今回の建設IT注目情報 ~NEC「エコモジュラーデータセンター構築ソリューション」~

 インターネットに接続されたサーバーで様々な情報処理を行う「クラウド・コンピューティング・サービス」の拡大などで、サーバーを収納・管理するデータセンターの建設ニーズが高まっています。

 データセンターではサーバー冷却用の空調や、照明などに使う電力が全体の約半分を占め、設置スペースにも限りがあります。そのため省エネやスペースの削減が大きな課題となっています。

 そこでNECは、省エネ、省スペースのデータセンターを短期間で造れる手法を「エコモジュラーデータセンター構築ソリューション」としてラインアップ化し、2月7日に販売を開始しました。

 ラインアップには、データセンターに必要なサーバーや記憶装置、ラック、空調機器、消火装置などの機器一式を、コンテナに収納した「DCモジュール(コンテナ活用型)」というタイプがあり、
 
ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、
 
そのまま屋外に設置
 
できる構造になっているのです。このタイプはサーバーなどを収めたアルミコンテナ部と、鉄筋コンクリート基礎部からなります。コンテナの内部には、機器が高密度に設置してあるにもかかわらず、空調用の気流が無駄なくスムーズに流れる設計になっています。

 空調機器は汎用のものを採用し、コンテナ部と接する基礎部に収納しているため、ダクトなどは不要です。空調機器のメンテナンスをサーバー室の外で行えるため、セキュリティー確保の点でも有利な構造になっています。

 新規にビルを建て、データセンターを構築する場合は設計や施工のほか、建築確認申請などの時間も入れて2年間ほどかかります。一方、DCモジュールはわずか約3カ月で設置が完了し、コンテナの数を増やしても、あまり工期は変わりません。

 希望小売価格はICTラック6個(最大15kW/ラック)を備えたもので一式、5000万円(税抜き)からとなっています。

 DCモジュールには、倉庫の中などで使う「屋内設置タイプ」も用意されており、さらに省エネに有効なシステムが導入されています。

イエイリはここに注目した! ~冷凍機不要の外気冷却方式が選べる~

 屋内設置タイプでは、空調に水冷方式または外気冷却方式が選べます。外気冷却方式は冷凍機を使わず、空気を水の蒸発熱で冷やしてからコンテナに送り込みます。

 言わば、
 
“打ち水効果”
 
を空調に利用しているわけですね。

 冷凍機のように冷媒を圧縮するエネルギーが要らないので、消費電力は同社の既存データセンターに比べて、最大約40%も削減できます。希望小売価格はICTラック4台(最大35kW/ラック)の場合、2800万円からです。

 このほか、「フロアDCモジュール」というタイプも用意されています。普通のオフィスビルの空いたスペースをパーティションで区切り、内部にサーバーやラック型空調機などを高密度に配置し、効率的に空気が流れるようにしたものです。希望小売価格はICTラック2台(最大14kW/ラック)の場合、2000万円からとなっています
データセンターを造ると言えば、建物を建設することを考えてしまいがちです。「エコモジュラーデータセンター構築ソリューション」のように、空いたスペースにコンテナを設置したり、パーティションで区切ったりしてデータセンターエリアを造るという発想は、既存の建物を多目的に活用する上で参考になりそうですね。


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