but to do/ミチノヒ

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but to do>オリジナルフルアルバム>タイトル:but to do>アーティスト:ミチノヒ>リリース日:2018年 7月 18日>記事作成日:2018年 10月 17日




聴きました!
なんとなく見つけて、なんとなく手に取った作品。バンド名も知らなかったし、なんの前情報もなく。過度な期待もなく、聴く前から批判的な視点を持つ事も当然なく。気まぐれで聴きましたよ。


『夕暮れ』からスタート。こんなにも、「想像どおり!」の手応えも「思ってたのと違う!」のガッカリもない音楽体験もそうそうない(笑)素朴な歌声と、飾らないサウンド。後半に進むにつれてリズム隊は激しさを増していくけど、ボーカルや鍵盤の低体温感は首尾一貫してるのでちょっとだけ不思議な感じがしました。
『河川敷にて』。これもまた飾り気の少ない、シンプルなサウンド。四つ打ちのビートやら爆音のデジタルサウンドなんかでとにかく聴き手のアドレナリンを挑発してくる音楽が席巻しているシーンにおいて、こんなに飾り気のないサウンドは逆に異彩を放ってます。
ほぼブランクレスで、次の曲『泡』へ。チープな感触…というと失礼かもしれないけど、おもちゃのピアノみたいな質感の鍵盤がなんかバンドの温度感にジャストフィットな感じで、いいですね。
タイトなリズムの『窓の外の光と闇』。キュッとまとまった感じのアレンジ。アコースティック寄りの温もりのあるサウンドが心地よく、言葉を詰め込んだボーカルが気持ち良い。この曲、好きだ。
一転してゆったりとしたサウンドの『今になって きみを好きになって』。広がりのある音色のギターのサウンドが、透明感があってだけどほのかに物悲しさも漂っていていいですね。イメージとしては、秋の晴れた空のような。
アコギのアルペジオが気持ちいい『満月』。いや、この場合は「語り」というボーカルスタイルのほうを特筆すべきなんだろうけど(笑) でも、それは何か、「こういう音楽性の人たちならありうるカタチだよな」って納得するほうが大きかった。
『冬空』。適度なユルさと、程よい感傷。そのさじ加減は嫌いではない(というか好きな)んだけど、ちょっと、このアルバムの前半ですでに堪能しちゃったからなぁ。既視感のほうがやや上回ってしまう。
裏拍のリズムには陽性の感じがありつつもボーカルにはセンチメンタルのほうを強く感じる『きみの前に』。達観しているかのような歌詞。でも、「実際に達観している」ようでありつつ、「達観してる風を装っている」ようにも感じられる、そんな感じ。思春期の、自意識が優ってるあの頃の気持ちをくすぐられるのはぼくだけ?
『何もかもが』。このバンドは、ギターの音選びが素晴らしいですよね。絶妙な普遍性。トリッキーなエフェクトはかけないんだけど、曲ごとの「風景」によくマッチした音を選んでいる。時にノスタルジックで、時にドラマチック。
『こころ』。うーん…歌詞が、分かりそうでまったく分からん(笑) いや、どの曲もその感じはしてたんだけど。平易な言葉選びではあるんだけど、「文章」になった時にどうにもよく分からん…でも、確実に残る「感覚」はあって。意図してそうしてるのなら、まったくもって大成功ですよ。
ラストは『青い空』。繰り返される「こんなに晴れていると死にたくなる」というフレーズ…表現としても「感覚」としても割とありがちなので、そこだけちょっと残念でした。何度も繰り返すという事はきっとこの曲の肝になる想いなんだろうけど、、、ちょっとありきたりかなぁ。こんなに繰り返して使うのであれば、もうちょっと独創的なフレーズがほしかった。


そんな、計11曲。
何よりも驚きなのは、11曲入りのフルアルバムなのに30分強という短さ(笑)いや、この潔さ、嫌いじゃないです。
しかしながら…もうちょっとアレコレ欲しいサウンドだったかなぁ。小ざっぱりしてる感じは好きなんだけど、曲によってはイメージが似通って聴こえてくるものもあって。個々の曲は好きなものも多かったんだけど、「アルバム」という単位で聴くとどうしても「あれ、さっきも聴いたような…」ってなりがち。まぁ、サブスクリプション的なもので「アルバム」としてよりは「曲」としてバラで聴かれる事の増えてきた最近なので、そういう聴き方ならばもっと楽しめるのかもしれないけど。




お気に入りは、#02 『河川敷にて』#04 『窓の外の光と闇』




この作品が好きなら、・『東京』/サニーデイサービス・『光』/andymori・『WAVES』/Yogee New Wavesなどもいかがでしょうか。




iPod classicには入れておきたいレベルf^_^;)









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