Trieste出身のSax/Flute奏者Claudio PascoliといえばAlberto Radiusの77年作『Carta Straccia』やVenegoni & Co.の77年作のデビュー・アルバム『Rumore Rosso』、Premiata Forneria Marconi(以下PFM)の78年作『Passpartù』といういずれも70年代後半のItalyを代表する名作に参加している有能なMusicianである。またTrieste出身のCantautoreであるGino D'Elisoの76年作『Il Mare』ではProduceだけでなくSax、Flute、鍵盤を演奏して存在感を発揮している。そんなMulti-Instrumentalistとしても才能のあるPascoliがリリースした1stリーダー作が本盤である。なんといってもOsage Tribe~Duello Madre、そしてIl VoloというSuper Groupに在籍していたベーシストBob CalleroにドラムスはAreaの『Maledetti (Maudits) 』やRoberto Colomboの『Botte Da Orbi 』、そしてMauro Paganiの『Mauro Pagani 』で叩き、80年代にはPFMのサポートで知られる名手Walter Calloniである。Violinも80年代のPFMで活躍するLucio Fabbriである。このメンツであれば期待するなという方が無理である。ギターのMauro Paoluzziと女性VocalのNaimy Hackettは後に、Pascoli、CalloniにNapoli CentraleのベーシストKelvin BullenらとCastというJazz FunkのUnitを結成する。他にはギターでTony Soranno、女性VocalでFulvia Baldassari、TrumpetでGigi Mucciolo、Doriano Beltrame、Pippo Colucci、TromboneでJohnny Capriuolo、Giorgio Ardrizziが参加している。Produceを担当しているのはLondon生まれでMulti-Instrumentalistの才人Claudio Dentes。
『Naifunk』はClaudio Pascoliが78年にリリースしたアルバム。
アルバム1発目“Sauza”はMinimalなベースのフレーズとFunkyなギター・カッティング、エレピに導かれてExoticなThemeをSaxが奏でればSpacyなSynthesizerと妖しい女性VocalがPercussionと桃源郷へと誘い込む。後半はスリリングなJazz Rockに展開して名手Bob Calleroのうねりまくるベースが圧巻。
アルバム・タイトル曲“Naifunk”はゆったりとした前半から後半にかけてスリリングなJazz Rockに展開していくところが痛快である。
“Lambrock”はBob CalleroのぶっといベースとWalter CalloniのタイトなドラムスにのってClaudio PascoliのSaxがが鳴り響く。ここでもCalleroのうねりまくるベースが素晴らしい。
B面すべてを使った3部構成の組曲“Suite Del Giardino Artico”。
“Giardino Artico”はARP String EnsembleにのってSaxが抒情的な旋律を奏で女性Vocalが神秘的な歌声で魅了する。後半は切れ味鋭いFunkyなリズム隊にのってFluteやSyhnthesizer、エレピが幻想的な世界へ誘う。
“Qualche Escursione Più A Sud”は煌くエレピとFluteが甘美な響きで魅了すると地中海の煌く波間を心地良く漂うかのようにリズム隊がFunkyなBeatで身体を揺らす。Saxが
“Trenino Mitteleuropeo”は乾いたアコギとString EnsembleにのってPascoliのSprano Saxが躍動していく。
(Hit-C Fiore)