皆さん、こんにちは。大津です。


kouji1256さんからメッセージを頂いたのでご紹介いたします。



はじめまして

両親が大病を経験し、大津先生の本でいろいろと学ばせて頂いている者です。

先般、ピアニストの中村紘子さんが亡くなられました。
大腸がんとのことですね。(直接の死因はわかりませんが)

私の父も音楽家なので、関心が湧きました。

中村紘子さんも病気を経験して学ぶところがあったようです。

中村紘子さん がん治療から電撃復帰「無欲でピアノが弾けた」5月16日
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160516-00010006-jisin-soci

そして、新しい演奏法に開眼したみたいです。とっても残念です。
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/07/29/kiji/K20160729013056750.html

しかし、新しい演奏法に開眼したのも、大病を経験したからかもしれないと思うと、なんともいえない不可思議なものを感じます。

浄土真宗でいえば他力(弥陀の本願力)に生かされてる、
キリスト教でいえば神の愛で生かされてる、
という感じなのか・・・

死を意識させられる病がまた人を一段と上へ押し上げるというか・・・。

「モーツアルトからラフマニノフまで~」ということは、古典から近代までをカバーする奏法ですね。

世界中の音楽ファンのみならず他のピアニスト達も聴いてみたかったことでしょうね。

私の父も大腸がんでステージⅡだったのですが、脈管侵襲があったので、抗がん剤の選択肢もあるのですが、指先の神経毒の副作用があるので手術後の抗がん剤治療は行っておりません。

中村さんは一時腕がパンパンに腫れたそうで、ピアニストが聞いたら身震いする話ですね。そこからコンサートに復帰されたのは恐ろしいくらいの執念を感じます。

実際、音楽で食っていける人達は恐ろしいくらいの執念を持っています。あれ
は生まれつきの才能だと思います。(私にはその不思議な才能は遺伝しませ
んでした)

有明がんセンターでは副作用を抑える治療を行っていたという記事もあり、
気になります。初めて聞きました。
http://jisin.jp/serial/%E5%81%A5%E5%BA%B7%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%83%E3%83%88/healty/12514

前日まで研究を続け、いのちを燃焼しつくした稀代の日本人演奏家でしたね。

緩和ケアは行っていたのでしょうかね。そこも気になります。

とりとめのないメッセージですみません。また著述やブログのヒントにでもなれば幸いです。



kouji1256さん、メッセージありがとうございました。


中村紘子さん、稀代のピアニストですね。

なにせ活動期間が長かったですから、私の幼少期から、日本人ピアニストといえば中村紘子さんという代名詞的なご存在であったと思います。

ラフマニノフは私も好きなので、新しい奏法で聴いてみたかったですね。残念なことです。

人には大きな可能性があり、重い病気を患うことは、何か極限の状態で初めて機能するような力を、普段はアクセス出来ないそれを、開花させるのではないかと感じることもしばしばですし、実際にそのような事例はたくさんあります。

抗がん剤治療の副作用を抑える処置は、おそらく今はがん治療を積極的にしている病院ならばすべからく行っていることです。

それなので、多くの方が「こんなに変わらないんですか?」とビックリします。すぐにゲーと吐くと誤解されてしまっている人が多くいますね。実際はそうなりません。


音楽で食っていける人達は恐ろしいくらいの執念を持っています。あれ
は生まれつきの才能だと思います」はまさしく同感です。


本を書くことも結構な集中力が必要とは思いますが、私もピアノはかつて習っていましたが、そのような才能はありませんでした。特別な才能を持つ方が、自らとひたすら向きあう中で、極限まで自身の地平を広げてゆくのが、終わりなきプロピアニスト道なのだろうなと、外の世界からは感じ取られます。


名演は時が経っても失われることはありませんね。


また中村紘子さんの演奏を、生では聴けなくなってしまいましたが、CD等で聴いてみたいと思います。