こんにちは。世田谷区千歳船橋「せたがや漢方堂」の横山です。
今日は不眠症のお話です。
世田谷にお店を移転してまだ3か月ですが、不眠症の方って本当に多いんだなと実感する日々です。
不眠がメインの相談でなくても、話を聞くと、夜なかなか寝付けない、夜中に何度も目が覚める、という話をよく聞きます。
高齢の方では、睡眠導入剤を使用している方も多いですね。
病院に行くと、割と簡単に出してもらえるとういうことで、そんなに深刻な不眠症の方でなくても使用しているようです。
睡眠薬を飲むと、飲んだその日からぐっすり眠れるようになります。
大きなストレスがあったりして、一時的に不眠になってしまった場合は睡眠薬を使って眠るのもやむおえないとは思いますが、長期的に使うのは副作用や依存症の問題があり、注意しなくてはなりません。
漢方薬にも不眠症のお薬が色々あります。
眠れなくなっている根本原因を改善するようなお薬で、不眠以外の体の不調も改善することができます。
では、不眠症のお薬をいくつか紹介しますね。
●寝つきが悪い、寝ようとすると心配事が色々頭に浮かんでしまって眠れないという方
→日中緊張することが多く、頭に上った気が下りず、興奮状態続いてしまっているタイプです。血圧が高い、頭痛が出やすい、首筋のコリなどの体調不良も多くみられます。
お勧めの漢方薬は、柴胡加竜骨牡蛎湯や釣藤散など
●疲れがひどいのに眠れない、夜中に何度も目が覚める
→ぐっすり眠るにもある程度体力が必要です。疲れすぎている方も眠りが悪くなることがあります。
不安感が強かったり、動悸がしたり、胃腸が弱いなどの症状も見られます。
お勧めの漢方薬は、酸棗仁湯や加味帰脾湯など
●体が冷えて眠れない、夜中に何度もトイレに起きる
→安眠の基本は頭寒足熱。足元を温める工夫や、寝る前にゆっくり湯船につかる、冷たいものを飲まないなど、生活の工夫も大事です。
お勧めの漢方薬は、八味地黄丸や牛車腎気丸など
その他にも、不眠に効果のある漢方薬はたくさんあります。
自分に合わない漢方薬を飲むと、症状が悪化することもありますので、服用の際には必ず漢方の専門家に相談することをお勧めします。
漢方薬は、飲んでその日からすぐに眠れるというわけではありませんので、睡眠薬を使用している方はすぐに辞めずにしばらく併用してもらいます。
睡眠薬を飲むのを忘れるくらいになればしめたもの
あと、前にも書きましたが、睡眠薬を服用するくらいなら、少量のお酒を飲んだ方がずっといいです。
その場合は、ビールではなく、日本酒やワインなど、体を冷やさないお酒を選ぶ事が大事です。
お酒と睡眠薬は一緒に飲むのは絶対にダメですが、漢方薬は時間をずらしてもらえれば問題ありません。(私も漢方もお酒も毎日飲んでいます)
あと、大事なことは、日中にきちんと活動する、寝る前にパソコンやスマホを見ない、夜12時前に寝るようにする、寝室の環境を整える、寝る時間や起きる時間を一定にするなど、薬以外の改善も必要になります。
人生の3分の1は睡眠時間です。良質な睡眠が体に与える影響は大変大きいです。
ぐっすり眠れていない方、朝起きても疲れが残っている方、是非一度ご相談ください。
不眠症のご相談は→女性のための漢方薬専門店 せたがや漢方堂