エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて -58ページ目

エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

ただの戯れ言?!またはエッセイのようなもの。
そしてボクは時をかける。

映画『モテキ』を徹底検証してみた。


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■墨田さんは、なぜあんなにモテるのか?

ただのエロいオッサンなのに、なぜだかモテる墨田さん。
今カノ、元カノ、出入り業者の女性、新人バイトの女の子が職場で繰り広げる修羅場にも全く動ぜず、嬉しそうに半笑いで、
「これって、モテキなんじゃ?」

さすが、4股をかける男……浮気がバレたくらいは屁でもないようだ。

しかもこれだけでは飽き足らず、るみ子を寿司屋に誘い(もちろん回る方ではなく高級系の)……でもってホテルに(もちろんラブホではなく高級系の)直行!

そして一戦交えた後、得意げに放つ台詞が……
「俺のセックスって正確でしょ?正確にいいところを突くでしょ」

女を虜にする超絶‘セックス力’の持ち主で、そこがモテる秘訣か?
単に社長で金持ちだからモテているだけ……なのかもしれないが(笑)。



■みゆきのエロは計算か?

殺人級の笑顔とエロエロ攻撃で(まさに最終兵器!)幸世をメロメロにしてしまう罪作りなみゆきちゃん。
ていうか、
「お水飲む?じゃあ、ちょっと待って……はい!(ゴクゴク→ブチュ~~→ゴクゴク)……美味しい?」
こんな風に、水を口移しなんてされたら誰だってメロメロになるよ!ならない方がおかしい!
(ちなみに、某所でイソ○ンを口移しされた経験を持つ男子は多いと思いますが?あせるあせる

そんなみゆきは、幸世が二度と立ち上がれなくなるようなキツすぎる言葉も投げ掛ける。

「フジ君じゃ、私は成長できないから」

こう言われたら黙って引き下がるしかないですよね、男は……マジでキツい一言でした。
つーか、男に成長を頼るな!己の力で成長しろ……と思ってもみたりして。



■幸世は、なぜなかなか第一線を越えられないのか?

せっかくみゆきの胸を揉んで淫靡な雰囲気になったというのに、「何してんの?」と問われ……
「え?えと……セックスごっこ」

あーーじれったい奴!
何だよ、セックスごっこって?(笑)。

でもこの「メッチャやりたいけど、もし拒否られたらどうしよう?気まずくなるしなぁ」と躊躇してしまう気持ち……男子的には頷けるものがある?



■るみ子は痛い女か?

一人カラオケをしている時点で、かなり痛いとも言えますが。(「稲葉さんの声高い~」とつぶやきつつ、B'zメドレーを超ノリノリで熱唱)

去ろうとする幸世を必死に引き止める様も、相当に痛い、重い、ウザい、そして怖い?

ヤローばかりの早朝の吉野家で、牛丼を超美味しそうにバクバク食べる姿は好感が持てるけれど……口元にご飯粒(二粒)をつけながら「すいません、おかわり~!」

やっぱ、痛いなあせるあせる



■素子の本心はどうなのよ?

異常なほど幸世に厳しい素子。
ボロクソに罵倒するわ、おもいっきり飛び蹴りを食らわすわ、もうやりたい放題。

が、これは愛情の裏返しか?
最後に、みゆきを追う幸世の背中に向かって優しい笑みを浮かべ「走れ!」と後押し。(初めて見せた優しい一面)
ただその時の表情が、何だか寂しそうに見えたのは気のせい?



■幸世の音楽趣味は幅広い?

♪TM NETWORK
[精神安定剤BGMは「SELF CONTROL]

♪YUKI
[ちなみにジュディマリは範囲外だったらしい]

♪大江千里
[ふられた時の脳内BGMは「格好悪いふられ方」]

♪橘いずみ
[‘死にたい’くらいのダメージを受けた時の脳内BGMは「失格」]

♪岡村靖幸
[岡村ちゃんの曲を映画で使うって、ある意味凄い勇気では?もしもまたまたまた……と考えたら……あせる

♪TOKYO No.1 SOUL SET
[ドラマ版ではTシャツも着用するほどのファン。土井亜紀と仲良くなるキッカケを作ってくれたバンドでもある]

♪ももいろクローバー
[素子から「アイドルソング聴いて勇気もらってんじゃねえよ!」とキツいお叱りを。曲は「走れ!」。これが伏線になっていて、素子はラストで幸世に「走れ!」と勇気を与える。でも聞こえてなかったみたいですけどね(笑)]

♪在日ファンク
[ハマケン率いるJ.B愛に溢れた最高にイカシたバンド。取材を忘れてライヴに見入っていただけに、かなりお気に入りのようだ?]

♪Perfume

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[妄想ミュージカルシーンで、3人と共に歌い踊る!「Baby cruising Love」は名曲だ!ちなみに3人の中では、かしゆかが一番好きだ……「俺がね」(墨さん風に)]

♪女王蜂
[何だかよく分からんけど、インパクトありすぎのバンド。幸世も呆気に取られつつも、興奮していた様子?ビジュアルは、胡散臭さプンプンだけれど、‘音’は超カッコイイ。「デスコ」はテンションが上がる最高のナンバーだ]

♪スチャダラパー
[エンドロールでは、リキッドルームでの幸世&スチャダラのコラボが実現!歌うは「今夜はブギー・バック」。オザケンが幸世に憑依?]

このようにPOP、ロック、ラップ、ソウル、ファンク、テクノ、そしてアイドルソングまでと、多岐に渡るジャンルを聴きまくっている幸世。

そんな彼がピエール瀧を目の前にした際、昂揚しまくりで、
「ナゴムレコード時代のソノシート持ってます!」

ということは、まだ電気グルーヴの前身である‘人生’の時代ですよね……ていうか、それって、もう四半世紀ぐらい前の話じゃ?
幸世はいま31歳だから~小学校の低学年の時に購入していたことになる?
だとしたら、どんだけマセたガキだったんだよ(笑)。

もしかしたら、有頂天、ばちかぶり、たま、筋少なんかのレコードも所有か?



■幸世の着るTシャツはオシャレ?ビミョー?

シーンが変わる度に違うTシャツを着ている幸世。(ちなみに冒頭で着ていたのは、ベートーベンのTシャツでした)

そんな彼の‘勝負Tシャツ’は、なんとタイマーズ!

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ただ、それを見た墨さんは「うわっ、引くわ~お前」
(Tシャツじゃなくて、血を見て引いてたのかもしれないが?あせる

ヘルメットにサングラス、タオルで顔を隠した内ゲバ過激派スタイルの男(忌野清志郎)がプリントされている反逆精神溢れるTシャツ。
なにげにカッコイイぞ!



■わずか2秒の出演でも、インパクトを残した(?)男たち。

幸世、みゆき、るみ子が、ロフトプラスワンでのトークショーを見て大笑い。
この時に、ステージでトークを繰り広げているのが~杉作J太郎、吉田豪、掟ポルシェのサブカル御三家!

しかし、出演時間はたったの2秒で、ほんのチラッと映っただけ(笑)。

まあ、あの3人は長くスクリーンに映すべきではない(マイナー感バリバリになっちゃうし)……という観客への配慮、製作者側の自主規制だったのでしょう!?(一応、メジャー配給だしね)



■愛と愛の母親は、胡散臭いか?

「僕、こういうメイクの人、嫌いです」
「え~ちょっと、なんで、なんで~~」


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夜はガールズバーの派手なアゲ嬢なのに、昼は地味めでしかも子持ちの愛。

実家は場末のひなびたスナックで、愛の母親は‘ベッドで煙草を吸う’と文句を言うらしい?

店も胡散臭い雰囲気ならこの母娘もかなり胡散臭い。

幸世の‘気が向いて’結婚なんかしてしまったら……地獄が待っていそうな予感がする。



■幸世とみゆきのその後は?

あの結末はハッピーエンドなのか、そうでないのか。

幸世は遂に大人への階段を一歩踏み出し、とうとう憧れのみゆきと……いや、やっぱこの男にハッピーエンドは似合わない。

変わったようでいて結局は何も変わってなくて、第3のモテキが来る日を待つことになる……のでは?
サード童貞として(笑)。



■みゆき、るみ子、愛、素子。結局、誰が一番いい女?


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みゆきは天然ぶりが計算っぽいし、るみ子は超束縛されそうだし、愛はかなりしたたか者だし……となると、やっぱ素子しかいない!

ドSキャラ、サイコー!
罵倒されても蹴られても何されても、一生ついていきたい(笑)。



■仲里依紗の出演シーンについて。

仲さんファンの皆さんが、口を揃えて言っていること。

「仲さんの出演シーンが少ない!」

ここまで少ないとは……ちょっとショックでした。



■ところで、人生にモテキってホントにあんの?

振り返ってみると……一応、あったような。
そうか、やはりあるのだ!?



他にも気になるシーンがまだまだある『モテキ』ですが、キリがないのでこの辺で。



『阿弥陀堂だより』


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【出演】
寺尾聰、樋口可南子、小西真奈美、田村高廣、香川京子、吉岡秀隆、井川比佐志、北林谷栄


【監督・脚本】
小泉堯史




“いつの間にか、遠くを見ることを忘れていました”




東京に住む上田孝夫と美智子の夫婦。

夫は新人賞を受賞するも、それ以降なかなか日の目を見ない売れない小説家。
妻は大学病院で最先端医療に携わる有能な医者だった。

あるとき、美智子はパニック障害という原因不明の心の病にかかる。
仕事にも、都会の生活にも疲れていた二人はそれをきっかけに、孝夫の故郷、信州に移り住む。


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山里の美しい村に帰った二人は、96歳の老婆・おうめを訪ねる。


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彼女は、阿弥陀堂という村の死者が祭られたお堂に暮らしていた。


何度かおうめのところに通ううちに孝夫は、喋ることが出来ない難病を抱える少女・小百合に出会う。
彼女は村の広報誌に「阿弥陀堂だより」というコラムを連載していた。
それは、おうめが日々思ったことを小百合が書きとめ、まとめているものであった。


それまで無医村であったこの村で、美智子は診療所を開き、おうめや小百合、そして村の人々の診察を通して、医者としての自信と責任を取り戻してくる。


一方の孝夫は、中学校の時の恩師である幸田重長がガンに冒されながらも死期を潔く迎えようとしていることを知る。

幸田に寄り添う妻のヨネの生きる姿に、深い感銘を受ける孝夫。


二人は村の人々とふれあい、自然に抱かれて暮らしていくうちに、いつしか生きる喜びを取り戻していくのであった。


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そんな時、小百合の病状が悪化していることが判明する。
すぐに手術をしなければ命が危ないという事態に、美智子は彼女の手術担当医として再びメスを握ることを決意するのであった。


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現代社会の中で忘れてしまった生きることの感動を取り戻す夫婦の姿を描いた人間ドラマ。



東京での生活に疲れた夫婦が夫の実家がある長野県に戻ってきたところから映画は始まる。
二人は大自然の中で暮し始め、様々な悩みを抱えた人々とのふれあいによって、徐々に自分自身をそして生きる喜びを取り戻していく。

日本の社会が、全体に息切れをしているような時代。
そんな時、自分が生きていることをもう一度見直すために、奥信濃に帰ってきた夫婦と、それぞれに悩みを抱えた人々の姿が深く胸の奥に残ります。


四季の変化がはっきりと描写されしており、春、夏、秋、冬それぞれの美しさが現実に近い空気感を生み出し、そこでの出来事を一緒に体験したかのような気持にさせてくれる。

また四季の移ろいと共に見られる風景、祭り、行事、季節の風物詩など、誰もが懐かしいと感じてしまう不思議な想いも感じます。


静かに淡々と進むストーリーは、まるで古きよき時代の日本映画を観ているかのよう。


小泉監督をはじめとした黒澤組の映画愛が感じられる作品でした。

『悪夢のエレベーター』


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【出演】
内野聖陽、佐津川愛美、モト冬樹、斎藤工、小西遼生、池田鉄洋、長澤つぐみ、芦名星、本上まなみ


【監督】
堀部圭亮




“ワケあり4人がエレベーター。でもこの状況、なんかヘンだ?”


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「いってぇ……」

小川順が鈍いアタマの痛みに気が付いたら、緊急停止したエレベーターに閉じ込められていた!


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非常ボタンは通じないし、携帯電話は電池切れ、泣けど喚けど助けは来ない……。


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しかも偶然乗り合わせた3人は、街で出会っても絶対に友達にはなれなさそうな胡散クサイ奴らばかりだ。

柄モノのシャツにゴールドのアクセサリーという‘如何にも’な恰好をした男は、刑務所帰りらしい……でも実は。

バッタみたいな全身黄緑色のジャージに身を包んだ男は相手の過去が見えるという超能力の持ち主らしい……でも実は。

そして、黒ずくめで無表情なゴスロリ少女は、イジメを苦にして今から飛降り自殺を図るのだそうだ……でも実は。


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小川はとても焦っていた。
家では妊娠中の妻が、今にも子どもが生まれてきそうなお腹を抱えて、俺の帰りを待っている。

‘こんなところで、こんな……浮気相手のマンションのエレベーターの中で止まっている訳には……’


そんな小川を尻目に、ゴスロリ少女が、
「生まれてくる子どもがかわいそう」


もしも、万が一、エレベーターから出られなかったときのことを考えて、小川は妻への気持ちを少女が所持していたボイスレコーダーに遺すことにしたが……。


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「でも……あれ、ちょっと待てよ。何かおかしくないか?俺たち、何でこのエレベーターに乗り合わせたんだろう?」

3人の顔を交互に見つめながら、小川は‘或る事’を思い出し……。

「ヘンだ!絶対ヘンだよ!だって、あんたは……」




予測不可能な展開に、笑って怯えて騙されるサスペンスコメディ。



エレベーターに閉じ込められてしまった何だかワケあり気な男女4人。

目を覚ました小川の前には……関西弁のヤクザ風な男・安井、ジョギングに出るところだったという気の弱そうな男・牧原、寡黙で不気味な雰囲気のゴスロリ少女・薫。

助けを呼ぶ手段のない非常事態!
しかし、なぜかお互いの秘密を暴露しあっていくことに!?

やがてわかってくるそれぞれのワケ。

そして、閉ざされた空間の中、ある謎に気が付いたとき、遂に悪夢のような事件が起きる!

ところが、扉の外では更なる悪夢が待ち受けていたのだ!


男女4人が繰り広げる笑いと恐怖の人間模様をスリリングに描いていて、シチュエーション、4者4様のキャラ設定も絶妙。

嘘と本音、虚構と真実が入り乱れる予測不可能な展開に騙されることは必至です。



エレベーターの中での展開が終わると、一気に謎解きへと話は進む。
前半の密室での重要なことを一人一人告白し、「なるほど」と思わせておきながら、後半のあっと驚く展開と謎解きには、完全に騙された!


はじめはエレベーターに閉じ込められた人たちのアタフタする姿を描いたシチュエーションコメディなんでしょ……と思って観てました。

このエレベーター内のシーンは演劇チックで何となくグダグダしてて、ちょっと退屈。
これが延々続くのか、ちょっとキツいなぁ……ところが、その予想は見事に裏切られた。

後半は一気に加速!
あれよあれよと思いもよらぬ展開へと突入していきます。

観終えた後の騙された感が妙に心地良い佳作。