂肪や血栓飛ばない事を祈る
そして…
無事終わりました。
手術時間も予定二時間半が一時間半くらいで終わってくれはりました
術後二時間くらいして様子見に行ったら、
患者さんめっちゃ元気
鎮痛あんまりしなかったから、｢傷痛いわー！歩けるようにしてくれた｣を連呼
｢体しんどかったらご飯も食べれんから、治してくれてありがとう
いっぱい食べて太ったらブカブカやった入れ歯取れんくなるんやけどな
｣とな…
(ま、歯医者的意見としてそれはちょっと違う…と思いましたが…)
つーか、麻酔覚めるのもめっちゃ早かったし
肺相変わらず水没してんのに息苦しいとかないって言うてはるし
ほんまビックリ
生きて歩きたいって気持ちがここまでなるとは
やっぱ、戦争経験してはる人は強い
是非百歳まで生きて欲しいです
なんかねー、この二週間くらい、麻酔科も色んな意味でヘビーな患者さん回され…
開業医もドクターまわらんから、やり方は知ってるけど、なぞに自分が実際やった事ない処置ふられまくって、ご飯食べる時間もないくらい走り回っております
栄養絶対足りてないし、ウチの皮膚の乾燥と肌荒れがひどいわ
胸部レントゲンみたら全体的にシャーかかって白くて、心電図みたらSTが嫌な感じで低下…(狭心症みたいな心電図)
血液検査で、HbA1c高値
血栓の指標となる
D-Dダイマー60台たたき出していて…
ほんまにやるん
心臓、呼吸機能も問題やけど、血栓も飛ぶぞ
足の骨折やし緊急やったので、手術の朝に麻酔の術前やって昼からオペ予定やったのですが
ウチの麻酔科部長に、
｢ほんまにやるんですか
｣てきいたら、｢やるよ
なんで｣って言いはって、カルテの内容を告げると、｢そりゃあかん
｣となり、(あ、最新の情報見てはらなかったのね)心エコーとか精査したら、EF39%(左心室が血液を出す割合で心臓弱ってる)
肺水腫(肺に水たまり)
心不全
うっ血性心筋症
コントロール出来てない、糖尿病
塞栓症のリスク(つーか、もはやつまってる
)肺のCT撮ったらこのばーちゃんどこで呼吸してんの
言うくらい肺水没してて、寝たら息苦しいとか…手術するとかの以前に普通に過ごしててもいつ倒れて亡くなってもおかしくない
とりあえずオペは中止
心臓の治療と、骨折で寝てはるから塞栓予防のヘパリン流しはじめる…
骨折やし、ヘパリン流したら傷口から出血するかもやし、とりあえず手術しても術中亡くなる可能性大、手術せんかったら寝たきりでいずれ血栓飛んだりとかで亡くなる…
もぅお手上げ状態で、92歳大往生
ってな感じでしたえーそれから、循環器内科の先生に預けること一週間…
肺の水は抜いたら血圧下がるという理由からそのままで、利尿薬とか投与しまくって心臓の負荷改善を計り、
EF39%もそのままやったけど、臨床症状は改善され、SPO2は80台前半から90台後半まで復活
つーか、何より患者さんが元気
｢痛いのなんとかして欲しいし歩きたい
｣て言いはるので、
死んでもいいからオペしてくれ
と患者さんも家族さんも言いはって、なんと昨日手術しました
麻酔科部長が、ウチに
｢リベンジやで
｣とふってきはって
麻酔かけてウチのせいじゃなくても亡くなるとか絶対に嫌やし
トラウマなるわとめっちゃ精神的にやられつつもひたすら術中色んな出来事が起こった時の事を想像して麻酔計画を練りまくる
おばーちゃんがクララみたいにまた歩けるように
と夢みて、他の科の先生達とタッグを組みました
循環器内科の先生に、血圧が許せる限り出来るだけ輸液しぼって下さい
僕ら術後に利尿薬7本用意して待ってますんで
と言われ…
もし血圧下がった時、末梢閉めたら高齢者は心臓負担大きいんで…もしドパミン高量流すならドブタミン併用も考えて下さい
とか色々言われ…
(なにぶん私もペーペーなので、本からでしかない知識もあるけど、すぐ薬いれれるように用意だけは万端にしようと必死
)整形の先生には、循環器の先生と2人で全力でオペ早く終わって貰えるようお願いしに行き
入院して以来あんま歯を磨けてなく、乾燥も強かったので口外の先生に誤嚥性肺炎予防の為のケアをお願いして…
(歯医者業では治療の他にそぅいうケアもしてるのでめっちゃ気になる
)呼吸止めたらもぅ二度と息してくれなさそうなので、挿管せずラリマで自発呼吸残してする事にし、麻薬は導入以外よっぽどじゃないと使わん
てな感じで望みました結果、麻酔導入の時だけ血圧下がりましたが、あとは骨折の痛みがちょうどよく血圧維持に働く
唯一、動脈ラインや末梢ライン確保するんはめっちゃ大変でしたが
呼吸も術中安定…
心電図のSTがはじめよりどんどん低下してきて若干焦りましたが、
(詰まるなよ…詰まるなよ…ヘパリンギリギリまで流してたし詰まるなよ…)とナムナム拝み倒す…
それと、足からとかも脂肪や血栓飛ばない事を祈る
そして…
無事終わりました。
手術時間も予定二時間半が一時間半くらいで終わってくれはりました
術後二時間くらいして様子見に行ったら、
患者さんめっちゃ元気
鎮痛あんまりしなかったから、｢傷痛いわー！歩けるようにしてくれた
｣を連呼｢体しんどかったらご飯も食べれんから、治してくれてありがとう
いっぱい食べて太ったらブカブカやった入れ歯取れんくなるんやけどな｣とな…(ま、歯医者的意見としてそれはちょっと違う…
と思いましたが…)つーか、麻酔覚めるのもめっちゃ早かったし
肺相変わらず水没してんのに息苦しいとかないって言うてはるし
ほんまビックリ
生きて歩きたいって気持ちがここまでなるとは
やっぱ、戦争経験してはる人は強い
是非百歳まで生きて欲しいです
なんかねー、この二週間くらい、麻酔科も色んな意味でヘビーな患者さん回され…
開業医もドクターまわらんから、やり方は知ってるけど、なぞに自分が実際やった事ない処置ふられまくって、ご飯食べる時間もないくらい走り回っております
栄養絶対足りてないし、ウチの皮膚の乾燥と肌荒れがひどいわ