Clot 20/Blay Tritono | BLACK CHERRY

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JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

  Blay Tritono地中海に面しPyrenees山脈の南に位置するSpainBarcelona、というよりCatalunyaCatalonia)に伝わる音楽の影響が感じられるJazz Rock Bandである。彼の地の民族舞踏Sardanaに必要不可欠な管楽器Tenora(Dulzaina)とSaxを演奏するJoan Josep Blay、ベース奏者Eduard Altaba、DrummerのQuino Béjar、鍵盤奏者のVíctor Ammann、Trombone奏者Vicenç CalvoFlugelhorn 、TrumpetとVocalを担当するNestor Muntの6人による演奏が収録された本盤はBlay Tritonoのデビュー・アルバムとなる。Tenora(Dulzaina)という楽器が奏でるチャルメラのような響きが強烈な個性となっている。南欧らしい自由奔放で躍動感に満ちたリズム隊にのって地中海の香りが漂うExoticで浮遊感のあるサウンドが展開されていく様は実に心地良いのだが、Tenoraが加わったHorn隊の個性的なEnsembleが登場すると、異国情緒に満ちた独特の雰囲気がBlay Tritonoの個性として魅力を放つ。ベースのAltaba、ドラムスのBéjarは現在も活躍する現役のMusicianである。また鍵盤奏者のAmmannはBasque州San Sebastian出身で、73年のSan Sebastian Jazz Festivalで優勝した腕前の持ち主である。 AmmannはBarcelonaに移ってからOMJarkaの作品にも参加しているXavier BatllésとOrquestra MirasolというLatinなJazz Rock Bandを結成していた。AmmannはHerbie HancockばりのFunkyなエレピが得意で、本作ではそこにCanterburyな風味もまじえたプレイが素晴らしい。Horn EnsembleHenry CowZappaばりの捻りのきいたもので、且つ上述のCataloniaなExoticismがたまらなく魅力的だ。Jazzや民族音楽、Rock、さまざまな音楽がごった煮されてはいるがCoolで洗練されたEnsembleの妙も特筆すべきである。

 

  『Clot 20』はBlay Tritono76年にリリースしたアルバム。

アルバム1曲目“Danza De Procesion”ははCatalunyaCatalonia)出身らしいTenora(Dulzaina)を中心に奏でるHorn隊によるThemeが楽しいOpener。

Saura I”はゆったりした6拍子を刻むベースのRiffで始まる。エレピが加わりHorn隊が心地良く鳴り響く。HypnoticなエレピとベースのRiffに幻惑されると、16BeatのJazz Rockが始まる。躍動するリズム隊をバックにした眩いエレピ・ソロが最高。FreakyなJoan Josep BlayのSaxソロも素晴らしい。

La Ceba”は一転してCoolなTrumpetが虚空を切り裂く疾走感に満ちたJazz Rock。Trumpet、Torombone、Saxの3管がリズム隊にのって自由奔放に暴れる。すぐに終わってしまうのが残念。

アルバム・タイトル曲“Clot 20”はユッタリしたベースにのって哀感に満ちた管楽器のソロが展開されていく。

Saura II”はTromboneなどHorn隊リズム隊奔放且つ複雑怪奇に絡み合いながら地中海の眩い煌きを垣間見せる。

Montblanquet”はVíctor Ammannが弾くClassicalで仄かにSpanishの香り漂うピアノで始まる。Tenora(Dulzaina)が登場しCatalunyaCatalonia)な舞踏会のような展開になるのが面白い。

Nocturn”はウネるベースと煌くエレピのイントロからBarcelonaの夜空木霊していくようなTrumpetソロが最高。SpacyなSynthesizerも効果的。

アルバム最後をシメるのは“Marroqui”。エレピの浮遊感漂うイントロで始まり心地良くCoolなHorn Ensembleが素晴らしい。PercussionSpanish Guitarが加わると、高揚感に満ちたJazz Rockに展開していく。

(Hit-C Fiore)