【ご挨拶】
大変永らくの御無沙汰でございます
黄昏亭銀三でございます
実はわたくしチョッコと患いまして
先月末に約三か月ぶりに
仕事復帰したところでございまして
もうそろそろ大丈夫だろうということで
『銀三の人情闘病日記』と題しまして
ブログにてご報告・・・と相成りました
内容が内容だけに
あふざけが過ぎるのもなんなので
≪笑い≫は少なめです(笑)
あと詳細は伏せますが
文中に散りばめられた諸事情で
コロナ禍での≪寄席紀行【自粛】≫事情を
察していただければと存じます
また文中に出て参ります
『医療行為等々』に付きましては
あくまでも『銀三が受けた医療行為』であり
医療機関また御担当の主治医先生によって
異なる場合がありますので
ご参考程度にお願いいたします
ではでは早速参りましょう
『銀三の人情闘病日記(急性期)』
はじまりはじまり・・・
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令和三年五月五日
午後六時二十四分
【やつ】は突然、銀三に襲い掛かった
夕食前に用を済ませようと
トイレには入ったその時
体の右側に違和感が・・・
例えるならば
【丸太ん棒に紐をつけて首からぶら下げた】感じ
何かが体の右側でブランブランしている感じ
『何ブラブラしとんねん?』とふと見てみると
ゲッ!!何と我が右腕である!!
左手で確かめると
肩から先が完全にマヒ状態
『これはやばいやつや』と直感
しかし冷静さは保っており
まずはしっかり用を足した
トイレを出て家内に
『おいっ!右手動かへんわ!』
家内は(またイチビってるわ)と思たが
様子を見てマジとすぐわかった
下の娘に『おとうさん脳梗塞や』
自分には『ソファに座っとき』
娘曰く、これがこの騒動のゴングであり
家内が、妻から看護師に、亭主から患者に
スイッチが切り替わった瞬間だったそうな
すぐに救急車
お向かいや隣の名前を言うてたので
さすがにオロ来とんな思たら
今は訪問先の間違い防止のために
先方から聞かれるそうな
取りあえず意識はあった・・・でも
見る見るうちに言葉が『母音』でしかじゃべれなくなる
『お父さん、だいぶ口角下がってきたな』
さすが専門家・・・冷静である
ほどなく救急隊到着
家内は病状を説明・・・しかも
救急隊員さんに『どちらかにお勤めですか?』と
聞かれるほどの専門用語で
おかげでこっちはさっぱりわからず(笑)
ちなみに家内は臨床経験36年の医療従事者
そして搬送先も決まり救急搬送
とりあえずしんどい。道中車内で嘔吐
これは脳浮腫つまり腫れてるからよそうな
車内でも隊員さんと家内と専門用語でしゃべってる
・・・さっぱりわからず(^_^;)
そして到着
その時はそれどころじゃなかったんで
意識してなかったが
やはりPCR検査は行われ、陰性だったので即治療に入った
前回(心筋梗塞)のときは意識が無かったので
何もわからなかったが
今回は意識だけはあったので
色んな管が体に刺さり
CTやMRIの様子がはっきりとわかった
脳梗塞の治療は時間との勝負
要の血栓を溶かす治療の有効時間は
発症後3時間~4時間と言われている
家内によると自分の場合は一時間
かなり早いそうな
これが後々功を奏すことになる
一通りの治療が済み
十年ぶり二度目のICU(集中治療室)へ
家内が病状の説明を受けた(そうだ)
位置や血管の太さからして
まさに時間との勝負の箇所だったそう
家内も職業柄【最悪】を想定するので
命には別状がないもんの
【色んなこと】考えたそうな
自分も色んな事考えた・・・
(車の運転できるやろか?)
(元の職場に戻れるやろか?)
そしてそして
(動楽亭行けるやろか?)
とりあえず自身も落ち着き片言でしゃべれるように
まず足を動かしてみた・・・動いた
車の運転は何とかなりそう
ということは・・・動楽亭も行ける
元の職場・・・クビにはならんやろ(笑)
そして・・・【腹減った】
そらそうや、夕飯前に用足してそんままやもん
食事も翌日、療養士さんの【嚥下確認】
つまり、飲み込み異常がないかの確認後に
(誤嚥性肺炎予防のため)
そして全てがベット上寝て一畳の生活
小用は管に繋がれてるのでし放題
一日一度の陰部洗浄
(残念ながら男性看護師さん(^_^;))
食事はお粥と刻み食
食感がないのでメニューを見ないと
何かわからず(^_^;)
初日二日目はスタッフさんが介護
食べさせてくれた
以後は何事も経験と自分で
・・・ただし左でしかもスプーンで
その他色々意見もあったが専門家の家内に言うと
『そんなもんやでICUは』
さすが・・・経験者は語る・・・である
そして三日目の夕方のは一般病棟へ
これでテレビにスマホ解禁
しかし・・・ベット上寝て一畳の生活は変わらず
体には点滴やらモニターやら
おしっこの管やら
一般病棟ではリハビリ(もちろんベッド上)も始まり
少しは時間の立つのも早い
メインの右手はとりあえずは腕は何とか動いた
手首から先がうんともすんとも・・・
まずは感覚神経を呼び戻すということで
ハンドマッサージャー(振動型)で
刺激を与えながらの運動
併せて言語聴覚の方も
まずは所謂認知度テスト
いわば現状把握的テスト
自分では平気と思ってたもんの
以外のできないもんだ
どちらも徐々にレベルアップ
手の方も何とかジャンケンが出来るまでに
✊✌✋
食事はまだまだ左でフォーク(スプーン)
そしてそして・・・一番難儀なのは
アレ・・・💩である
するとなると勿論ベッド上しかも大部屋
しかし幸か不幸か・・・便秘になった(^_^;)
リハビリ後移動が解禁になったら
整腸剤をもらおう作戦が功を奏し
何とかなりました
リハビリと同時に原因究明のために
検査・・・また検査
そしてリハビリの毎日
一応病棟内は移動解禁となったので
負担がかからない程度に散歩
そうこうしてる内に回復期病院へ転院
昔は入院すれば完結まで同じ病院だったが
今は医療制度が変わり
急性期治療が終わると回復期(リハビリ)病院へ
転院しなければならないのだそうだ
そしてつかの間の娑婆の空気を味わいながら
転院先の病院へ
この時点では数々の刺客が待ち受けているとは
知る由もなかった
【続く】

