Dona De Castelo/Jards Macalé | BLACK CHERRY

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JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

Dona De Castelo/Jards Macalé 

 Jards Macaléは奥が深すぎる。デビュー・アルバム『Recomeçar』が話題を呼んだBrazilの新しい才能 Tim BernardesがSingle“Buraco da Consolação”で共演したり、“Soluços”をCoverしたりしていることからもわかる通り、世代を越えて影響を与え続けているComposer/Singerだ。Tropicáliaにもかかわり、Edgeの立ったExperimentalな姿勢を持ち続け、摩訶不思議な独自の音楽性で現在も活動しているという点でもTom Zéと並ぶ存在だ。Psychedelicでさえある混沌とした初期の音楽性や実験精神に満ち、現在に至るまで探求心旺盛な姿勢は、ようやく時代が追いつきZé同様に再評価の機運が高まったとはいえるが、まだまだ足りない。新しく登場してくる若き才能にも影響を与え、Respectを集めている理由は、俺流を貫き先鋭的である一方、伝統を知り、優美なSamba官能でとびきりSweetな楽曲も生み出す、Macaléの多彩で柔軟な音楽性と得体の知れない懐の深さにあるのだろう。

◎ Aprender A Nadar/Jards Macalé

 “Dona De Castelo”はJards Macalé74年にリリースしたアルバム『Aprender A Nadar』に収録されている。Macaléの2ndアルバムにあたる作品で、基本的にTrioとは思えない高い完成度を持ったデビュー・アルバムでのPsychedelicで多彩な音楽性がさらに拡散されている。小説家で女優のAna Mirandaの一人語りや歌にMacaléが絡む1曲目など短いInterlude的な曲を挟んで映像的かつより深く自己の内面に沈み込んでいくような摩訶不思議な世界が展開されていく。

(Hit-C Fiore)