今月(9月)7日は、大塚駅前から上野公園まで、都営バスの上60系統の初期型いすゞエルガ・G-H126(練馬200か・458)号車に乗りました。

この車両は、2001(平成13)年度に導入されたH代車のうちの1台の初期型いすゞ(ISUZU)エルガ(KL-LV834L1、都営バスで初めて導入されたエルガ)で、方向幕、AT車であることが特徴であります。

大塚支所の幹線である都02系統(大塚駅前~錦糸町駅北口間、グリーンライナー)の運用に入った時は青色の幕となるし。

今年度に入って導入されたZ代は、いすゞ自動車に一括発注されており、その手始めとして、先月(今年8月)5日に大塚支所のG-Z512(練馬200か29-16)号車の新型いすゞエルガ(QPG-LV234L3、2012(平成24)年度に導入されたX代車と同じ型式)を皮切りに導入されたけど、この車両の導入まで、今回乗った車両と同型のG-H127(練馬200か・459)号車が除籍されていました。

このように、Z番台の導入により、最後の方向幕車が含まれているH代の車両の除籍が進められているので、方向幕と共に撮影・乗車はお早めにとなります。

大塚支所の車両は、大塚自動車営業所の時代から、本所である巣鴨自動車営業所と同様にいすゞ車が指定されていたので、今回はいすゞ車(新旧エルガ)同士の置き換えということになったし。

都営バスの導入年度の証は、アルファベットの記号だけでなく、年度別の車両メーカーへの一括発注でも表わされていることが分かります。

上60系統は、池袋駅東口、大塚駅前から千川通り(白山二丁目)、春日駅、東大農学部、根津駅を経由して上野公園へと至る路線で、都02系統が春日通りを経由して上野広小路方面へと向かうのに対して、北側の裏通りを迂回することになっています。

1990(平成2)年7月20日までは、茶60系統として、池袋駅東口~大塚駅前~御茶ノ水駅間を結んでいたけど、東大農学部前で本郷通りを南下し、御茶ノ水駅前から小川町二丁目を通って御茶ノ水駅東口へと向かい、ここから大塚、池袋方面へと戻るルートとなっていました。

同時期には、東71(現、高71)系統の九段下~東京駅北口間が廃止され、高田馬場~九段下間の高71系統に変更された為に小川町を通る都営バスの路線が無くなっていました。

高71系統は今年4月1日に小滝橋自動車営業所から同杉並支所に移管された路線でもあるし。

茶60系統が前身の60系統として開業したのは、1953(昭和28)年6月15日のことで、当時は池袋駅から大塚駅、御茶ノ水駅、神田駅、人形町を経由して水天宮方面へと向かっていました。

1971(昭和46)年11月に御茶ノ水駅発着の茶60系統に変更されていたけど、当時は大塚車庫前経由となっていました。

1990年7月21日に上野公園発着の上60系統に変更され、小石川二丁目~菊坂下間で文京区役所(現、春日駅)を経由となっていました。

この時は、大塚駅前から乗ったけど、池袋駅東口から来ていました。

上60系統は、都02系統が頻繁に運転されていることに対して、大塚駅前~上野公園間で1時間に1~2本程度と少なく、池袋駅東口~大塚駅前間がもっと少ない状態で、平日は朝夕のみとなっています。

池袋駅東口では、13番乗り場(草63系統と同様の東口パルコ前)から発車し、豊島区役所前(来年5月に移転予定)に停車し、右折してから六ツ又陸橋(帝京平成大学前)、東池袋二丁目、東池袋三丁目、向原(都電荒川線と交差)、新大塚に停車し、左折してから都02系統と同じルートで大塚駅前へ。

大塚駅前での都営バスの乗り場は、都02系統がロータリー内(現在は改良工事により閉鎖)、上60系統(上野公園行き乗り場)が東側にあったけど、昨年11月1日からそれぞれ都電の線路横の道路側に移設されています。

上60系統で大塚駅前止まりの場合は、巣鴨小学校前を出た後に左折していくのはその為であります。

大塚支所の路線は、以前都02乙系統(池袋駅東口~東京ドームシティ、一ツ橋間)、学01系統(東大構内~上野駅間)、学07系統(東大構内~御茶ノ水駅間)、上26系統(亀戸駅~上野公園間)もあったけど、都02乙、学01,07系統が巣鴨自動車営業所、上26系統が南千住自動車営業所青戸支所(はとバス委託)に移管された為に、都02系統と上60系統の2系統となっています。

大塚駅前を出た後、プラタナス通りを通り、千石三丁目へ。千石三丁目から千川通りを通って春日駅方向へと向かっていました。

白山二丁目バス停付近には、小石川植物園があり、アクセスにも使われているけど、通勤利用客の減少によって本数が減らされているのが残念であります。

実際に都営三田線の白山駅や東京メトロ丸ノ内線の茗荷谷駅から徒歩で行くことになるし。

小石川植物園の正式名称は、東京大学大学院理学系研究科付属植物園で、栃木県日光市に分園(日光植物園)があります。

周辺には、共同印刷の本社もあるけど、植物園前が目印となっているし。

茶60系統の時代はこんにゃくえんま様で有名な源覚寺前を左折していたけど、春日駅を通る為に直進し、左折してから本郷通り上にある春日駅に停車していました。

その後左折してから白山通りを少し走った後、右折してから菊坂下へ。この区間は坂のある区間であります。

茶60系統の時代は、東大農学部前を右折し、本郷通りを通って御茶ノ水駅へと向かっていたけど、現在は直進し、言問通りを通ってから弥生二丁目、根津駅へと向かっています。

周辺には、東京メトロ南北線の東大前駅があるけど、農学部のほうが最も近いです。

東大正門、赤門を通る路線は、東43系統(江北駅、荒川土手操車所~東京駅丸の内北口間)と茶51系統(駒込駅南口~御茶ノ水駅、秋葉原駅間)で、茶60系統の時代にはそこを通っていました。

前述の学01,07系統は、東大構内へと乗り入れる路線で、手前には東京大学医学部附属病院(東大病院)があります。

弥生二丁目付近には、弥生貝塚跡があり、弥生式土器ゆかりの地ともなっています。

弥生式土器と言えば、とちおとめ25(栃木県のご当地アイドルグループ)のサブリーダーであるやよい氏を思い出します。

根津駅からは、上58系統(早稲田~不忍通り経由~上野松坂屋間)、前述の上26系統と合流してから不忍通りを南下し、池之端二丁目へ。

上26系統は、1990年7月まで、トロリーバス101系統を受け継ぐ路線として今井(江戸川区)~上野公園間を直通し、今井支所のUD車(晩年は臨海支所のいすゞ車)が上野公園に乗り入れていました。

1990年7月21日の改編で亀戸駅で系統分割され、今井~亀戸駅間が亀26系統(臨海支所の路線)となっています。

現在都営バスの路線改編は、会計年度の初日である4月1日に行われているけど、2000(平成12)年12月12日の都営大江戸線の全線開業の時に大改編が行われていました。

2000年度のG代車で、一般路線用の車両が導入されなかったのは、大江戸線全線開業に伴う大規模改編の影響もあったと思われます。

この周辺は、かつて都電の併用軌道があったことで有名であり、その併用軌道の入口(七軒町電停跡)には、都電荒川線で活躍していた7506号車が静態保存されています。

2011(平成23)年3月13日に全廃となった都電7500形の更新車では、7510号車が花電車(花100形)に改造されて動態保存されているけど、更新車体のまま静態保存されているのは7506号車だけであります。

その後左手に上野動物園西門、不忍池を眺めながら進み、左折してから上野公園(上野水上音楽堂前)に到着。

折り返しは、右折してから中央通りを通り、春日通りで右折し、上野広小路バス停に停車し、その後右折してから元のルートで大塚、池袋方面へと帰っていくことになります。

この時に、運用離脱の候補となっている都営バスのH代車で、初めて上60系統に乗ることが出来て良かったと思っています。