Whitesnakeといえば、ダントツでこのアルバムなのである。自分にとっては。Deep Purpleのアルバムは68年にリリースされたDebut Album『Shades of Deep Purple』が一番好きなのであるが、BassとVocalでTrapezeのGlenn HughesとLead VocalのDavid Coverdaleが参加した『Stormbringer』と『 Come Taste The Band』は結構好きなアルバムであった。そしてDeep Purpleを脱退(間もなくバンドも解散)したDavid Coverdaleが77年にリリースしたBluesやR&B、Soul、Funkの要素が感じられるSolo Album『White Snake』と翌78年の『North Winds』も結構お気に入りであった。その2枚のアルバムでギターを弾きCoverdaleの相棒として楽曲も提供していたのがTreamlone~Juicy Lucy~SnafuのMicky Moodyである。MoodyにWild Turkey~Cozy Powell's Hammer~Babe Ruth~Paice Ashton & LordのギタリストBernie Marsden、Gilgamesh~Hanson~Cozy Powell's Hammer~Colosseum II~National HealthのBassist Neil Murray、そしてStreetwalkersから鍵盤奏者Brian JohnstoneとDrummer Dave "Duck" Dowleが参加して『North Wind』の1回限りのTourのためのバンドが結成されて、それがWhitesnakeというバンドになっていく。Lincoln Technical Collegeで78年3月3日にこのバンドの最初のLive公演が行われ、小規模な国内Club Tourの後、鍵盤がJohnstoneからChris Farlowe & The Thunderbirds~Paladin~Snafu~Fox~Procol HarumのPete Solleyに交代して最初のEP『Snakebite』が78年4月に録音されている。これが素晴らしい。歴戦の凄腕MurrayのベースにBrian Auger's Oblivion Expressでも叩いていたDowleのドラミングが粘りのあるしなやかなRhythm Sectionを形成しCoverdaleのSolfulなVocalとSlideもまじえたMoodyとMarsdenのご機嫌なギターの絡みが70年代後半のBritishらしい渋味のあるHardでBluesyなRock。バンドはEMIと契約して鍵盤がDeep PurpleのJon Lordに交代してWhitesnakeのDebut Albumとなる本作が同年10月にリリースされた。
『Trouble』はWhitesnakeが78年にリリースしたアルバム。
アルバム1発目は勢いのある疾走感溢れるOpener“Take Me With You”。途中のPurcussionのみになるところが良い。
“Love To Keep You Warm”はMurrayとDowleの粘り腰のリズム隊が絶品のFunky Rock。
CatchyなギターのRiffで始まるノリの良い“Lie Down (A Modern Love Song)”。Glamな香りも漂うサビもご機嫌で待ってましたのギター・ソロも最高。
The Beatlesの“Day Tripper”はグッと腰を落としたFunky仕立て。途中のVocoderがイイ感じ。
“Nighthawk (Vampire Blues)”はこのメンツだからこその疾走感に満ちたJazz Rock風。スリリングなギターのRffで始まりMurrayのウネりまくるベースとキレキレのDowleのドラミングに、待ってましたのJon Lord先生の必殺Hammondソロ。
“The Time Is Right For Love”はCoverdaleの男くさいSoulfulなVocalが映えるご機嫌なShuffle。ここでもベースが最高。
タイトル曲“Trouble”は大きなノリのBlues Rock。何気にChorusもイイ感じ。
Moody作のFunkyなインスト曲“Belgian Tom's Hat Trick”は最高。Jon Lord先生のHammondソロもMoodyとMarsdenのギター・ソロもご機嫌であるが、何よりリズム隊が素晴らしい。
Dowleのドラミングで始まるイントロが激カッコイイ“Free Flight”はBernie MarsdenのVocalが結構キマっているアルバムで一番好きなFunky Rock。Chorusやキメもご機嫌である。
アルバム最後をシメるのはメンバー全員の作“Don't Mess With Me”。一体となったメンバーの熱いEnergyがFunkyに爆発している。
◎Love To Keep You Warm/Whitesnake
(Hit-C Fiore)