23日(祝金)にバイオリン発表会が終わりました。出来としてはまあまあ。「まあまあ」っていうのは、練習の時と比べて3割引きくらいの出来(笑)。これはきっと誰でもそんな感じなんだろうな。ただ、同じ3割引きでも、元の値段が100円なら70円だけど、1000円だったら700円だ。いい演奏を披露したいなら、つべこべ言わずに練習して、元値を上げろってことだ(笑)。

 ところでその演奏した曲目ですが、バッハの「2本のバイオリンのための協奏曲」でした。前回がG線上のアリアで、その前もバッハだったから、もはやバッハ縛りになりつつあって、自分としてもその路線で行こうと思ってるところです。紅白に毎年出る歌手が、年によって演歌だったりポップスだったりしないように、僕らも選曲にはある程度の方向性を持った方が、お客さんの期待も高まると思うのです。って~か、そもそも期待されてない?(笑) まあいいや。・・・で、翌24日には、今度はピアノ発表会の選曲でした。

 

私が習っている教室の発表会では、選曲に明確なコンセプトを持っている方々がいらっしゃいます。絶対に自作曲で勝負するS氏と、絶対に爆速曲で勝負するM氏です。もうこのお二人の路線は揺るぎないもので、次の発表会ではどんなパフォーマンスを披露してくださるのか、楽しみで仕方ない。さてそう考えたとき、私の立ち位置って何だろう?って、ふと思ってしまいました。1回目は「センチメンタル」・・・他楽器とのコラボの楽しさを広めたいという思いもありました。2回目がエチュード10の1。路線としては何の脈絡も無く、支離滅裂だ(笑)。3回目はどうする?実は、コラボ路線を継続するのはちょっと難しく、っていうのは、発表会の形式によって「ソロピアノのみとする」みたいな制約が付くことがあるからです。じゃあショパンエチュード縛り?いや~、その路線は大勢いるし、しかもみんな私より上手だから、わざわざ私のショパンを聴いていただく意味が見いだせない。そこでたどり着いた結論が「勇者への道」だ(笑)。

 

 ブレーブメンロード・・・藤原竜也主演の「カイジ」に登場する、地上数十メートルに渡された幅10センチの鉄骨を渡りきるゲーム・・・とは全く関係ありません。私が目指す勇者は、「難しさに恐れをなして誰も選ばないであろう超絶技巧曲に果敢に挑み、そして華々しく散る」というものだ(笑)。

 10-1では散ったものの、挑戦したことそのものが称えられ、多くの人々に勇気を与えた・・・かどうかは知らないけど、「あの直井って人、今度はどんな無謀な曲に挑むのかしら」っていうのを楽しみにしていただけたら嬉しい(笑)。というわけで私が提案した曲がこちら↓

 

カプースチン演奏会のための8つのエチュードより第1番「プレリュード」です。

この曲を知ったのは本当に偶然。バイオリンのレッスンを待ってる時に、ヤマハのロビーで流れていて、思わず受付のお姉さんに聞いちゃった。

私「今流れてるのって有線ですか?」

お姉さん「CDですよ」

私「誰の何ていう曲か知りたいんですけど」

お姉さん「少々お待ちください。・・・・か・ぷ・う・すちん?ですね」

 

カプースチンという名前は初めて聞いたし、受付のお姉さんもそんな感じだったから、有名な作曲家ではなさそうだ。でもとにかく曲のカッコよさに惹かれて、すぐにAmazonで譜面を入手しました。でも1頁目を開いた瞬間に弾くことを断念(笑)。これ絶対無理そう。それっきりになっていました。

 

それから半年くらい経ったかな。ユーチューブでファンになっていた川添文さんが、このエチュードの第3番を上げられました。続いて角野隼人さんも同じ曲をアップ。カプースチン流行ってるのかな? 3番の「トッカティーナ」はロック調で、私はジャズ調の1番の方がどちらかというと好きだな~なんて思ってたら、8月の部活合宿で、付き添いで来ていたOBで音大生のA君と、たまたまピアノの話になったとき、

A君「いま、カプースチンのプレリュード練習中です」わお!

そして翌月、ピアノレッスン中、先生が「カプースチン弾いてくれって、熱烈なリクエストが来てるんです」

 

何だよ!みんなで寄ってたかってカプースチンカプースチンて。私の周りにカプースチン包囲網が敷かれてるような気分(笑)。でもこれだけ言われると、もはや「おまえも弾けよ」っていう神の啓示としか思えん。よーし、弾いたるわ。以前、譜面見た瞬間ギブアップした時の私とは違うぜ。なんたって10-1チャレンジ経験者だ。10-1はテンポ60から始めて、今じゃ140くらいまで上げてるから、カプースチンも有りえない位のゆっくりから練習すれば、弾ける可能性はあるぞ。

 

というわけで一念発起。カプースチンのプレリュードに挑み始めたところ・・・。あれ?これ弾けるかも(笑)。10-1の経験がしっかり生きてて、各小節をゆっくり確認してからの2小節セット。つまり1,2小節を弾いたら、次は2、3小節って具合にやるんだけど、音がめちゃめちゃオシャレで、全ての拍が納得の響き。そんなもんだから、3回弾いたらもう4回目は見ないで弾ける…みたいな感じで、いつものことながら先に暗譜完了(笑)。暗譜すると手元だけ見て弾けるから、とりあえずテンポ54で通し達成。ほとんどジャズバラードだ(笑)。

 

というわけで、先生からも無事に許可が下りて、勇者伝説第2弾の幕開けとなりました。あと4か月弱でどれだけテンポ上げられるか不明だけど、コツコツやっていくことにしよう。乞うご期待!

 

【本日の手口】株式売買休眠中。2022年も4分の3が終わるところで、昨年の2割も勝ててない(泣)。