「JUMP system」ブログ 日本語教師の生

「JUMP system」ブログ 日本語教師の生

「JUMPsystem」と『みんなの日本語』を中心に、日本語教育、文法、教え方について書きます。教え方や教案作りの助けになれば嬉しいです。

先週は22課を担当しました(22課の項目やポイントについては、以下のブログで)。

JUMPsystemで捉える『みんなの日本語』

 

22課は修飾ですね。

JUMPsystemで言うとJUMP3-3:述語による修飾です。

 

担当箇所は以下の2項目でした。

 

練習A④:

「私はパソコンを入れるカバン買いました

「私はあの眼鏡をかけている人知っています

  

練習A⑤:

「私は本を読む人好きです」※

「私はプールがある家欲しいです」※

 

※A⑤については一般的な日本語文法では「い形容詞」と「な形容詞」が常に一緒なので、『みんなの日本語』でも、やはり一緒に提示されています。

 

A④は基本文型「XがYを動詞(他動詞)」です。

A⑤は「XがYがなNominal」と「XがYがAdjecitival」です。

 

これまでは単なる名詞(Nominal):「Y」だったものが、修飾(JUMP3-3)によって大きい名詞を扱えるようになった、というわけです。

 

大きい名詞=説明された名詞ですから、ただ単純に大きい名詞(=修飾)を作らせるのではなく、説明が必要な状況で使わせることがポイントになると思います。

 

そのポイントを意識しつつ、修飾の習熟度を図ることから始めました。

 

 

担任の先生の写真を拝借して・・・

 

「誰だと思いますか?」

  …「K先生と思います!」

 ※「だ抜け」がないかチェックします。「だ」はいつも厄介だと認識させる目的もあります。

 

「〜さんもK先生だと思いますか」

  …「はい、私もK先生だと思います」

「どうしてですか?」

  …「K先生ですから!」

 

もちろん、そんな理由はご法度です。

 

「◯さん、K先生だと思いますか」

  …「はい!そうだと思います」

「どうしですか?」

  …「シャツがK先生のですから」

 

ここで「リーディングQ(クエスチョン)※」です。

※「リーディングQ」とは、JUMP的ドリルでは欠かせない質問のことで、引き出したい文型「しか」出ないようにする質問のことです。ここでは「修飾」を引き出したい場面です。

 

「このシャツはK先生のシャツですか?」…「はい、そうです」

 

これだと、うまく修飾が出てきません。

 

「あ〜シャツね!」

「◯さん、このシャツは誰のシャツですか?」

  …「K先生のシャツです」

「そうですか?私のシャツと同じでしょう?」

  …「いいえ〜、同じじゃありません!」

「じゃ、このシャツはどんなシャツですか?」

  …「K先生がいつも着ているシャツです」

 

上記のような流れで修飾が引き出せました(実際は『着るシャツ』が先に出ました)。

 

もし「どんな〇〇?」で出なければ「誰が着ているシャツですか」と聞いていたでしょう(私のシャツとK先生が着ているシャツとを区別しなければならない状況だったので)。

 

その後、述語による修飾のルールを、文を引き出しながら再確認しました。

 ※?の箇所には担任の先生の顔を拝借していましたが、隠します。

 

 

 

 

その後、「ミス〇〇」や「世界1のイケメン」などの写真を一部使わせてもらって、「好き嫌い(好み)」や、「理想の〇〇」について「どんな〇〇が好きですか」などと質問して修飾を使わせていきました(定番ですね)。

 

ただし、定番と言えど、使わせたい「修飾」を教師が使ったり、ただ機械的にリピートさせることはしません。

 

(大きいY)を知っていますか?」

  →「はい、知っています」

  (大きいYを使う必要なし)

(大きいY)を買いました。言ってください」

  →「(大きいY)を買いました。」

(文型を使わせてはいますが、意味、状況を考える必要がないので、効果は???)

 

加えて、以下のような「教師→学生」だけのやりとりでは飽きてしまうし、会話になりません。

 (プライベートなら話は別ですが)

 

「◯さん、どんな〇〇が好きですか」

  →「〜◯◯が好きです」

「そうですか。」

「◆さんはどんな〇〇が好きですか」

  →「〜◯◯が好きです」

 (他の学生は何をしていることか。。。)

 

JUMPsystem的ドリルでは、以下のように学生を巻き込んで、会話の流れを作っていきます。

 

「◯さん、□さんはどんな〇〇が好きだと思いますか」

  …「〜が好きだと思います」

  (場合によって理由も言わせる)

 

「聞いてください」

  学生◯:「□さん、どんな〇〇が好きですか」

  学生□:「〜が好きです」

「▲さん、□さんはどんな◯◯が好きだと言いましたか?」

  学生▲「…」

 (わからなければ、もう一度聞かせる)

 

上記のようにすることで、指名された学生以外も聞いていなければならない状況になります。

 

また、少々遅れ気味の学生は一度出た文で質問させたり、答えを「〜と言いました」等で報告させることで文型を使ってもらうことが可能です。

 

スライドの文や教科書の練習Bをただ言わせるのと、学生自身の気持ちを言わせるのとでは「リアルさ」が違いますね。

 

 

報告でした。

 

次回は、23課の練習A②と③の担当です。

「とき」です。

 

こちらもJUMP3なので、意味以外の導入は必要ないですね。

また報告します。

 

 

修飾は

区別のために

大きくするY

必要ないのに

どうしてするWHY?

 

状況設定と計画はご利用的に

 

 

日本語文法、教え方に興味がある方はぜひ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前回の記事で「22課を担当する!」と張り切って書きました。

 

 

まさかの21課でした・・・!
せっかく担任の先生が「進度表」を作成してくれていたのに、1週飛ばしてみていました。
 
 
とはいえ、授業2日前に気づいたので、ギリギリセーフでした。
 
コロナ感染拡大を防止するためにオンライン授業中なので、もし当日気づいていたらどんなにしんどかったか・・・(対面でもそうですが)。
 
とにかく、ギリギリセーフでした。
 
 
21課の項目は主に次の3つです。
 
 ①「と思います」
 ②「と言います」
 ③「でしょう?」
 
20課で学んだ普通形の応用ですね。
 
 
みん日の練習Aには、以下のように提示してあります。
*全て「わたしは」になっています。
 
黒字部分と赤字部分とで色分けがされていて、なんとなく「あぁ普通形か」と思う学生もいるかもしれませんね。
 
ただ、「述語は3つ!」だったり、「普通形は4つ!」なんていうルールをしっかり教えていない限り、上記のパターンしかないと勘違いしてしまう学生もいるかもしれません。
 
そこでJUMPsystemです。
 
JUMPsystem的に提示するならこうです(以下、実際に使用したスライド)。
 
 
かなりシンプルですよね?
それに「思います」も「言います」も同時に提示できます(対象者によって判断する必要がありますが)。
 
ちなみに、私は「と言います」の導入から担当でした。
 *以下の青字は話が少々逸れます。時間があれば読んでください。
 
みなさんはどのように「と言います」を導入していますか?
私はこれまでは先生方に協力してもらい、ビデオや音声を使って次のようにやっていました。
 
例: <みんなが知っている先生の声を聞かせる>
   「誰だと思いますか」・・・「X先生だと思います」
             ・・・「私はX先生じゃないと思います。Z先生だと思います」
   
   「そうです。Z先生です」
   「Z先生は何と言いましたか」・・・「〜と言いました」
                                     などなど
「と思います」の復習もできるし、もっと言えば「〜と言ったと思います」や「〜と言ったと思いましたが、〜と言いました」なんて、どんどん発展できるのでおすすめです。
 
先生に「いただきます」とか言ってもらえば、
 
「『いただきます』と言いましたから、今からご飯を食べると思います」
 
なんて長文(!)が使えるチャンスだし、それに「直接話法」も同時に導入できてしまいます。
ただ、今回はコロナ禍でオンラインクラス中のため、鉄板ネタはできませんでした。
 
ふと思い立って「音声 作成」とググってみました。
すると文章を入れるとそれを音声ファイルでダウンロードできる!という画期的なサイトを発見しました。
イントネーション等、気になる箇所はあるものの、導入としては問題なさそうなクオリティだったため学生の出身国の有名人の写真を拝借して「声の出演」をしてもらいました。
 
オンラインで使用しましたが、聞きづらさはなさそうでした。興味があればぜひ。
 
 
シンプルに「普通形+と思います/と言います」と提示できたとしても、「普通形」の内容はしっかり確認していく必要があります。
 
今回は以下のようなやりとりで確認していきました。
 
「『と』の前は何ですか?」・・・「普通形です」
「普通形?普通形って何ですか?」・・・「辞書形、ない形…」
「日本語の文はいくつですか?」・・・「3つです。い形容詞…」
「じゃ、『食べます』の普通形は?」・・・「食べる、食べない…」
                                    云々
 
さらに、音声ファイル(上記青字内)を用いて各述語(JUMP1)の普通形を聴かせ、「と言いました」を答えさせながら確認していきました。
 
 
答えてもらったあとに、上記のようなスライドを提示して全体で確認していきます。
 
JUMP1の「Nominal+copula」(名詞/な形容詞だ)の「辞書形(=だ)」は、注意です。
 
「普通形」と言っても、いつも違う動きをするのが「だ」です。
なので、初めの段階から「『だ』には注意しよう」という意識を持たせるようにしています。
 
 
そうすることで、次の項目「でしょう?」のルールを確認する際に、学習したことを繋げることができます。
 
 
上記のように提示すれば、「あ、ビックリマークだ。また『だ』が違うんだな」という発想が生まれるでしょう?
 
22課の修飾(JUMP3-3):「普通形+名詞」を教える時も同じです。
 
JUMPsystemで日本語をみていけば、やったことが繋がってくることがさらに増えます。
 
先生も学生も負担が減ると思いますが、いかがでしょうか。
 
長くなりましたが、報告でした。
また、22課のあとに。
 
 
 
教え方
シンプル一番
これがミソ
教師のおしゃべり
それはミス
 
 
教師がベラベラだと学生はペラペラにはなりませんね。
考える力を育てるには、やはり気付ける力をつけなければなりません。
気づくには学んだことが繋がる「統一性」が必要ですね。
 
間違った進度に気づけてよかったです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

今週、久しぶりに初級クラスの授業があります。

 

22課を担当することになりました。

 

22課は主に「普通形」を用いた「修飾」(JUMP3-3)となっています。

 

20課の「述語」の「普通形」ができた上での流れですね。

 

 

「述語」は以下の3つです。

 

 ①名詞/な形容詞+だ(Nominal+copula)

 ②い形容詞(Adjectivals)

 ③動詞(Verbals)

 

「述語」の「普通形」というと、以下の4つです。

 

 1)辞書形

 2)ない形

 3)た形

 4)なかった形

 

そのことが理解でき、使えるようになるために21課では「〜と思います/言います」、「でしょう」を学びます。

 

単純に以下のルールで教えていれば、修飾も新たなルールとして教える必要はありません。

 

 「普通形」+ 「と思う」

      + 「と言う」

     + 「でしょう」

 

初めから「だ」のみ注意するように伝えるの忘れないようにします。

そうすれば、以下のように「普通形+〜」のルールに付け加えるだけですね。

 

「普通形」+ 「と思う」

     + 「と言う」

    + 「でしょう」

    →の「名詞」

    →な「名詞」

 

上記のような普遍性を示すことで、今後教える文型教えるときにも有効です。

 ※ちなみに次の課:23課の「とき」も同じです。他にも新しい文型のようで、「同じルール」の文型がたくさん出てきます。「同じだ」ということがわかれば、先生も学生も楽ですね!

 

「同じルール」で新しい文作れることは、そのような学生にとっても重要です。

 

ただ、『みんなの日本語』では、そこがはっきり示されていません。

 22課の練習Aでも「述語」の「普通形」がバラバラに提示されています。

 

単純に「普通形」+「名詞」としてくれたら一目でわかるのに・・・。

 ※この「の」も同じです。

 

 

長くなりました。

 

今まで長々と書いたこと、つまり「学んだことが繋がってくる」教授法がJUMPsystemの強みです。

 

「もう、そんなことしているよ!」と思う方も騙されたと思ってチェックしてみてくださいね。

 

JUMPsystemは常に前進しています。

 

「ここ、おかしくない?」ということがあれば、ぜひ指摘してください。

 

インターネットで繋がることが簡単な世の中ですから、みんなで教えやすく、学びやすくしていけたらと思います。

 

 

 

文法を

やるより話すが

優先だ

話していれば

いつかは上手

 

会話中心、場面設定、やさしい日本語などなど・・・いろいろな日本語教授法がありますが、どうも文法は嫌われがちです。

 

私も文法は嫌いですが、JUMPsysytemのようにシンプルで普遍性のある文法だったらそんなに苦じゃないので、好きです。

 

日本語を使うことはスポーツと同じだとよく言われます。

効果的に結果を出すために、スポーツではフォームを大切にします。

そのフォームこそ、日本語でいう文法だと思うのですが・・・※意味論の文法ではなくて。

 

また報告します!

※ちなみに、文中の「修飾」(JUMP3-3:述語の普通形による修飾)箇所には赤字にしました。ちゃんと全部したつもりですが、どうでしょう。

 

 

日本語の教え方について興味があると言う方はぜひ!