神話にすがろうとする事 | よもやま話

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色々と感じた事を書いてみたいと思います

日の丸液晶が、海外の出資予定先からの出資の機関決定連絡を受けれなかったとの事。
まずは、出資者が中華である段階で、現状や商習慣を含め、期限通りに事が運ぶことはない。
アメリカによる締め付けでスマホに関わる液晶産業は暗雲が立ち込めはじめている。
そして、決して資本力が万全ではない中華企業が、出資に対し、尻込みする理由も理解できる。
そして、シャープ同様にホンハイに出資を求める声が出てきた。
シャープがある程度の回復を見せたカラクリを知ると、決してホンハイが経営力でシャープを回復できたわけではないという事がわかる。
そのキーとなるのは、テレビ用の液晶パネルだ。
まず、シャープにあって、ジャパンディスプレイにないものは、テレビ用の液晶パネルを作っているかどうか?だ。
ジャパンディスプレイは、テレビ用の大きなサイズの液晶パネルは作っていない。
ホンハイは、シャープの業績を回復させるために、自社グループでテレビ用の液晶パネルをシャープから集中調達したのだ。
その液晶パネルの値段の調達コストがある程度高くてもだ。
ジャパンディスプレイに対し、そのカラクリは使えない。
唯一できるとしたら、外資によるリストラだが、その方法次第では、救いようがあるかもしれないが、その際のリストラ規模は、人数にすると、今ジャパンディスプレイが募集している希望退職の規模の2〜3倍が必要だろう。3,000名規模のリストラ。
それほど痛んでいる。
そしてシャープを系列に従えるホンハイには独禁法の壁も障害となるだろう。
シャープの回復神話も活用できないとなると、第三者による抜本的な切り捨てだろう。
結局、無駄な拡大をし主導し、適切な規模の縮小を進めなかった、過去の経営陣の責任は明確だ。