ここ、BankART SutudioNYKは、私の好きなアートスポットの一つです。
ここでは今まで現代アートのそうそうたる、
原口典之、朝倉摂、川俣正、かたちの発語展等、全巻を使って開催してきた個展シリーズの第5弾になります。
柳幸典は1980年、美術館を飛び出し、ユーモラスでパワフルな作品群を次々と発表します。
時代や国家を扱った社会性に富む表現で知られます、
1990年にニューヨークに居を移し、代表作「ザ・ワールドブラック・アント・ファーム」が
ヴェニスビエンナーレアペルト部門で受賞(1993年).
サンパウロビエンナーレ(1996年)等の数多くの国際展に招待されてアメリカのメジャーアート誌の表紙を飾ったり、MoMa等の重要な美術館にコレクションされるなど、国際舞台での活発な活動が続きます
30年の歩みを伝える内容だが全て新作といっても言われても信じてしまうほど、作品群は現代と共振している。
(パンフレット、朝日新聞2016.11.22より引用)
これは一見世界の国旗に見えますが、近寄ってみると違うのです。
プラスチックボックスの中に色砂で万国旗をデザインして旗は上下、左右チューブで繋がり、
中に放たれた蟻が砂を崩して自由に動き回る。
時の経過とともに旗の形は変容していく。
ですのでよくみると国旗は全て崩れていってます。
近くでアップするとこんな感じ。 筋になっているところは、蟻が穴掘って進んだ形跡ってこと。
そういうことを知ってからみると、
また違った新たな感動が湧きあがります。
バラバラにして、細長いLED電光盤にそれぞれ一言づつ書かれていてチカチカ光っています。
ここの空間は全て機で組まれてできたら舞台のようなステージのような場所で、照明が落とされ、
電光のみがチカチカ光る、
それも憲法9条。
本来であればポップな演出なのかもしれませんが、
重苦しい空間の中での展示。
重圧感のようなものを感じました。
この作品は金属でできているのだと思われるのですが、どうみてもプラモデルのパーツにしか見えないです。
これは先のアントシリーズで、諭吉。
すなわち砂でできた一万円札。
これはここのガラスの部屋の中で
ドラム缶に黄色い絵の具と見せかけて色のついた煙を詰め込み、この部屋の中で噴射させて真っ黄色にする
これは日の丸をモチーフに
社会的なメッセージが込められているのだと思います。
丸をかたどっている赤いのはよくみると戦車
このキノコ雲は箱からもくもくわきあがっている感じで英語と日本語で憲法9条が書かれている
ワンダリング
放浪を意味する
世の中にはいろんな制約がある。
その中で常に視点を変えていくことを考えている。
12月25日までやっています