最近、謎めいたタイトルを付けることが快感だ(笑)。最後、ちゃんと文をまとめきれるのか、不安を抱えながら書き出すのがまた楽しい(笑)。

 

私が教員2年目の1986年、私のクラスの男子がちょっとした問題を起こしました。5時間目が終わった直後に、私のところにやってきた怖~い怖~いT先生から報告。

「直井さんのクラスのK、今の授業中にガム噛んでましたよ!それも、出せって言ったのに飲み込みやがった。きつく叱っときました」

「ええ~っ!あいつがそんな大胆なことを!」

ちょっと説明が必要だよな。中学校では、校内で菓子類を食べる行為は、高校生の飲酒喫煙並みの重罪です。K君はお調子者ではあったけれど、教員に反抗するようなタイプではなかったので、校内で一番恐れられているT先生の授業を、ガム噛みながら受けたというのが、ちょっと信じられませんでした。さて、放課後の事情聴取。

私「どうして授業中にガム噛んだりしたんだ?」

K「・・・」

私「黙ってちゃわからん」

K「あの~・・・ガムじゃないです」

私「え?」

K「噛んでたのはガムじゃなくて・・・」

私「・・・じゃなくて、なに?」

K「シイタケです」

私「待て待て待て、どういうことか、よく説明して」

 

Kの説明は、筋が通っていました。発端はその日の給食の時間。おかずに出されシイタケを、誰が最後まで飲み込まずに噛んでいられるか、というサバイバルレースが始まりました。発案者はKではなかったとそうですが、10人くらい参戦したとのこと。多くの者はほどなく諦めて通常完食する中、Kとその盟友Wの2名だけがなんと昼休み終了時まで持ちこたえたのだ!こうなると、もうやめられん。1mm角以下に粉砕されたシイタケの破片が、唾液に含まれる消化酵素によって液状化し、っていうかもはやミキサーにかけたシイタケジュース状態だよな。それでもなお噛み続けていた所に、T先生の怒鳴り声。ビックリして飲み込んだのも無理からぬところ。いや、吐き出せと言われても、そこにあるのはただの唾液と区別がつかないシイタケジュース。

 

私「そうか、そういうことだったのか。わかった。T先生には私から話して誤解を解いておくけど、食べ物を遊びに使うのは良いことではない。今後こういうゲームはしないこと!」

ふぅ~、一件落着。でもこれ、T先生に発見されなかったら、あと何時間続いてたんだろ?ううう、想像したくない(笑)。

 

 さて、2023年の話に移ろう。シイタケではなくマスクの話です(笑)。ちょうど1年くらい前から今日までの期間に、4回の脱マスク記念日がありました。1回目は「屋外では原則不要」のアナウンスがあった時です。この日を境に屋外で外したのは、私を含め少数でした。たぶん「原則として」が余計だったと思います。

 2回目は今年の3月13日にあった「個人の判断」アナウンス。これは余り効果が無かったな。学校は例外にされちゃったし・・・。ただ、電車とかでのうっというしいマスク強要アナウンスが消えたのは救いだったし、卒業式でも素顔が増えました。

 3回目・・・4月1日、ようやく学校でもマスク不要のお達し。ただ不思議なことに、このお達しが下に降りてきてない学校も見受けられます。私はここから完全脱マスクですが、校内の先生も生徒も、マスク派が圧倒的多数でした。

 4回目・・・5月8日、コロナが5類に変更され、ついにコロナ禍は終了、2019年以前に戻ったのですが、まだまだまだまだ、マスク派は圧倒的多数のまま(汗)。ちょっとちょっと、どうするのこれ。っていうのは、もう次の記念日は無いんだよな。あるとしたら、コロナ撲滅宣言くらいだけど、それって絶対に不可能なわけだから、この5月8日で脱マスクしなかった人は、外す機会を完全に逸した気がします。5時間目のシイタケと同じだ。せめて昼休み終了のチャイムくらいで、一斉に「もう終わりにしようぜ」ってなれば良かったのに、辞め時を逸した悲劇だ。

 いやいやいや、花粉が収まれば外しますよ、とか、熱中症が心配な季節になれば外しますよ、って言うだろうけど、既に一年前から屋外不要なのに、皆さん外さなかったんだよな。2023年もこのまま突き進む気がしてきたので、熱中症でばたばた倒れる人が出るのが心配です。

 

 ただ、私は心配はするけど、みんなマスク外せよっていう権利は無いと思ってます。それを言っちゃったら、いわゆる「逆マスク警察」だし。それに、皆さんが脱マスクできない気持ちも解るつもりでいます。だって、3年以上も素顔を隠し生きてきたんだもんな。いきなり素顔さらすことに抵抗があるのは、もっともだ。あと、相変わらずの逆アナウンス・・・

「5類になってもウイルスがいなくなったわけではないのだから、引き続き感染対策を励行しろ」 って、そう言われちゃうと、脱マスク=非国民て思われそうだもんな。ただ、こんな状況下で実際に脱マスクした私の体験から言うと、誰かから変な目で見られるとか、マスク警察にからまれるとか、そういう不快な思いをすることは皆無でしたので、好きでマスクし続けるのはOKですが、何となく外すタイミングを計りかねてる・・・みたいな人は、週明けからとか、衣替えに合わせてとか、てきとうに節目を設定すればよいと思います。梅雨時や真夏のマスクと、5時間目の途中まで噛んだシイタケ・・・。私は、これらは同じくらいヤバい物って気がしています。

ううう、まとまったのか・・・。