仕事をしていて、いつも思います。
ロボットやプログラムは予め登録した通りに作動し動いてくれます。
電源が落ちたり機械のトラブルがない限り彼らはほぼ確実に正確に受けた指示を成し遂げます。
しかし人間はそうではありません。
言われたことをしない。
言われたことを忘れる。
忘れていたことに気づいても謝罪しない。
自身の至らずを認めず他への恨み心を持つ。
そしてまた何度も何度も同じことを繰り返す。
管理者は何度も何度もその度にその人間に言い続け指示を出し続けなければなりません。
「もう人間なんて要らない。AI(人工知能)を導入して自動化してコンピュータに作業をさせよう。」
会社経営者のその判断もある意味正しいのかもしれません。
管理者にとってもその方が手間がかからず精神的ストレスもかからず効率が良いですから。
我が社の取引先の何社かも既にAI(人工知能)が商品の発注をしてきたり問い合わせに返答したりしています。更に取引の決済の判断までAIに任せている企業もあります。
大手企業の人材採用も書類選考など初期段階ではAIが判定している企業もあると聞きます。
「AIに出来ないことは人間が必要ですが、AIに出来ることなら人間なんて要らない。」
AIは不平不満を言わない。
AIは言われたことを確実にする。
AIは自ら学習して自ら進化していく。
「だったら人間なんて要らない。」
そんな経営者の考え、分かる気がします。
勿論、人間だから出来ることがありAIには出来ないことがあります。
しかしながら科学技術が進化して人間による作業が不要なら、わざわざ高い賃金を支払い煩わしい人間関係に悩ませながら、時に辞められたら困るからと甘やかして従業員に媚びを売るくらいなら、
「それなら人間なんて要らない。」
そんな経営者の考え、分かる気がします。
人間たちは分かっているのでしょうか、この先の未来を。
人間たちは分かっているのでしょうか、自分たちがどうなるか。
一日中、ボーっと過ごし、ただ時間が過ぎて早く休みの日がくれば良い。
難しいことは考えたくなくご飯を食べて寝て起きて趣味を楽しんで過ごす。
何を考えるでもなく、なんとなく過ごす日々。
「人間なんて要らない。」
会社経営者にそう言われても仕方ない。
今の世の中を見ておりますとそう思わされます。
本来の人間には、
気配りや感情でつながる力、
白か黒かではなく丸めて和とし円滑に進める力、
損か得かの経済的価値だけでなく文化的価値など精神的なものや他の分野の価値を織り交ぜ総合的に判断する力、
理論上不確定なものであっても強い信念と意志により実現、成し遂げることができる力、
そしてより良い新しいものを作り出す創造力、
それらが人間にはあるように思います。
しかしそれらがなく、ただ呼吸し、ただそこにいるだけなら。
それなら、
「人間なんて要らない。」
そう言われても仕方ありませんね。
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