▲▽▲ 謹賀新年2024 ▲▽▲ HGUC ジムⅡ | 夢の大地

夢の大地

ガンプラ、TRPG、MTG、コンシューマゲーム、他、気が向いた時に色々とつらつら書いていきます。

皆さん、あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

 

今年の初弾はHGUCジムⅡという地味~な機体になります。

弱そうな外見で活躍皆無の機体ですが、少し手を入れてやれば、ちょっとは雰囲気

も変わるであろうことを祈って、がんばれ量産機。 主役級は店頭で晒されている

今日このごろ、一方で量産機はすぐに売り切れるんですよね。

 

いつも通りの四面図。 主武装はビームライフルですが、バズーカをランドセル

右側に装着できるようにしてあります。 年代的にUCの年代の機体の設定なの

で、視覚的にもわかるように、バズーカはスタークジェガンのタイプを採用して

います。

 

転倒寸前って、こんな感じ?

 

吹っ飛ぶって、こんな感じ?

 

 

最近のモードであるマグネットを仕込んであるので、ラックはありませんが、

一応バズーカの弾倉部に仕込んだマグネットとでくっつきます。

 

左が今回、ハサミで切った、数ミリ大の0.3mmプラ板の破片3枚を、ペタ

ペタと瞬間接着剤で貼り付け、角を柔らかくペーパーで磨いた顔です。 

また、アゴ中央の四角の下を0.3mmくらいガリガリ削り、アゴ横に段差が

あると思いますが、頭部下側をかなり削ってバケツヘルメット感を押さえた

(と思っている)処理もしました。

かなりイメージは違っていると思いますがいかがでしょうか?

一応は少しスジ彫りと、スチールボールも入れています。

 

 

 

設定
UC0086年ロールアウト。
ジャブロー工廠で生産されたRGM79Rの後期量産型の内の1機。
前期量産型では見送られていたリニアシートを生産段階から採用しており、電
子機器のバージョンアップも施され、ジャブロー製ジムⅡの中では比較的良好
な性能だが、当時量産されたMSの中でも性能はテールエンドに近い。 
ただ、操縦性の良さなどジム系の取り柄は引き継がれており、生産終了からし
ばらく経った0096年でも、まだ低錬度のパイロット向けに後方部隊に配備
されている。



オーストラリア東岸、ブリスベーン基地
小規模ながら宇宙港、空港、海岸港湾施設を持つ連邦軍基地は、南側に位置す
るトリントン基地との相互防衛と、珊瑚海、タスマン海の制海権の要としての
役割を兼ねている。
大型MAを含む新旧MS集団によるトリントン基地周辺への昼間強襲の一報を
受けたブリスベーン基地司令部は、急ぎトリントン基地への緊急展開と、自基
地の防衛強化を下令した。

0096.04.30 1150 ブリスベーン基地 ===========

主に1世代前の機体で構成されたブリスベーン基地のMS隊の内、比較的錬度
に優れた第203MS中隊の各機が急いで出撃準備を進める。
緊急展開用の足であるベースジャバーは既に列線を敷いており、起動したMS
がハンガーを出て管制官から指定されたベースジャバーへ向かう。
203中隊以外の各中隊は基地周辺を固め、水陸両用隊は守るべき岸壁から海
中にその姿を没していく。

0096.04.30 1210 第203MS中隊 空中 ========

ジムⅢ2機とジムⅡ2機から編成される前衛の第1小隊と第2小隊、ジムキャ
ノンⅡ2機から構成される火力支援の支援小隊は、各機がそれぞれを背に乗せ
駆けるベースジャバーの上で、本来なら出撃前に行うべき出撃時点検項目の残
りをクリアしてく。 幸い不具合を報告する機体はなかったが、事が実戦でな
ければ始末書モノの手順飛ばしだった。
トリントン基地までは約200km、燃費無視のベースジャバーが急げば15
分の距離。 蒼空の雲を裂くベースジャバーは、離陸後10分と経たずに警戒
空域に突入。 対空脅威を避けるため高度を下げた各機のレーダーマップに、
広域の戦域地形が表示され始める。
ジムⅢに搭乗し、中隊長と第1小隊長を兼任するカイル・バレル大尉の声を、
ジムⅡのコクピットで聞くイレーヌ・コリンズ少尉は、士官学校を出たばかり
の新米少尉で、今回が初めての実戦だった。
学業としてのMS操縦は優秀だった少尉も、周りが何度も実戦を経験したパイ
ロット達だけに、実戦部隊での評価はまだまだルーキーだった。
「そろそろ戦闘エリアに入る。 中隊各機、私に続いて敵射程外ギリギリで降
 下する。 ウィンケルマン中尉は私に続け。 第2小隊エステル中尉、コリ
 ンズ少尉を連れて1小隊のバックアップに付け。 支援小隊、モルス中尉は
 スタルマン少尉と各小隊への砲撃援護を実施しろ。」
間髪を入れない「了解」の返答が各機から発せられる。 務めて冷静をよそお
うコリンズ少尉の「了解」の返答も通信波に乗って飛ぶ。
既に旧式に片足を突っ込んでいるジムⅡとはいえ、愛機は調子良い稼働率を誇
ってる良い機体だった。

0096.04.30 1210 ジオン軍残党 ヴラス隊 ========

アルセニー・ヴラス中佐は、彼が率いる旧ジオン軍のMS部隊の機体を、その
コクピットの中から見つめている。 自機に随伴している、旧式だが陸戦用の
ドワッジが1機、ザクⅡ改が1機、それぞれ地面に突き刺さっているコロニー
の残骸に身をひそめ、使い捨ての偵察用遠隔カメラで映し出されたベースジャ
バーの編隊が、低空を航過する光景に視線を送り続けている。
ブリティッシュ作戦の傷跡が広大な荒涼地を形成するこの陸上の暗礁地帯を行
くヴラス隊は、予定より20分遅れての戦域進入となったが、ここまで連邦軍
に気取られず進出できたのは僥倖だった。
それだけに、このベースジャバー隊の出現は、想定内とは言え厄介だった。
暗いコクピット内を、かすかな機械の作動音だけが満たしている。
重い緊張が張詰めるコクピット内のメインモニターに、米粒程の大きさまで距
離の離れた連邦軍MS隊が次々に地面に降下していく。
「そのままこちらには気付くなよ・・・」

0096.04.30 1210 第203MS中隊 ===========

トリントン基地の外縁部分に展開するジオン残党軍のMSから、長距離攻撃が
散発的に着弾する中で、ある程度距離をとり着地・展開した203中隊の各機
は、前衛の2機と少し後ろに離れて後衛2機、その側面に支援の2機。 

回避運動を取りつつ、砲撃戦を仕掛けてきている残党軍へ接近を開始。
コリンズ少尉が戦列を組むエステル中尉のジムⅢは、右肩に装備された戦術電
子戦用のレドームを起動。 ジムⅢの右肩の小型レドームがゆっくりと回転し、
内部に装備された走査アレイが強力な電波を周囲に放出する。

0096.04.30 1211 エステル中尉機コクピット =======

トリントン基地の防衛隊に対し、外縁から攻撃をかける残党軍、それを更に後
方から攻撃し部分的に挟撃する予定だった203中隊だったが、中尉がレーダ
ーを起動した途端に、リニアシート後方の視界部分に強力な敵性反応が表示さ
れた。
「警戒! 6時方向にも敵性反応、距離2700!」
「何?! ウィンケルマン、後方の安全をまず確保する! 私に続け! エス
 テル、コリンズ、後方の敵を攻撃、無力化しろ! モルスとスタルマンは現
 地点からトリントン周辺へ長距離砲撃を実施、敵の長距離攻撃を阻止しろ!」
バレル大尉の声が各機のコクピットに響く。
「了解、大尉! 。  コリンズ少尉、一旦ポジションを変更し、我々2小隊

 が先行する。 支援隊2機の離脱を援護しつつ目標に接敵。 1小隊が追い

 付いてくるまで、敵を足止めする。」

0096.04.30 1212 ヴラス中佐機コクピット ========

「中佐、うるさい電波が来ています。 バレたようです!」
護衛のドワッジを駆るベリエフ大尉の囁くような声がヴラス中佐の耳に届く。
「やむおえん、か。  よし! ベリエフ大尉、ファーレンホルト中尉、敵の
 前衛を叩け! 私が援護する!」

0096.04.30 1212 ジオン軍残党 ヴラス隊 ========

ベースジャバー隊を発見した時から、身を隠していたコロニーの残骸を弾き飛

ばしながら、ドワッジとザクⅡ改が高速のホバー機動を開始する。
前衛のジムⅢは右肩に大きな円盤を装備している。 偵察型と護衛の旧式ジム
とは言え、1年戦争時の現役機からすれば2世代高性能だ。 しかし彼らに気
負いは全くない。 連邦軍のパイロットの技量は総じて低いという認識があっ
た上に、彼らにはヴラス中佐の強力な援護が期待できる。

2機のMSが飛び出して来たコロニーの巨大な残骸の壁面を、轟音を立てなが
ら文字通り粉々にブチ破って、小型の陸戦艇ほどあろうと思われる巨大な鉄塊

が、あらゆる残骸を吹き飛ばしながらその威容を現す。

0096.04.30 1212 エステル中尉機コクピット =======

「な! なんだあれは?!」
リニアシートのモニターに表示されている敵機を囲む四角いコンテナマークに
は 09G と 06FZ の表示はあるが、ひときわ巨大な後衛には「UNKNOWN」
の表示がされている。
「警報! 識別不明の機動兵器確認! 質量大、MAと推定! 各機警戒! 
 コリンズ少尉、不明機の機動方向に注意しろ。 正面には立つな。」

0096.04.30 1212 ジオン軍残党 ヴラス隊 ========

先鉾を切るドワッジが右手で構えたジャイアントバズを放つ。 先頭に立って
いた旧式のジムは盾を構えながら右方向に跳躍し回避行動を取る。 その回避
先を見越したファーレンホルト中尉のザクⅡ改がマシンガンで見越し射撃を放
つ。 着地の瞬間2発の被弾を許した旧式ジムは、衝撃で一瞬機体が平衡を失
った。 そこにジャイアントバズの弾頭が着弾。 幸いにも左腕のシールドに
当たったが、1年戦争時には無かったタンデム弾頭の威力は轟音と共にシール
ドに大穴を穿ち、防ぎきれなかった爆発力が、頭部メインカメラのバイザーを
粉々に吹き飛ばした。 膝立ちになり、ビームライフルを構えたままの右腕で
機体を支えて、ようやく転倒をさける。
「ふん! 素人同然だな。」
エステル中尉のジムⅢが高速のドワッジに牽制射撃を加え、脅威のバズーカの
次弾発砲を阻止する。
旧式の大型MSに似合わない軽快な運動性で、踊るかのようにジムⅢの攻撃を
かわす。 その間にドワッジと戦列を組むザクⅡ改が更に旧式ジムに射撃を集
中させる。 高速でホバー機動しながらもマシンガンの連射を集弾させるあた
りに、優れたパイロットの技量が見てとれる。
膝立ちのまま大穴の開いたシールドを構えるのが精一杯のコリンズ機のシール
ドの上半分が爆発に包まれ脱落。 左肩部分にも攻撃が着弾。 爆発が生じる
と同時に左肩から上腕部が離断する。
2小隊にとって幸いだったのは、ドワッジもザクⅡ改もホバー機動していた為
に、交戦時間つまり射撃のタイミングが比較的短時間しかなかった事と、1小
隊の援護射撃がエステル中尉の予想より15秒以上早かった事だった。
更に、白兵戦を意図して旧式ジムに接近するザクⅡ改は、その機動コースを先
読みした、まだ距離のある第1小隊からの行進間射撃で阻まれる。
「腰だめのへなちょこ弾でも、まぐれ当たりは御免だぜ!」
足元で炸裂する爆発を次々に避けるザクⅡ改も、2小隊の各機を突破し前方の
1小隊に注意を向ける。

「けっ! あっちが本隊だってか?!」


0096.04.30 1213 コリンズ少尉機 ============

恐怖の数秒が去った。 左腕はシールドごと肩から離断し脱落。 最も装甲の
厚い胸部に2発の弾痕が亀裂を生み、内1発は左胸のサブセンサーを吹き飛ば
していた。 左足ふくらはぎ部分にも1発被弾。 頭部のメイン・サブ両方の
カメラの機能も落ちている。 
だが、またしても耳障りな警報音が響き、落ち着いた合成音声が警告を発する。
メインコンピューターが生きている機能を判断し、赤外線カメラの映像を処理
して正面のモニターにその脅威の姿を映し出した。
膝立ちのジムⅡからは見上げるような視線になり、元々のその巨大さに視覚的
な拍車がかかる。
「うああああああ!」
初の実戦で恐慌をきたしたコリンズ少尉は、それでも反射的に跳躍して回避し
ようと試みた。
新任少尉の操縦するボロボロになったジムⅡは、それでもその操作に素直に反
応し、再度跳躍しての回避を試みた。

0096.04.30 1213 ヴラス中佐機コクピット ========

中佐の操る巨大な機動兵器のコクピット。 一年戦争時にオーストラリア方面
軍の現地工作技術が作り上げた巨大なMA。 終戦の日に擱座したその機体を
ギャロップ陸戦艇へカーゴのように接続し回収、コクピットユニットをドムに
すげ替えたMAは、それでも巨大さに似合わぬ機動性を発揮した。
「くそ! 近接兵器の起動が遅い! 電圧が落ちているのか?」
ボロボロの旧式ジムを守るようにジムⅢがビームライフルの射撃を加えてくる
が、こと正面装甲だけは量産型のビーム程度では一撃で抜くことはできまい。
ライノサラスⅡと中佐に呼ばれているMAは、ビームの来る方向に正面を向け
る為、旧式ジムに向いて突進していた機体正面を、ラリーカーが実施するドリ

フトのような機動を行い強引にジムⅢへ向ける。
「邪魔だ!」
巨大な鉄塊の突進と、それが振り回す機体自体の運動エネルギーは、MSにと

っても十分すぎる凶器となる。

0096.04.30 1213 コリンズ少尉機 ============

ホバーによる砂煙と、恐怖そのものを纏った、識別不明の巨大な鉄塊が、横滑

りしながら圧倒的な質量とエネルギーを持ってコリンズ少尉の傷ついたジムⅡ

に迫る。
恐怖の音声を通信波に乗せばら撒きながら跳躍するジムⅡ。 管制ユニットと

思しきドムのモノアイと、傷ついたジムⅡのカメラの視線が水平位置で交錯す

る。 脚部への被弾によって跳躍力を減少させているジムⅡは、既に正規の跳

躍力を発揮する事ができなかった。
ドリフトの様に機体を振り回すライノサラスⅡの側面装甲と、跳躍したジムⅡ
の腰部が激突。 猛烈な金属音だけを残して、ジムⅡの両足は吹き飛ばされ、
残った機体は50m程も弾き飛び、胴体左側面から地面に落下。 コロニーの
残骸や焼け残った様々な物体で暗礁地帯と化したオーストラリアの大地にめり
込み沈黙した。

 

 

今年も宜しくお願いします。 o(´∀`)o