暁斎が描く狂言の会 万作さんの三番叟 | murmure ♪ みゅるみゅ〜る

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フルーティスト宮川悦子の日記。
みゅるみゅーる!はフランス語でささやき・つぶやき・・・


国立能楽堂行ってきましたよ
幕末から明治にかけて活躍された『画鬼』
河鍋暁斎(かわなべきょうさい)さん





私がだーい好きな鳥獣戯画のような絵も
幽霊画も風俗画も美人画も仏画も狂言画もなんでも描いたそうです。そしてご自身でも狂言のお稽古に通い、三番叟まで許されていたんだからかなりの修行をされたんでしょうね、

そんな暁斎が描いた狂言の世界を
実際の狂言で観られたのだから、タイムスリップ感が満載でした!

まずは、万作さん演じる三番叟

これは見たかったんです!
三番叟を生で観るのははじめてですが色々な映像で萬斎さんの三番叟は観ていて、
狂言を観る世界に足を踏み入れてしまったきっかけも三番叟。
萬斎さんの三番叟も生で観なくても迫力があって気迫があってとても大好きなんですがその萬斎さんが、常々憧れを抱いていると言っている万作さんの三番叟なので、とっても気になっていました。

、、、凄かったです。
神でした。
薄グレー(たぶん。後ろの方であまり明確に見えず)の袴と黒ベースで深蒸し煎茶のような濃い緑の裾に白の折り鶴の絵の羽織を召されて、
鈴の段でも面を着けずに舞われたので表情がよーく見えました。


橋がかりに座っていらっしゃる時から恐ろしいまでの金色の存在感と、
穏やかで福の神の面のようなかわいらしい(これから激しい舞を舞う表情とは思えない)表情のギャップに既に圧倒され、

亀井さんの鋭く乾いた大鼓と
3人の柔らかく湿った感じの丸い小鼓の音と
一噌隆之さんの厳かな旋律を奏でる能管の
音に導かれて、揉みの段。

踏み込む足の音も重々しく、
表面的響きじゃなく、能舞台の一番下、大地まで揺れるような深く重い、体重すべてが込められているような踏み込みでした。

袖をくるっと腕にのせるところ(ってしか表現できない、、)の動きの俊敏さもびっくり。カッコいい、、、

声は亀井さん達の声と絡み合いテンションの高まりを感じました。
跳躍も上に上にというより降りるときのパワーを感じ、スローモーションのように目に焼き付きました。

揉みの段が終わったあと
息が上がった音がきこえて、大丈夫かしらと思う一方で、それでもぶれない所作にさすが、、と思いました。


鈴の段も直面でしたが面をつけなくても翁そのもの、ちょっと色は白いですが(笑)
翁というより、福の神の翁が舞っているようでした。
鈴の先からキラキラーーーっと金色の何かが本当に蒔かれているように放出されるオーラ。
決して激しくない振り方なんですが
強烈なパワーがあるピアニッシモのようで、
釘付け。
地に向かって種を撒くところでは、舞台を一点に見つめる恐ろしいほどの視線。
静かに静かに地面を何か諭しているような鈴。
でも目力や、気迫がすごくて、直面で見られてよかったーー。
何度もビリビリ来て涙が出てきました。


最後のトリップしていくような速いところは
もう完全に神様。
ゆらぎない身体で岩のような存在感なのにゴツゴツしていない、
そして、存在感があるのに色でいうと金色から透明な感じに変化し、舞が終わった瞬間に、思わず拍手しそうになってしまいました。クラシックの演奏会じゃなかった、、(笑)
そしてなぜか腹筋に力をいれてみていて、終わったら腹筋がプルプルしてました(笑)
万作さんももちろんですが亀井さんのオーラもすごかったなーーーーー

私の感性では、ですが、、
人や音を見る(聴く)とき何色っぽいっていう感覚でいうと、
萬斎さんの雰囲気が原色、ド派手系の鮮やかな存在感なのに対して万作さんは、
極めて透明な感じがして、
今までに味わったことの無い色の感じです。
透明な色ってあるんだ、、と思いました。
透明感のある女性とはまた別な、色なんですが、、表現できません、、、

万作さんの三番叟だけでも
もうお腹いっぱいでした。


これこそアメノウズメの化身なんでしょうか、
天の岩戸の前で舞った事から始まる
日本の神事、神楽が三番叟の大元と書いてありましたが、日本最古の舞がこんなに素晴らしいものとは、日本人でよかった、、



続きはまた明日、、、

おやすみなさい(笑)


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