って真顔で聞いてくる生徒に遭遇して、返答に窮したことがあります。いや、多分、私の指示の出し方が悪くて、生徒を困惑させてしまったと思う。

そのやり取りは、ジャズっぽい曲でよくある、ソロ回しの時に起こりました。サックスやトランペット、トロンボーン等にソロがリレーされていくのですが、なんかみんな譜面通りの、悪い意味での安全運転、お行儀の良い演奏に落ち着いちゃってるので、思わず「もっと自由な感じで!」って言っちゃったんだよな。そしたら、具体的にどう吹けば自由な感じになるのか?という質問が降ってきたというわけだ。

 

ううう、そもそもそういう質問をする時点で、もはや自由を放棄してるよな。自由と言ったら自由だ!それ以上でも以下でも無いんだけど、それで通じないんだから仕方ない。

「例えばさ、サックスはトップバッターにふさわしく、2番手のラッパを挑発する気持ちが欲しいよな。で、ラッパはそれを聴いて、おっ!そっちがそう来るなら、これでどーだ!みたいに応えてほしいんだよな」 あ~あ、これで益々わからんだろうな(笑)。

 

ところがですねえ。そんな質問をした彼ら自身が、実は完璧な答を知っているのですよ。私はよく、活動時間のラストに30分から1時間くらいのゆとりを持たせて、自由練習タイムを設けていました。自由練習だから別に何の曲を練習してもOKです。するとさっき私が指導してた曲を、自分たちだけで勝手に合わせたりしてるんだけど、これが実にゴキゲンな演奏なんだよな。まさに自由! なんで~?(笑)。これだよこれ!なんでさっきは、こういう伸び伸びしたプレイができなかったんだろう?私がいると、正解を求められると感じて自由に演奏できないのかな。

 いや、それもちょっと違う。その自由合奏に、私も楽器を持って混ざることがあったんだけど、その時も同じように自由な雰囲気だった(笑)。結論として、私がいるいないは関係なく、指揮者と相対してるかどうかの違いみたいだ。きっと部員にとって指揮者とは、一緒に演奏する仲間ではなく、間違い探しをする監視員みたいな存在に見えるんだろうな。

 これは、現在指導中の合唱部についても同様なので、伸び伸び歌わせていい声を出してもらうために、私は余り指揮をしないで一緒に歌う場面を増やしています。

 

 ただ、いろんなタイプの部活があるようで、こんな話を聞いたことがある。合奏練習終了後、何人かで「宝島」を合わせてたら、そのことが先輩にバレてめちゃめちゃ怒られたんだって(汗)。その頃、その部で取り組んでる曲の中に、宝島は入っていなかったので、要するに「余計な曲を吹くヒマがあったら、やるべきことをやれ」ってことだな。あ~怖い(笑)。でも、もっと凄い部も知ってる。ポップス禁止!(怖)そこの顧問の先生から実際に聞いたんだから事実です。「宝島とか吹きたいとか言い出して困ってます。どこから譜面を調達したのか、ちょっと目を離すと吹くんで、ダメ~っ!って怒ってます」だって。たしかダメな理由も話してくれたんだけど、よく覚えてない(笑)。

 

 まとめよう。もちろん高度な芸術性を求める楽しさもあるけれど、それのせいで萎縮するようでは本末転倒だ。そんな練習が辛くなってきたら、自由合奏をやってみましょう。先生の目を盗んでやってもいいし、先生を巻き込んでやるのも楽しいはず(笑)。何なら私を呼んでください。正規の合奏が終わる時間に合わせて、喜んで乱入する(笑)。

 

【本日の手口】日経平均が34年前の史上最高値を更新!ってニュースになってるけど、平均を出すための要素、要するに会社が、34年前と現在でけっこう入れ替わってるので、違う要素の平均を比べることに意味が無い気もする。ただ、投資家の心理としては「凄い凄い」ってことで、NISAも手伝って、これから株を始めようって人が増えると思う。でもそういうご新規さんが、たいてい餌食になるよな。というわけで私の戦略は早逃げ。史上最高値更新のタイミングで国内株は全て現金化を完了です。