こんにちは。世田谷区千歳船橋 せたがや漢方堂
の横山です。
年が明けたと思ったら、もう1月も終わりですね。
新年になった時に、「今年こそこれを頑張ろう!」と決意を新たにした方も多いと思います。
私も「今年こそブログをじゃんじゃん書こう」と思っていたのですが、忙しさについつい負けてしまっています
。
お体の悩みで、「今年こそなんとかしたい!」と思っている方も多いのでは?
ということで、今日は、若い女性に多く、なかなか治りずらく、長い間悩んでいる方の多い子宮内膜症について書きたいと思います。
女性の社会進出が進み、初婚年齢、初産年齢が上がるにつれて、子宮内膜症で悩む人も多くなっているそうです。
現在では、生殖能力のある女性の10~15%に子宮内膜症があるということですが、未婚女性の婦人科受診率は非常に低く、実際にはもっとたくさんいると言われています。
子宮内膜症は、20代から30代の若い未婚女性に多く、不妊症の原因にもなる、放っておけない病気です。
症状としては、ひどい生理痛や月経血がとても多い、経血に塊が混ざる、生理の時に貧血のような症状が出る、などなど。
生理がちょっと変だな?と思ったら、一度婦人科を受診することをお勧めします。
子宮内膜症とは、子宮内以外に内膜が増殖してしまう病気です。
子宮内の内膜は、生理のたびに剥がれ落ち、膣から排泄されますが、子宮以外に増殖した内膜は出る場所がなくて、骨盤内にたまり、癒着を起こしたりします。
卵巣内に内膜が増殖するとチョコレート嚢胞(のうほう)と言われます。
子宮筋層内に内膜が増殖すると、子宮腺筋症と言われます。
どちらも子宮内膜症の一種です。
病院で子宮内膜症と診断されると、症状のひどい方は手術を勧められます。
子宮や卵巣を全部摘出する場合と、病巣のみ切除する場合とあります。
これから出産を希望する方は、病巣のみの切除が選択されますが、生理が始まると、また内膜が増殖するため、再発率は高いと言われています。
また、薬物療法を進められる場合もあります。
ホルモン剤を服用して、一時的に生理を止めて、内膜の増殖を抑えるというものです。
半年程度、生理を止めますが、生理がない時は子宮内膜症の症状は抑えられますが、生理が再開するとまた内膜は増殖を始めるので、再発率はかなり高くなります。
また、ホルモン剤を服用している間は、イライラ、ほてり、だるさ、むくみなどといった、更年期障害のような症状に悩まされる方が多いそうです。
そして、症状が軽い方の多くは「経過観察」となります。
生理痛の時の鎮痛剤のみ処方されます。
この「経過観察」というのが案外曲者ですよね。
不安だけが残されるというか・・・
子宮内膜症は放置しておいて勝手に良くなる病気ではありません。
というか、生理のたびに悪化するので、経過観察しているうちに大抵は悪くなります。
手術の適応になるのは、ある程度病気が進行した方です。
結局、手術の適応になるくらいまで悪化するのを待つ、もしくは、経過観察の間に妊娠するかもしれないから、ということになります。
よく「子宮内膜症は出産すると良くなる」と言われますよね。
これは、妊娠中は生理が止まるので、内膜の増殖が抑えられるからと、出産の際に、溜まった古血も一緒に出るからだということです。
しかし、そもそも子宮内膜症がある人は妊娠しにくいわけですし、大事な赤ちゃんを古血のいっぱい溜まった環境の悪い子宮で育てるというのも、なんだかな~という感じですよね。
そこで、漢方薬の出番です!
子宮内膜症は、漢方薬で改善するんですよ
チョコレート嚢胞や子宮腺筋症も、漢方薬で同じように治療できます。
現代医学では、子宮内膜症は今のところ原因不明とされています。
しかし、東洋医学では子宮内膜症は子宮内の「瘀血(おけつ)」が原因であると言われています。
子宮内に瘀血ができてしまったのは、冷えや、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、食生活の乱れ、など原因は様々ですが、治療方法は基本は一緒です。
瘀血を取る薬は、漢方薬にはたくさんあります。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)や桃核承気湯(とうかくじょうきとう)、折衝飲(せっしょういん)などなど。
どの薬を選ぶかは瘀血の程度や体質により決定します。
また、瘀血ができてしまった原因の治療も一緒に行うとより効果的です。
例えば、冷えが原因で瘀血ができてしまった場合は、冷えを取る薬を併用する。
ストレスが原因で気が滞り、瘀血ができてしまった場合は気の巡りを良くする薬を併用する。
気や血の不足で瘀血ができてしまった場合は、気や血を補う薬を併用する、などなど。
そうやって、お薬を飲むうちに、生理痛が楽になり、月経血も正常になり、疲れ、だるさ、肩こり、頭痛、肌荒れなどといった、体の不快な症状も改善していきます。
「経過観察」と言われてしまったから、なにも手術の適応になるまで待っている必要はありません!
漢方薬を飲んで、積極的に治しましょう!
また、これから妊娠を考えている方は、生理のトラブルがある場合は、漢方薬を飲んで子宮環境を整えておきましょう。
子育て中、子供を取り巻く環境に、親はとっても気を使いますよね。我が子にはなるべくいい環境ですくすく育ってほしいと。
それは、子宮の中にいる胎児の時も同じじゃないですか?
胎児にとって良い子宮とは、きれいな血液でできた、栄養たっぷり、ふかふかの子宮内膜。ぽかぽか温かい子宮内温度。
瘀血のある子宮では、準備してあげられない環境です。
妊娠中は瘀血を取る薬は飲めませんので、妊娠前に漢方薬を飲んでおくことがとても大事です。
子宮内膜症があると言われた方は、是非、妊娠前に瘀血の治療をしておいてもらいたいと思います。
また、子宮内膜症の手術をした、ホルモン療法をやった、という方も、再発予防に漢方薬はとても効果的です。
あのつらさをまた繰り返さないためにも、漢方治療をお勧めします。
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