JR北海道14系 座席車 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。


国内最後の定期夜行客車急行列車であった「はまなす」。道内では夜行列車専用塗装のDD51形が担当していました。


電気機関車・ディーゼル機関車共々、たまに重連となる日がありました。しかし、今回は所定の単機牽引にも関わらず区名板受けにはなぜか「重」の札が入ってますね(^^;;


さて、毎度のことながら、当観察日記ではこちらがメインとなります、14系座席車です。長らく14系座席車が使用される唯一の定期列車でしたが、客車列車としても唯一の定期列車となっていました。


時として「はまなす」には大人の事情で非営業車が連結されることがありました。検測車両や、画像のように電源車代わりに発電エンジンを積んだ14系座席車を締め切りの上ぶらさげています。混雑が激しい場合は、締め切りが解除され営業車となることもあったようです。


それでは参りましょう。電源車が先頭でない場合、牽引する機関車の顔を間近に見ることができます。


こちらにも自販機が設置されています。ラインアップは変わりません。


増結により車掌室装備のスハフ14が中間に入る時は、トレインマークを内側で見ることができます。


自由席車内です。一昔前の国鉄型特急車両のイメージがそのまま残る貴重な車両です。それにしても、床面がキハ261系や789系など、最近増備された車両と同じになっているのを私は見逃しませんでした(笑)

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座席です。簡易リクライニングシートにストッパーを取り付けたものです。段付きモケットになっているのが特徴ですね。シートピッチも旧来の標準である910mmでかなり狭いです。閑散期を中心に空いているときはボックス配置にして4人分を独り占めにして寛ぐのも悪くないですが、繁忙期は指定席を確保できなかった人を中心に、自由席もそれなりに混雑します。

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テーブルも窓側に小さいものがあるだけ、通路側席はかなり寂しい思いをすることになります。「夜行列車なんだから黙って眠りにつけ」という暗黙のメッセージと受けとればよいでしょうか。座り心地も簡易リクライニングシート由来だけあって、判然としない着座ポイント、全体的に薄い背ズリ、奇妙に盛り上がったサイドアームレスト(センターアームレスト無し)と、お世辞にも良いとは言えません。ま、いいか、急行だし。

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デッキ仕切り際には固定式のテーブルが備わります。テーブル下の金属カバーはヒーターでしょうか、デッキ仕切り際の圧迫感は元からあるとして、物理的にもやはり狭いんでしょうね。

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ちなみに、繁忙期に増結される指定席はこの車両で、時に所定ならばドリームカー(後述)として運用される指定席にもこの車両が出没する可能性があり、最終運行列車では全車両が指定席となっていました。

 

 

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それがこのサボ。げに恐ろしき落差。

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次に指定席、「ドリームカー」です。かつて急行「まりも」に使用されていたもので、車内のどこを取っても国鉄時代のグリーン車のような雰囲気が漂います。


デッキ仕切りです。濃い木目調で、高級感をかもし出しています。仕切り扉は手動式で、勢いよく閉めると大きな音が鳴ります。夜行列車では気を付けようや、寝てる人もいるんだから・・。


天井です。照明は模様付きガラスという凝り様です。減光装置も付いています。


荷棚には読書灯も付いています。減光時には使えそうですね。

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座席です。かつて国鉄の2等車として全国で見ることができた座席で、キハ183系に設置されていたグリーン車用座席を転用しています。今やこの系統の座席を見ることができるのも少なくなりました。ましてや普通車指定席として利用出来るのはうれしい限り。


テーブルはサイドアームテーブルが装備されています。このテーブル、アームレストに支える形でセットするのですが、慣れていないと収納に手こずります。夜行列車での就寝を前提としているため、かなり深くまでリクライニングが倒れるようになっています。後ろの人からしたら、一気に倒されると仰け反る勢いですね(笑)

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一応シートピッチは広めに取られているので、フルリクライニングをしてもそこまで圧迫感はありません。窓割りは普通席のままなので全く連動してません。まぁ夜行列車なので、あまり気にするところではないですね(笑) 座り心地ですが、さすがに経年は隠し切れません。詰め物がへたりにへたっているので、なんだか布で張ったチェアに身体を預けているような感覚でした。フルリクライニング状態だとちょうどいいのかなぁ、と言ったところですね。まぁ、自由席の急行料金に+510円で乗車出来るわけですから、古き良き国鉄時代のグリーン車を再び体験したい方にはおススメだと思います。私は国鉄時代を知りませんが(^^;;

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デッキ仕切り際は折り畳み式のテーブルと反転式・角度固定のフットレストが設置されています。


ドリームカーにはこのようなミニラウンジが設置されています。夜行列車には多かれ少なかれこのような休憩スペースが存在しており、座っているのがちょっとしんどくなった時にここで休憩するのもいいでしょう。


かつてはテーブル中央に灰皿があったようですが、現在はもちろん全車禁煙です。時にここで酒盛りをするおバカさんがいるようですが、扉を挟んだ向こう側では大勢の乗客が寝ています。程々にしましょう。

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荷物スペースです。余った場所をとりあえず充てたのでしょうね(笑)


そして、画像のような明らかに元喫煙コーナー的なスペースもあります。


お次はカーペット車両です。フェリーで言う雑魚寝の2等船室のようなものですが、指定席料金で横になれることあって、発売直後に満席となります。

 

それにしてもこの犬のイラスト、何が何でも胴長すぎやしませんか?(笑)


14系座席車を改造して登場しました。そのため通路側は従来の窓配置となっていますが、カーペット側の窓配置はこのように非常にいびつなものになっています。


入り口は寝台車の様に少し重い外開きの扉です。防音性は優れています。


夜行列車としての需要を想定し、更衣室も設置されています。


カーペット車の車内です。座席車改造ながら二段式となっています。

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下段は地続きの空間で、顔面部分を隠すだけのカーテンは設置されています。窓の下にはクッションが貼り付けてあり、座敷としても利用できます。付帯設備は枕と掛け布団、衣紋掛けと言ったところでしょうね。後述する上段に上がる階段の下には荷棚がありますが、小物程度しか入りません。カーペットカーを利用する際には、荷物は最小限にしましょう。中央の列は壁も無ければ荷物スペースもないので、何かと悲惨な席ではあります(笑)


上段へは階段を登ってアプローチします。

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上段部分です。寝台車並みのプライベートな空間となっている為に人気があります。上段にも小窓が設置されており、そこだけを切り取るとB寝台よりも上を行っているとも言えます。

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28番の区画です。車端の区画であり、ご覧の通り外からも見えづらいため人気席となっています。


最後の客車定期夜行急行列車、廃車後8両が本州へ渡り、4両が大井川鐵道で、もう4両が東武鉄道でSL牽引列車として再び線路上を走ることとなるようです。第二の車生に注目ですね。

 
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