• 30 May
    • 名人戦第5局、上部逃走

       昨日の名人戦。目分量の形勢判断ではどうにもならない世界を見たような気がしている。 序盤から藤井矢倉で攻勢をとった行方八段。角打ちで後手の銀を引き下げ自玉への脅威を減殺し、さらに守りの金を下段に移動させ、敵玉頭を手薄にした上での正面攻撃。理に適いすぎていて、どうしてこのような状況を羽生名人が許容したのか不思議であった。さらに▲6一角が刺さり、後手の金が玉側から離脱していく。(1図) これだけ好き放題の布陣を敷けて先手が負ける道理がないと思えるのであるが、実際には勝利の道程は容易ではなかった。 1図では本譜のように普通に▲2四銀と出ても良さそうだし、念には念をで▲4六歩と敵銀に働きかけて守備陣としての機能をさらに薄くするのでも悪くなさそうである。筋からいえば後者であるが△3六銀とされると飛車に作用される可能性もあり、よくよく読まないといけない。もっとも▲3四角成と玉頭の駒を増やしておけば先手よしではあったようだ。ここまで常に先手を取りながら攻勢を続けていたので、一息入れるのが気に染まなかったのだろうか? 本譜の攻めでも先手は右翼を存分に捌き、攻め駒の数も十分に足りているように思える。ただ、相居飛車では攻撃陣が綺麗に捌けすぎるとその空白をついて敵玉が入玉を目指してくるシナリオを懸念しないといけない。2図の段階では先手駒得確定で、角の利きが後手玉頭部を抑えているようにも見え、先手よしと思えたのだが、3図のように攻防の飛車を下ろされると、風景一変。先手玉は金銀3枚に囲われているといいつつも、全く堅くない。後手玉頭にも効いており、どうも先手が苦しく見える。ついさっきまでは先手が好調に攻めているように思えたのだが。。。 桂馬が跳んでしまっているので右翼には抑えの駒が不在となる。そこを突いて羽生玉の逃走が始まった。今度は駒の数は常に後手有利。何かとっかかりを作ろうとしても、手番が常に後手なので、具体策が出てこない。駒を投入しても、後手もそれに応じて勢力を増やすだけなので、彼我の戦力差が縮まらない。(4図) 盤面左側にいる後手の駒を一掃するのも無理。駒数が多すぎる。これでは行方八段、勝てないとしたものなのだろう。 この名人戦の勝負は名人の4-1が中心線と思っていたが、その通りであった。第4局、5局と熱戦であったが、これを引っくり返せるのが実力。 そういえば週刊新潮に羽生名人の電王戦出場を待望するような記事が出ていた。具体的な根拠はなく、まさに願望をそのまま記事にしただけの内容のないものではあったが、この強さをみるにつけ、またタイトル戦の興趣がどうもいまいちであることを鑑みると、当然の期待であると思うのである。

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  • 29 May
    • 名人戦、王位戦

       今日は名人戦第5局と王位戦プレイオフが同日開催。こういう有力コンテンツは分散して視聴に供するべきだと思うのだが、将棋連盟は相変わらず当たり前のことがみえないのだろうか。 名人戦は羽生名人防衛。予想された結果ではあった、といえばあっさりすぎるか。先手行方八段の猛攻が決まるべき将棋と思えたが、羽生名人がするすると入玉を決めてしまい、呆然。飛車と桂馬が右翼にいなくなると起こりやすい現象とはいえ、先手にもう少しやりようはなかったのだろうか? 角のラインを自ら消した▲3四銀が結果としては悲しかった。その前に△3九飛と打たれては既に先手苦戦だったのかもしれない。 王位戦は佐藤九段が飯島流引き角から急戦(といっても船囲いではないのでそれなりに手数はかかっている)を仕掛けたが、後手玉は存分に穴熊の中でいかにも遠い。実戦も食いつかれてしまうと、端歩の突いていない美濃では抵抗力がなく、ほどなく終戦。佐藤九段、どの棋戦も程々に勝っているが、どうも爆発しません。 両局とも週末にエントリーを上げたいが多分無理。名人戦だけはレビューを書きます。

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  • 23 May
    • 第1回さいたま国際マラソン

       前日受付が必要なのが嫌だ、とか、エントリー費用が高すぎるとか、気になるところの多い主題大会ではあるが、結局エントリーした。 競合レースになるのは毎年お世話になっている「つくば」だが、往復送迎バスの交通費用(5000円を越える)を勘案すると費用はとんとん。前日受付は困りものだが妥協しよう。このレースのコースは折り返しが多いので女子五輪選考レースの様子を見ることもできるだろう。サブ4限定というのも空いていていい。この時期(11月中下旬)は雨は降らないと思うが、さいたまスーパーアリーナなら万が一でも安心だ。 これで11月までのレースは確保しました。半年後の週末の日程がどんどん決まっていくので、家族や友人の評判が悪くなるのだが、そこは我慢してもらいます。ごめんなさい。

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  • 22 May
    • 名人戦第4局、激闘

       昨日の名人戦、感想が追記されていたが、終局が遅かったせいかあまり内容がない。自分なりの感想を記しておきたい。・行方八段の中盤の手の消し方は見事。△8二飛と7筋攻撃を放棄し、角打ちを回避しておくのは受けの思考に立てばそういうものといえるが、どうしても反撃含みで将棋を組み立てたくなりそうなところでもあり、冷静な形勢判断だったと思う。△4三角以下の盛り上がりは他の方はどうかは分からないが、私の能力では全く思いつかない。・▲2三歩にもびっくり。後手の歩の壁があるのにここで歩切れになるということはどこかで駒損覚悟の突撃を行う予告でもある。間口が狭いので行方八段は読みに読んだことであろう。そこを踏み込む羽生名人の勝負勘も隔絶している。ダメながらも確率の高いルートに持ち込もうとしたのだろう。・さらに△3七歩成もすごい。先手はかなりの無理攻めなので予め予めと備えておけば勝てそうだが。すごい手だが疑問手の可能性もありそう。以下大激戦になり、後手玉は金を犠牲に先手の駒を自陣深く置き去りにし、上部脱出をはかる。この発想もさすがにトッププロ。・感心ばかりしているが、やはり将棋のつくりは後手に傾いていて行方優勢のはず。△2八飛を△2九飛にしておけば勝ちやすかったのではないか。入玉含みの将棋になっているので盤面の空きスペースを消す発想の方がいいはず。先手玉への距離は2八でも2九のいずれから飛車を打っても2手すきであることには変わりない。であれば、飛車が攻撃目標になりにくい2九から打つべきではないか。・このため3五まで出てきた後手玉が4三まで押し返され混戦になったと思う。実況コメント欄追記には△3三桂を疑問手としていたが、ここまで押し返されると精神状態も普通ではなくなっているのではないか。 最後、包囲網が破れてしまい羽生名人に凱歌があがったがまずは熱戦だったと思う。これから色々と検証が行われるだろうし、行う人達にとっても面白い素材だろう。 さすがにこうなると挽回は難しそう。6月は棋聖戦の季節になってしまうのだろうか。

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  • 21 May
    • 名人戦第4局:勝てなかったか

       夕食休憩直後の形勢は3歩得の行方優勢とみたが、会食から戻ってきたら羽生勝ちになっていた。なんでこの将棋が斬り合いになったのかまだ整理がついていないが、本当ならゆっくり入玉出来てそうなところだったと思う。 詳しい感想はできれば明日か明後日にでも。

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  • 19 May
    • 飯能アルプス~奥武蔵丸山スーパートレイルラン「ドS」

       飯能アルプス~奥武蔵丸山スーパートレイルランというやたらに名前の長いトレランの大会に出てきた。先週の外秩父トレランに比べると遥かにトリッキーなコースで消耗すること夥しい。備忘録としてまとめておきたい。 このコースがえぐい、ということはランネットのレビューとか各種ブログの記事から知ってはいた。できれば近づきたくないタイプの大会ではあるが、登坂力強化には有効そう。富士登山競争山頂到達のためには嫌いなものを避けてばかりもいられない、と自分を鼓吹しての参加である。そもそも2週連続トレラン(しかも43キロと37キロ)という日程も私の走力からするとかなり無茶である。先週の金曜日までは大腿四頭筋が張ってしまい、全くランができなかった。表面上の痛みは消えたが、足の粘りが戻っているとは思えないので、会場に向かう電車の中から既に憂鬱であった。 スタートは西武秩父線高麗駅前。先週よりも参加者数が多いような気がする。こちらの方が参加費用が安いからかな。周りのランナーの話を聞いていると、私と同様2週連続はもとより海外マラソンも含めて4週連続という猛者もいて、実にクレイジーな世界であることよ。スタートは一斉ではなく、2秒間隔。私は立っていた場所がスタート地点に近く、かなり前の方からのスタートになる。多分、最後尾の人まで15分くらいかかるのかな。混雑緩和にはいいかもしれない。 最初の2キロはロード、といってもかなり強烈な登り坂。キロ6分を切るくらいだが、直ぐに山間部に入り、もう走れる状況ではない。坂もえぐいが、ルートが狭いので大股で登っていく感じがない。目標タイムを考えてみる。距離は先週より6キロ短いが、恐らくこちらの方が時間がかかりそう、それでなくても足は疲弊している、ということで7時間半くらいを目途にした。目途をつくっても、自分でペースを作れるわけでもないのであんまり意味はないんだが。 強いはずの登りであまり稼げず、いきなり苦戦を感じる。下りは先週比で1.5倍の厳しさというところ。トレランをするといつも思うのだが、なぜハイキングルートに木製の階段を設置するかな? 雨が降れば土が流れるので階段だけが浮いてしまい、いってしまえば障害物でしかない。鎖とかロープをたらすほうがハイカーも喜ぶだろう。実際ゴール後のお風呂で他のハイカーさんとそういう話をした。高速ランナーは構わずかっとんでいくのだが、私はよちよちと慎重に降りていく。結構、浮石や木の根っこに踵が乗ってしまい、踵が許容範囲以上に曲がってしまう現象が頻発。捻挫したんではないかとびびるが、どうも痛みはない。所詮は練習のレースで怪我をしてもつまらない。エイドにくる度に棄権を考える弱気な自分がいる。(但しこの大会では棄権すると自力で最寄り駅まで走っていき、ゴールに向かわなければならない) その弱気をどうにか押しつぶしながら前に進んでいく。 第4エイドくらいで回りは下り苦手ランナーばかりになる。私がその中でも下りは最も遅いことには変わりなく、後ろにつかれると気を遣ってしまう。ルート上には巨岩が時々現れ、這い登るような場面もある。登りがえぐすぎて両手で木の根を掴む場面もしばしば。これはこれで富士登山のガレ場の練習になるかも?と思いつつ上がっていく。伊豆が岳の前後はハイカーも多いし、上り下りとも半端でないトリッキーさで心が圧し折れた。 周りのランナーと会話することも多く、やはりこのコースの変態度は群を抜いているらしい。奄美の50キロのトレランに出た人がそれよりも遥かに時間がかかると嘆いていた。丸山付近では先週通過したルートと被る。なるほど~となぜか安心するのが自分ながら不思議だった。 最後の5キロは激下り。但し走れないほどではなく、足の置き場所を慎重に見定めながら小股で降りていく。降りきったところが札所でなんか見たことがあるなと思ったら秩父ウルトラでも通過した四番札所だった。仏様に手を合わせながらゴールを目指し、へろへろになりながらゴールにたどり着いた時は7時間40分を経過していました。先週比でプラス1時間。まずまずか。 大変なドSコースで、来年また走るか?といわれるとうつむいてしまう。富士登山を彷彿とさせる瞬間はあったので、6月に伊豆ヶ岳前後をおさらいにくるのもありかな、丹沢と違って蛭もいないし、とは思うのだが、多分やらないですかね。

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  • 18 May
    • 王位リーグ最終戦:何この規定?

       今日は王位リーグ最終戦一斉対局の日。夕方以降観戦しているが、既に広瀬挑戦が決まっているという記事が出ていて、「何で?」と実況ブログをみていると、こういう記事があった。 現時点(21時20分)で広瀬ー木村の激闘が繰り広げられているが、この将棋に木村が勝っても、前期挑戦者でリーグ1位でかつ広瀬に勝ったその木村が残留すら得られず、リーグ陥落になるという。同成績者間のみのリーグがあったと仮定して、成績劣後になるからということだが、これっていい制度なのか? もちろん事前に決められていたのだから不公平ではないと思うが、順位を全く尊重しない変なものであるように感じてしまう。 他の将棋は佐藤、菅井がそれぞれ快勝。菅井ー横山戦はさすがに馬を1一に作らせてはダメでしょう。佐藤九段、久しぶりの挑戦の機会だが、こういうところで決めきれるか? 河口史観だと菅井勝ちといいそうなところだが、どうせなら変態将棋で魅せてほしいものである。

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  • 11 May
    • 外秩父トレランを走りました。

       「外秩父トレラン」という大会に出てきた。1日経って、大腿四頭筋がパンパンであるが、階段の昇降はなんとかこなせている。総じていい印象が多かったので、エントリーにしておきたい。 この5月は、10日の外秩父、17日の飯能アルプスと2週連続でトレラン出走をぶちこむという暴挙に出ている。過去2年間のこの時期は野辺山ウルトラに出ていたので、同時期のトレラン出走など論外であったが、今年は野辺山を見送ったので出走可能になったもの。7月の富士登山競争に向けて登りの強化になればとの思いである。奥熊野で100キロを走って2週間後の43キロトレランというのは結構無謀な感もあったが、「考えてもしょうがない!」と踏み切った。 このレースの主催者の「小江戸大江戸」の大会ではルート上に案内スタッフを置かないので、時々「ロスト(迷子)」が生じる。昨年9月の越生の大会では私もゴール直前でルートを見失い、後続もろとも道探しに時間を消費させられたものである。今回もスタート前にアラームがあり、「道標はルートにつけてきたが、いたずらされて違う方向にサインがむいていたりすることがある」(!)とのことでかなりびびる。ただ、幸いにもこの日は道に迷うことはなかった。 スタートは東武線寄居駅前。参加者数に比べ周辺にトイレ数が足りないようで、長蛇の列ができていた。(私は済ませていたので影響回避) スタートは主催者の号令によるものでかなりゆるい感じだが、一部ランナーは猛ダッシュをかけていた。私はどんな時でも前半はセーブを心がけているのだが、後方から抜いてきたランナーに肘打ちをくらった。なんでトレランの大会で肘打ちくらうかな? ぷんぷん! 私自身は5キロ過ぎまでキロ5分ペースであったが、前方には50人以上いるようであった。当たり前だが、普通のフルマラソンに比べるとランナーの能力が高い人がトレランには多い。 トレランの大会で目標タイムの設定など意味がないとは思うが、制限時間10時間に対し7時間程度で仕上げたいな、という気持ちはあった。7時間で上がれば、お風呂で汗を流して延々世田谷の自宅に18時くらいには帰宅できる。その日のうちにボディケアに近所のトレーナーのところにいけるのである。 レースの総距離は43キロ、累積標高は2400M。それなりの設えであるが、来年以降はモンブランのトレラン大会のエントリーポイントをもらえるように50キロに伸ばしたいという。そこまでいくと、参加意欲が減退するかな。私にとってトレランは主に練習なので。傾斜イメージはこんな感じ。 6キロくらいからトレイルに入り、皆さんウォークモード。走れなくはないが、こんなところでリソースを使っても仕方ない。どうせ下りもあって足腰を試されるのだから。とはいえ、元々、私は登りに強いし、富士登山向けの強化目的もあり、歩きとはいえ相当にハイペースで進む。いつもそうだが、登りでごぼう抜き、下りでごぼう抜かれを繰り返すことになる。 相当に気温が上がっているようだが、山中は日陰で涼しい。眺望の臨めるところでは関八州を睥睨できるところも多い。いい気分。写真は第6エイドからの展望。 これまで出走したトレランの大会の大半はトレイルがドロドロで滑りに滑ったものだが、梅雨前の5月はしっかりとしまっていて、走りやすい。下りが怖い私には大助かりだ。 この大会、エイドは7つあり、出てきた食べ物は稲荷寿司、ソーメン、パウンドケーキ(生クリームつき)、豆腐、フルーツポンチ。飲み物は各種ジュース、お茶(ほうじ茶、緑茶)だったが、私はカフェオレオンリー。トレランの大会なら十分だろう。 好天ゆえかハイカーさんが多いが、そこはマナーよく「失礼します、お騒がせします」とご挨拶を励行。きちんと直前で減速。他のランナーたちもよいマナーの人達だった。(ゆえにしつこいがマナーの悪いやつは肘打ちランナーの1名だけといえよう) ロードバイク族も峠を攻めたいのか多数いたし、練習に来ているランナーも多かったようだ。神奈川方面と違って気軽な感じでいいですね。(そもそも丹沢だと「蛭」はおりますしね) 自分のパフォーマンスを評価すると、登りは速いとはいえ、富士登山のように連続して長時間登りきれるだけの力を示したかというと、気が遠くなる瞬間があり甚だ疑問。前述のように強いランナーが集まっている本大会だが、富士登山の方がもっと化け物が揃っているはず。まだ強化の余地があるわけだが、方法論を思いつかない。下りは遅いとはいえ、まずまず走れたのでよしとしよう。 残り3キロで250Mの上昇-下降には閉口したが、ゴールのニューサンピアさいたま越生の前でハイカーさんたちに拍手で迎えられたのにはちょっと感動。ゴール地点でてんぷらをいただけたのもうれしかった。もっとも以前はビールも提供されていたらしいので、そこは残念。 終わった後もニューサンピアの方が機動的に駅までのバスを出してくださり、いい気持ちで去ることができた。 大会参加の余録としてニューサンピアの入浴券もついているので汗を流しに行く。近くのユーパークと違いここは天然温泉ではなく奥飛騨温泉の入浴剤を入れたもの。お風呂はハイカーやサイクリストもいて激混みだったが、経済的な料金なので人気も当然か。

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  • 09 May
    • 名人戦第3局

       改めて昨日の名人戦を並べてみた。感想も読んだのであるが、急所の変化はあまり紹介されていないような印象である。 流れをトレースすれば、流行形→馬で牽制する羽生→行方、金を犠牲に手番獲得。いい感じ。→飛車を献上しつつも、敵の守りの金を剥し攻勢維持→玉頭に香車設置して圧力強化→思いもよらぬ△5八馬→攻勢断念→守って守れる将棋ではなく、受も誤り敗勢へ、ということか。 観戦していて1図の踏み込みを見た時は、「成算あっての手順であろうから、先手に分があるか」と思ったものである。 普通に飛車を引いてもそれほど悪い感じはないが、敢えてポイントを取りにいったのは2図の香車に期待していたのだろう。もっともここでも私であれば先に▲4三歩を利かせておくが・・・角の4一への成りも確保し、絶対に損のない手になるはずなのだが・・・コメント欄では先手が有利になる変化がひとつだけ紹介されていたが、包括的な評価はよく分からない。なぜ行方八段はこの歩打ちを控えたのだろうか。歩は潤沢にあり、打ち惜しみをするような状況ではなかったはずだ。 香車打ちに対する△5八馬が実に意外というか読みが入っているというか羽生名人ならではというか。並みの人なら当たりになる△6九馬が本線であろう。専門誌は是非この手の周辺を解明してほしい。 流れからいってもここで受けに回るのではおかしく、攻勢を維持したいところであるが、行方なぜか▲6八金打。同じく受けるのであれば▲6七銀の方がよさそうだが(△7六歩には馬を取っておき、6九に利きが残る。馬が逃げるなら7六をカバーしている分自玉が強い)。羽生、退かず△7六歩と応じ、馬金交換となる。▲7七同玉ではなく▲同桂ならまだしもといわれたが、この場合でもお互いの攻撃陣と玉の距離感がつい先程までと逆転していて、先手が勝ちにくい作りになってしまっているように思える。しかも飛車打ちを食ってから、また攻勢をかけ、息が切れるとまた▲7六銀と手を戻すのでは指し手の一貫性もない。第2局でみせた流れるような手の作りはなんだったのだ?と訝しいような行方八段の指し回しであった。 先手にはもう少しやりようがあったような気がするが、羽生2-1となってみると、やはりそうですか、というところだろうか。

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    • UTMFエントリー資格について

       私の年間のランニングレースはフルマラソン4-5、ウルトラマラソン3、トレラン3-4、富士登山競走(これもトレランなのかもしれないが私の中では別格)から成っている。最近ではフルマラソンの肉体的苦痛がしんどくてしんどくて、ゆるゆる走るウルトラの方が好みになりつつある。 但し夜間レースには全く食指が動かないので、UTMF(ウルトラトレイルマウントフジ)に参加する可能性は今のところ考えられない。考えられないが、その参加要件が先日厳格化されていたので、自分の走力、性向に照会してみた。 3レースで6ポイントの取得が要件となっており、ではどれくらいの距離、累積標高だとどのくらいのポイントになるかといえば、100キロ超(夜間走行と抱合せになる)のものであれば4ポイント。私がひいひい言いながら出ているレース(50キロ程度)であれば1ポイントのみ。つまり出場要件クリアするためにはどうしても距離の長いレースをいれていかないといけないわけだ。 夜間走を避ける80キロクラスだと3ポイントになる。このレベルでも前日現地泊が必要になるのが普通(もしかするとレース当日泊も)で、大会参加費用もそれなりになる。これを2回こなして漸くエントリー抽選参加資格が生じるだけなのだから、「UTMFってそこまでのモンなの?」と外野の身としては思うのである。 また、他の主催者のレースもポイントに織り込んでしまい、自分のレースの威信強化に使っている、という構図もみえ、フェアではないような気もする。 こういう受け取り方って超少数派なのだろうか。  

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    • 「なぜ今、私たちは未来をこれほど不安に感じるのか?」 松村嘉浩

       ピケティの著述よりもいいのではないか、と知人が勧めてくれたので読んでみた。現在の経済状況に対するアベノミクスやピケティの資産課税ではない納得のできるソリューションを提示しているという触れ込みであったところに関心を持ったのである。 この本では、人口減退社会に入った日本では経済成長を望むのは無理筋/高齢者への経済支援を前提にした現行制度は既に破綻している/我々には循環社会の前例(江戸時代)があり、それに回帰するべきといった主張をしているものと読んだ。平行して黒田日銀のバズーカ金融緩和への深い懸念を表明しているのであるが、これについては私も同感である。(日本国債暴落に引きずられるのが怖いので債券投資の比率を減らした・・・日銀が出口戦略を探り出すと株価も無事ではすまないだろうが・・・) だから力づくで経済をまわすようなことはせず、若年層からの収奪構造を改めろ、という主張には頷くところが多いのだが、江戸時代のような社会にもどれ、というのはいくらなんでも、と思うのである。当時、環境親和性の高い社会であったとは思うし、「越後屋、お主も悪よの~」みたいな支配層が分厚くいたわけではないことは承知しているが、江戸時代は経済成長がなかった時代ではない。課税率が5割(酷税ではないだろう、所得補足率も緩かったであろうし)とされる中で、農民はなんだかんだと力を加えていたし、商品経済、貨幣経済は社会を覆いつつあり、社会システムの固定化は19世紀に入ると難しいことは明らかであった。3回の改革がいずれも結果を出していないことからもその点は読み取れるであろう。 この点は首肯できないが、年金の世代間扶助から世代内扶助への組み換えはそのプロセスは恐ろしくハードであろうが、その妥当性において疑いはない。この4月にも諸物価高騰に打撃を受ける高齢者、といった切り口のニュースを多く見たのであるが、番組の作り手はなぜこういう偏った視点のみを提示するのか。若年層はテレビを見ない、高齢者は見ている、スポンサーも高齢者層を標的顧客にしている、といった打算があるのではないかと思ってしまう。 トータルでは一読してもいい本。7/10。

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  • 08 May
    • 熊坂五段・・・

       今朝9時40分頃、それっと将棋連盟HPで確認したところ。。。○石井健太郎 熊坂 学 ● 竜王戦6組  お疲れ様でした。最後、これだけ盛り上げてくれたので、棋士として幾分かの貢献はあったものと思います。今後は普及での活躍を祈念します。

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    • 名人戦第3局・・・案外だったな・・・

       今日の午後の段階では先手行方八段が気持ちよく攻めているように思えたが、飛車を見捨てても攻めが決まっておらず、受けに回るちぐはぐさ。 羽生名人の△5八馬には心底驚いたが、多分、名手なんだろう。詳しい感想は明日まとめます。

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  • 02 May
    • A級到達時の勝率

       豊島挑戦のエントリーでA級到達時の勝率について触れたところ、紫苑様から各棋士の勝率をまとめていただいたコメントを頂戴しました。このブログではコメント欄がみえにくいので、こちらで再掲させていただきます。  私の場合、変なところに目が行きまして、1)田中寅彦A級昇級26歳、勝率698・・・素晴らしい成績であり、確か4期連続昇級だったはずで、典型的なエリートコース驀進。にもかかわらずA級ではいつも「鰯」だった。2)同じく順位戦参加10期でA級到達にもかかわらず森下と渡辺の対局数が大差。棋戦数減少ということもあろうが、渡辺がタイトルを取り予選免除になった影響と思う。3)南、本当に超エリートだったんだな。。224局、5期って、羽生よりも速い。4)佐藤天彦は久しぶりの7割維持のA級到達者なんですね。5)郷田もクリアしていたのか。。都市伝説化したのは彼からということになるのですね。 紫苑様、どうもありがとうございました。

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    • 豊島、棋聖戦挑戦・・・そろそろ結果出してください

       生涯勝率7割越の二人による棋聖戦挑戦者決定戦は豊島七段が競り勝ち、3度目のタイトル挑戦。A級昇級が2回阻まれ、停滞感がなくもない中、そろそろ結果を出してほしいところである。 佐藤八段だが、A級到達時に7割勝率を維持していれば名人になれる、といった都市伝説を聞いた記憶があるのだが、これは事実の裏付けがあるのだろうか。記憶しているところでは、深浦、木村といったところは微かに及ばず、丸山は到達していた、ということではなかったか。データに詳しい人がおられたらご教示いただきたい。 将棋の方だが、変形矢倉とでもいうのか先手豊島の速攻を後手佐藤が迎撃する展開。素人目にはとても先手が攻め切れるとも思えなかったが、豊島、いかにも強気と弱気が交錯する指し回しで形勢を損ねる。 1図は3筋で全面攻勢態勢にたったものの、角の睨みが怖くて香車を逃がしたところ。6筋で押し込まれそうでなければ、▲4六歩とでも突いてゆっくり右翼を押し上げたいところだが、△6五歩でぺちゃんこにされるだろう。後手の平べったい陣形を相手にしては右翼でいくら手数をかけても鋒は届かない。この前の段階からいつでも△6五歩が来そうな状況が続いており、そもそもの作戦思想に問題があったのではないかと私は思う。 銀を捨ててと金を作る豊島。しかし一段と金で大活躍は望めない。桂馬を奪ったが駒損で飛車が成れるわけでもなく、馬は作られている。こういう局面を意図して将棋を作るはずがないのだが、この実力者にして不思議なことではあった。形勢は恐らく2図の▲3九飛でさらに悪化する。 せめて▲3七桂ではないか。駒損を回避しながら次の▲2四歩を楽しみにすればと思うのだが、何か不都合があるのだろうか。先手の唯一の取り柄である飛車を渡しても抵抗力のある玉形を活かせたのではないか。 ところが佐藤がこの優勢を活かしきれない。ここまで当たるを幸い薙ぎ倒してきた彼にして思いもよらぬことであった。 3図の歩打ちの感触が非常に悪い。なけなしの1歩を使うのが勿体無く、桂馬を取り切れる時間があるのかも不明、と金が爆走するかの目算も立たない。感想では△5七香という手が紹介され、こういう直接手でもいいのか、と感心したのだが、私なら6三に香車を置いておくくらいでいいのではないかと考えてしまう。本譜のように8筋に香車を2枚置くのも迫力はあるのだが、局面の展開が速くなり、優勢の後手としては得策ではないように思うのですね。ここはスパートするのではなく腰を落とすタイミングだったのではないか。 8筋に成香ができ▲6二歩と叩かれては全く形勢混沌、どころか逆転か。と金は大活躍することはなく捨て駒になるに留まり、馬は最終盤に自玉擁護に動員されただけ、というのが佐藤の終盤の組立の齟齬を象徴していた。 さて、昨年王座戦に続いての羽生―豊島の番勝負か。普通に防衛と読むが、今回防衛されると豊島の評価も名人候補ではなくタイトル戦に時々出てくる一流棋士の一角に落ちるのではないか。若くしてそういう瀬戸際になっていると思う。

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