こんばんは。世田谷区千歳船橋 せたがや漢方堂 の横山です。
すっかり暖かくなって、春を感じるこの頃ですね。
お店のある桜丘は、名前の通り桜の木の多い街でもうすぐ街の至る所で桜が楽しめます

春は変化が多くてワクワクする時期ではありますが、緊張することも多く、知らず知らずのうちの疲れがたまってしまう時でもありますね。
うちも子供たちがもうすぐ春休み。またお昼ごはんで悩まなくてはなりません。
年度末の学校行事やら新学期の準備やらで、なにかとバタバタしており、加えて今度家を新築することになりまして、とにかくやることが多くて、目が回りそうです。
毎日漢方飲んでなんとか頑張っています

ということで、お忙しくて目が回りそうな方、実際もう目が回っている方に、今日はめまいのお話です。
めまいというと、まずメニエール病が思い浮かびますね。
メニエール病のめまいは、天井がグルグル回るような、回転性のめまいで、大抵耳鳴りや難聴といった耳の症状を伴います。
メニエール病は内耳にリンパ液が溜まってむくんでいることによって起こるので、病院で検査してもらうとすぐにわかります。
病院に行くと、内耳のむくみを軽減する薬や、ビタミン剤、血管を拡張する薬などが出されます。なぜむくみを起こすかははっきりとは分かっていないため、西洋医学では根本治療が難しく、再発しやすいと言われています。
東洋医学では、メニエール病のような回転性のめまいは、水毒(すいどく)が原因と言われています。
水毒とは、読んで字のごとく、水による毒素ということです。この時の水は、きれいな水ではなくて、ドロドロしたヘドロのような水で、そのヘドロが体のあってはいけない場所に溜まっているためにめまいが起こると考えられています。
ではなぜ、そのようなヘドロが体に溜まるのでしょう?
それは、元々胃腸が弱くて水分代謝が悪い方(つまりいらない水を便や尿からうまく外に出せない方)が、冷たいものや生ものなど、体に水を溜め込みやすい食生活を続けていることによって起こります。
ヘドロが溜まっているだけではめまいは起きませんが、元々そういう性質の方が、強いストレスを受けたり、過労や睡眠不足が続いたりすると、めまいがおこります。
メニエール病の予防には、ストレスを受けないようにとか、睡眠不足や過労を防ぐといいとよく言われますが、本当はそれだけでは不十分です。
生きていると色々あって、避けられないストレスや、寝る間も惜しんで頑張らなくてはいけないこともありますよね。
そういった時に、普段から体にヘドロを溜めないように気を付けていれば、少しの無理なら何とかやり過ごせるようになります(もちろん無理しなくていいときは無理しない方がいいのですが)。
漢方薬にはヘドロを外に出すお薬、そして再びヘドロを溜めないようにするお薬があります。
すでにあるヘドロを外に出すお薬の代表格は、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)や五苓散(ごれいさん)などです。
女性で生理のトラブルがある場合は、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などもよく使います。
このようなお薬を飲むと、尿の出がとてもよくなって、むくみも軽減し、体がすっきりしてきます。
そしてヘドロを溜め込まないような体にしてくれるお薬としては、六君子湯(りっくんしとう)や六味丸(ろくみがん)などといった、水分代謝に関わる胃腸や腎臓といった内臓を強化してくれるお薬を使います。
ですから、まず、ヘドロを出すお薬を飲んでもらい、それから今度はヘドロを作らない体づくりのお薬を飲んでいただき、めまいが起こりにくい体質にしていきます。
ヘドロを作らないようにするには、冷たいものや生もの、甘いもの、脂っこい物など、ヘドロを生みやすい飲食を控える必要もあります。
以上はメニエール病のような回転性のめまいを予防するお薬ですが、現在めまいが起こっている方には、半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)のような、めまいに直接効果のあるお薬もあります。
回転性のめまい以外のお薬については、以下の通りです。
高血圧によるめまい➡血液の汚れを取り、気を鎮める漢方薬:柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、丹心方(たんじんほう)、釣藤散(ちょうとうさん)など
貧血性の立ちくらみのようなめまい➡気と血を補う漢方薬:十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)、四物湯(しもつとう)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)など
更年期障害によるめまい➡ホルモンバランスを整える漢方薬:加味逍遥散(かみしょうようさん)、加味帰脾湯(かみきひとう)など
以上は、慢性的なめまいに関してですが、突然起こる激しいめまいや吐き気は、脳の病気の可能性もありますので、まずは病院で検査してもらう必要があります。
ここ最近のように急に気温が上がるときは、体内でも陽気が上に上がるため、めまいが起こりやすくなります。
睡眠不足や食生活に気をつけ、疲れをためないようにしましょうね

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