• 28 Sep
    • 王座交代

       面白い将棋だった。実況でも現地控え室がほぼ後手羽生王座持ちだったのに対し、twitterの宮田六段はほぼ先手渡辺竜王派。どうやら宮田六段の見立てが概ねあっていたようで、さすがにスーパーと称されるだけのことはある。手も読めて、形勢判断も正確なのに、なぜC1で滞留しているのか不思議だ。 1図では私も後手持ちで、後手玉が寄せられるイメージもなければ先手玉が逃げ切るイメージも持てない。と金を銀と交換するのは味消しなので、右側で寄せ型をつくるしかないのだが、そのためには角が3四に位置するしかない。しかし、2五飛車に移動されてしまうとこの筋も消えてしまうし、移動は容易に見える。後手は駒損ではあるが、あちこちに先手の駒が落ちており、回復も難しくなさそうだ、と見立てた。しかし、実際にはそんなに簡単ではなかったようだ。というか、むしろ先手がよかったようである。 2図まで羽生王座はうまく飛車の移動を果たしている。ここで▲5六歩と△3五桂を打たせたので私は驚いた。プロたちはそれでも先手が手番を取り続けられるので、先手有望の判断に傾きつつあったようだが、4八角は機能不全になるし、なんか先手辛そう。 そこで3図である。私はここで△3八飛成が正着だと思ったのだが、この手は全く触れられていない。有力とされた△3九飛成より5六角が盤面から消える点、勝っているのではないかと考えるのだが、なぜ誰も論じてくれないのだろうか? 本譜はぼろっと▲3四角で飛車を取りながら、ド急所に角が進出。先手が相当得をしたように思う。  ついで4図の△1四角も不思議な手で▲2五歩で簡単に封じされてしまう。△8八歩成の方がましな気がするのだが・・・1四角がいないと後手玉が寄ってしまうのだろうか? 私の腕では後手玉は寄らないのだ。 その後△7八とと包囲の一角を自ら崩すに至って後手の敗勢を感じたものである。 何とも形勢判断の難しい将棋で、今後もいろいろな手が発掘されるのではないだろうか。その背景とも相まって語り継がれる1局であることは間違いないだろう。

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  • 27 Sep
    • 20連覇ならず

       先ほど羽生王座が投了。19連覇で止まった。 さすがに「巨星墜つ」とはいわないが、潮目が少しずつ変わりかけているのかな、とは思う。 先だっての順位戦の快勝ぶりの印象が強いだけに、本局でも中飛車登板かと思っていたが、本局は横歩取りに誘導。中央から強襲をかけ△5九飛を放ったところでは、締まった後手陣とバラバラの先手陣の対比も著しく、後手快勝ペースかな、と思ったものだが。 竜王の受けの強さは見事。心もぶれないし、素人目にも安定感が素晴らしい。これで二冠か。。。 将棋の個別の感想は明日にでもまとめます。

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  • 25 Sep
    • マラソンブーム:申し込み困難

       今日は来年1月の新宿シティハーフマラソンの申し込み日だった。都心を走れるハーフ、しかも陸連公認コースとして突出した人気があり、参加人数は4500人ながら新宿在住者に優先申し込み権があるようで、その他のランナーにどれくらいの枠が残っているのかは不詳。申し込み開始時間の9時の時報とともに2つの申込みサイト(ランネットとスポーツエントリー)にアクセスをかける。 ランネットは300番台で新宿ハーフのサイトにたどり着いたが、そこからエントリーサイトに入るのに大渋滞でつながってみると5000人以上の待ち。つまりこちらでは無理ということだ。スポーツエントリーはこちらよりはさらに素早くログインできて、個人データ入力までは済ませたが、そこから先が何度も何度もダウンしてしまう。ただ、全面的にダメになったわけではなく、元のページに戻り、再トライを重ねることはできた。再チャレンジ100回以上で泣きそうになるが、なんとかエントリーに成功。ここまでの所要時間は1時間超。ランネットの方はそのまま流しておいたが、案の定、接続=申込締切と出ていた。申し込み開始時間とのタイムラグは1秒あるかないかだったのに、エントリーできないとは恐るべし。これが深夜や平日昼間に申し込み開始だと、もう少しはリーズナブルなことになると思うが、何なのでしょうかこの混み方。といいつつ、私もその一要因ではある。 去年、初めての大会申し込みがこれも激戦抽選レースである246ハーフで、なぜかこれに当選。とても楽しかったのだが、2年連続美味しい目にはあえず、今年は落選している。代わりに今年出場するレースは、・10月30日の手賀沼ハーフ・11月20日の上尾ハーフ(職団戦と被るようだが・・・)・11月27日の筑波フル・1月15日の新宿シティハーフ  全て公認レースである。なぜ「公認」にこだわるかというと、公認レースで良いタイムで出すと(といってもハーフ1時間40分程度なので、自分としては難しいものではない)、フルマラソンで陸連登録者として最も前の方から出走することができるからなのだ。非陸連だとスタート地点まで下手をすれば数分から十分以上かかることもあるという。そういうストレスから開放されたい、というだけなのだが、気の短い私にとっては意味のあることなのである。 東京マラソンはどうせ当たらないだろうから、その場合は1月末に勝田、4月中旬に霞ヶ浦(今年は震災のため中止)といずれも茨城県のレースに出場しようと思う。

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  • 23 Sep
    • 爆発しない新鋭棋士

       C2順位戦で菅井-佐々木戦があった。かつての小学生名人戦決勝戦と同じ組み合わせである。いずれも早熟棋士として知られているのはいうまでもない。 当ブログでは佐々木君が奨励会入会した頃より注目していたことは、以前からお読みの方々にはご記憶と思う。しかし、プロ入り以降の成績は悪くはないものの、バターをナイフで切るような「すっと感」のないまま経過している。対して菅井五段は大和証券優勝、NHK杯戦でも3回戦進出等早くも実績を出している。現時点では菅井君の方が頭数個は前に出ている。 他の若手も、折角四段になっても苦労している人が多いが、羽生、佐藤、森内、郷田、屋敷、深浦といったところがデビュー後棋界を席巻できた頃とは下位陣の厚みが全然違う。上位陣はさらに違う。 この将棋、先手菅井君の中飛車から速い展開の将棋になったが、あっという間に先手にと金ができてしまう。1図で後手を引くのに、△7六歩とすればそれはと金はできるだろう。。。後手の代償は竜だが、先手陣に定着できず押し返されてしまい、明らかに不利。何か後手の佐々木君に錯覚があったのだろうか? 期待した熱戦にはならず、少なからず落胆した。2年くらいの間に一皮むけてくれるのだろうか?

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  • 21 Sep
    • 朝吹真理子の観戦記

       王座戦第1局観戦記の掲載が始まっている。観戦記者は朝吹真理子。 中継ブログによると手どころの解説を村山五段から受けていたようだが、そういうことはこの観戦記ではなくてもいい。実況中継や将棋世界がその辺は十分に応えてくれるだろう。 彼女の強みは変化手順の解説伝達にあるのではない。対局場の空気を彼女らしい文章で伝えてくれれば満足だ。まだ第2譜までしか読んでいないが、いい感じだった。ニッチな需要はあるのではないか。

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    • 渡辺2連勝。もしや・・・

       昨日行われた王座戦第2局は、羽生王座が趣向の指し回しをみせたものの、渡辺竜王が上手く受け流し、最後は一気に先手玉を攻略。2連勝となった。王座戦での羽生さんはこの番勝負前は19連勝、19連覇だったわけだが、もしかすると20という数字を見ないことになるかもしれない。 今、このエントリーを書いている時点(午前3時半です。。。)で感想戦の詳細が不明なので、以下は全くの私見です。 桂取りをみせる渡辺竜王に対し1図で羽生王座は▲6四飛!!! 以下、流れのまま桂損を感受し、持ち歩の増加、後手の歩切れを主張点とする。さらに▲5六歩とついて後手の角を脅かしていく。なるほど、将棋の作り方は分かったが、いかにも羽生さんらしくないように思う。普段の彼なら孤立した玉の頭の歩を突くようなことはしないのではないか、と思ったのである。せめて左の銀が6八とか6六にいるとかなら理解できるのだけど、このまま突っ走りきれるのだろうか? 並みの人間からすれば懸念してしまう。 2図は夕食休憩前の局面だ。過去の王座戦だとこの後、羽生王座の指し回しが玄妙を極め、対して挑戦者の指し手は高水準ではあっても最高水準ではないことが多かった。前者は控え室の予測を常に上回るのに、後者は控え室で「これでは・・・」と言われるような指し手に留まる、という感じだろうか。ただ、この将棋だと2図では先手は四枚の攻めになってはいるが、歩の使い場所が乏しく、いかにも大上段という感じで、後手の方が対応に余裕があるようにみえる。先手玉が居飛車穴熊ならともかく、考えられる限りの玉型でも最弱に近いので、攻め切れないと反動がきつい。後手は押し込まれているようでも十分な駒数で守備している。先に駒損をするのは先週金曜日の順位戦と同じでも、歩を使い回せない分指し手の自由度が乏しいし、あの時は攻めてきた相手を押し返すような立て付けだったので、駒損でも手得が生きたが、今回は前ガカリな分、そういうメリットもない。。 さてどうなるのか、というところで▲3三桂が投じられて、目を疑う。素人的にはやってはいけない攻めだ。左の方から攻め寄せたいところだが、何かよい手はなかったのだろうか。この後、▲5四飛と飛車を切って攻めを継続させるがこれで、左側の駒がいなくなってしまった。右からの攻撃は迫力はあるが、竜王は△6三歩で玉の退路を作り、一手余していく。こうなると豆腐の先手玉は凌ぎがつかない。  感想戦の結果がアップされて、「実はこう攻めれば先手に勝ち目があった」という記事がでることを楽しみにしているが、どうだろうか。  

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  • 19 Sep
    • 羽生三冠のゴキゲン中飛車

       金曜日のA級順位戦は豪華な組み合わせだった。対久保二冠戦における谷川九段の指し回し(特に△3二飛)には驚いたが、それはまた後日にして、今日は羽生三冠のゴキゲン中飛車について。 この仕掛け、10月号の将棋世界の久保二冠講座で取り上げられる予定だったものが、「この形はこのところしきりに新型が現れており、急いで結論を出すのは難しい」と棚上げになったいわくつきのものである。さらに「イメージと読みの将棋観」でも超速は2ヶ月連続で取り上げられているが、読み手の印象としては△3二銀型に肯定的なものは持ち得ないだろう。 その中での△3二銀型を採用した羽生3冠の決断である。どのような成算があったものか。どれほど多忙でも彼の目線は新四段にまで及んでいるし、若い棋士を練習相手にもしているようだから、▲6八銀、▲6五角、▲2四歩、▲3五歩のいずれにも対抗できるだけの仕込みがあったはずだと思うが、案外、実戦で考えればどうにかなるだろう、という現場主義で臨んでいたのかもしれない。。。本譜の△2五角から角桂交換の駒損甘受も実に感動できる指し回しで、もしかすると今年度のご本人の対局でもトップにランクされてもおかしくない。 これでまた定跡研究が方向性を失うことになる。。。次回は羽生さんが先手番で好手段を開発するのかもしれない。

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  • 18 Sep
    • 撃沈:フルマラソン練習会

       昨日、小金井公園で行われたフルマラソンの練習会に参加。それなりの自負をもって臨んだが、全くまずい走りをしてしまい、4時間超になった。 この練習会は小金井走友会さんの主催で、小金井公園内に1周6キロの走路を設定、7周し、195mを最後に付け足すことになっている。公園内は木陰も多く、それ程暑さを感じないですむという。参加者数も数百人程度で混みすぎて疲れ果てるということもないという評判だった。参加費はたったの1100円。これで給水、給食が充実しているのだから、いうことはない。それだけの建て付けを裏切るひどい走り。恥じ入るしかない。去年の今頃は膝が痛くて、練習するたびに泣いていたものだが、それを彷彿させるくらい無様な出来だった。但し、今日の不出来は脚のせいではない。。 この練習会では、ペースランナーがついてくれる。パターンは3通りで3時間半、4時間、キロ6分。最近の練習では32キロまでならキロ5分半では走れている。ハーフなら4分40秒もクリアしている。集団走なので、引っ張ってもらえればもう少し良い時間になるだろう。むしろ心配は今回脚を売り切ってしまうことだな、などと考えていた。ということで、3時間半のグループにはついて行かず、キロ5分20秒くらいで維持できればいいかな、と見通しをつけた。疲れたら、無理せずにペースを落とそう、ということも決めておいた。 実際には、もう滅茶苦茶だったわけだ。 スタートしてゆるゆると走っているつもりなのだが、最近、なまじ速度がついてきているため、他の人達に追いついてしまう。その時点ではこの集団がなんの集団か分かっていなかったのだが、どうも3時間半のグループだったようだ。本当に馬鹿だ。キロ5分前後の速度で距離を稼いでいく。この時点では、余裕をもって走っているつもりなのだから、おめでたい。 10キロ位から腹痛が始まり(超初心者の頃もなかった現象)、腹式呼吸ができなくなっていく。どうしようもなくペースが落ちていき、いくら給食や給水をしても力が戻らない。今日は、時々雨も降り、風は結構きつく、しかも温度、湿度ともに高めとなかなかに厳しい条件ではあったが、ここまで弱るとは全く想定していなかった。 11月の筑波の前に、分かってよかったと思いたい。 なぜ、こうなったのかだが、思いつく要因は以下の通り。1)初めてのフルの距離ということもあり、ゼリー2本とクエン酸のタブレットを持っていった。また貴重品預りはないので、車の鍵や財布は身に付けねばならない。こういうものの収納に小さいウェストポーチを使ったのだが、どうもお腹を締め付ける。しかし、ウェスとポーチを利用して30キロを走ったことは何回かあるが、問題はなかったのだが。。。。2)これまでのレースでは現地に余裕をもって到着し、たっぷりウォームアップをしていた。今回も到着時間は同様に余裕だったが、前夜の雨であちこちびしょびしょ。芝生エリアは芝が非常に深く(ゴルフの全米OPみたい)、蚊が大発生していた。過去よりはウォームアップは少なかったのは確かだ。しかし、普段の30キロ走では5分くらいのウォームアップしかしていない。。。。3)寝不足。しかし、これも決定的な要因ではないような。なぜなら、普段の朝ランは睡眠5時間弱でこなしているのだ。4)やはり、調子に乗って、入りが速すぎた、ということだろうか。しかし、キロ5分なら25キロまでは維持できることは十分実証されている。10キロ足らずで失速開始、というのは解せない。 次回は、荷物を軽くして、ウェスとポーチは止めて、前夜に家族に何を頼まれても完全無視してベッドに直行し、本番ではまわりにどれほど速いランナーがいても明鏡止水の境地で流したい。

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  • 13 Sep
    • 羽生、三冠返り咲き

       昨日、今日で行われた王位戦第7局は、広瀬王位の四間飛車穴熊を羽生二冠が粉砕。居飛車穴熊の見本のような指しっぷりで三冠復帰となった。広瀬王位も穴熊修復に技術を見せてくれたが、元の局勢が悪すぎた。こうなってみると、実力を発揮せずにむざむざと星を落とした第4局がいかにも惜しい。ま、彼の実力をもってすれば、2年後にA級にいて、別のタイトルを保持していてもおかしくもなく、一時的な失地でしかないだろう。 封じ手の局面で「△4二銀は確実」「そこで、もしかしたら▲4五歩を広瀬王位は考えているのでは?」と思ったが、「△同歩に対し先手から▲3三角成△同銀とはできず、▲4五同銀の一手。しかし△7七角成▲同桂に△6六角と桂取りに打たれると、どうも具合が悪いのでは?」と読んでいた。にもかかわらず▲4五歩が着手されたので驚いたものだ。先手の左金が3八まできていれば、堅さでも後手玉といい勝負なのでこういう指し方もあるかもしれないが・・・ ここからは先手にどうも付加価値の乏しい手が続く。桂馬を逃げるだけの▲8五歩(歩の補充はできるが)、馬に金をぶつけて飛車馬交換を強いる▲5八金。3八金型ならそもそもこのような手段に出る必要もなかったはずで、やはり開戦時期が不適当だったのではないか、との思いがする。それでなくても、後手玉との堅さが違いすぎる。加えて先に駒損になる先手。苦戦だろう。羽生二冠は消費時間は先に進んでしまっているが、先行きに明かりを見ていたのではないだろうか。 ここからも私には意外な手順が続き、4筋を補強する△4一香には▲2六角と援軍を送るのか?と思いきや▲3四角成。角を動かすと、9一の香車への当たりも消え、後手の飛車が動けるからか? しかし、これでは馬が後手の標的になってしまわないか? 羽生二冠はさらに強硬で、△3三銀右▲3五馬に△4二飛! 香車を取られて、馬を作らせてもよい?! 1秒も考えない手である。  気合いに圧されたかのような▲2六馬がこれに続き、羽生二冠の王位復位の確率が7割を越えたように思ったものである。以後も自玉に憂いのない羽生二冠が着実に先手陣を削っていく。広瀬王位の▲4六歩~▲3七銀の受けには感心したが、駒を振り変わって▲5八歩成までいってしまうともはや抵抗の余地はなかった。 仕掛けの前に▲3八金左(いうまでもなく穴熊強化)とか▲9八香(角筋回避)とか▲1六歩(本譜のように進める=馬を軸に将棋をつくるなら端の突き合いを入れる方が得なはず)とかいくらでも付加価値の高い手はあった。それらを全て見送って、開戦に及んだことが敗因なのではないか、と後知恵ながら思っている。

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    • 竜王戦、丸山挑戦

       昨日の竜王戦挑決第3局は面白い将棋だった。最近見た中ではピカイチではないだろうか? 43手目の▲1五歩は私などには読めない攻めで素直にプロの視野の広さに感動。ここまで流れるような久保二冠の仕掛けで旺盛な戦意を感じさせる。苦吟に沈む丸山九段は結局△3二金と我慢するしかなく、先手が大きなポイントを上げたようだ。となると戻って34手目の△6五同歩がおかしいということになるのだろうか? 私が帰宅して実況サイトに再アクセスした時の局面は2図▲8四角だった。2枚の角が同じラインにいる(私の個人的な信条だが生角2枚を盤面で使う時は2枚角の所在地の符号合計は奇数であるべきと思う/その方が角のカバーする範囲が広くなるので)のが気になるが、左桂を活用でき、美濃囲いは全く無傷。1筋の突き越しは先手玉が1筋方面に追い出されない限りはメリットで、相変わらず先手好調を思わせる。 69手目の▲1八香打も厚みを加えてよい感じ。ただ(くどいが)玉の逃げ道をわざわざ塞いでいるので、自玉に王手がかからないように局面を進めるよう用心する必要がある。にもかかわらず△9九飛成(私はこの手をみて、「ここで香車を拾うしか手がないのでは後手いよいよ苦戦だな」とみた)に▲3六歩とはどういうことか。ここで▲3六歩とするなら香車は1八ではなく1六に投入する方がいいように思える。 丸山九段は△3五歩の可能性がいきなり出てきて、攻め筋に困らなくなったので、しばらく受けに回ることにしたようだ。△2一桂、△4二銀と徹底防御。これい▲6一馬と弾かれてしまうのではいきなり先手変調である。▲4八金寄と3筋を強化しなければならないのであれば▲3六歩が失着であると告白しているようなものだ。 ここからも先手玉の寄せをめぐり、控え室のアプローチと丸山九段のアプローチが全く異なり、実況欄を読んでいる当方はドキドキさせていただいた。面白い実況だった。 丸山九段は実に七年半振りのタイトル戦登場、2日制となると対森内八段(当時)との名人戦以来となる。A級+竜王戦1組を長年維持しているトップ棋士としては珍しいが、トーナメント戦でも準決勝くらいで負けてしまうことが多く、どうも勝負弱いというか1棋戦に星が集まらないというか、そういう印象ができてしまっていた。ゆえに通算勝率は高い(タイトル戦に出なければ勝率は維持しやすいから)が、活躍度では羽生さんはもとより、森内名人、佐藤九段、久保二冠といった一流どころに引けをとっていた。名人になる前後は感想戦もろくにしないこともあり、将棋の作りもこれまでのプロ棋士のものとは異質なものだったということで、彼の将棋の発想が周囲によく分からず、神秘のベールに包まれていた印象があった。これが徐々に剥がれていったのが2004年以降の長期準高位安定期の実相ではないかと勝手に私は思いこんでいる。

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  • 08 Sep
    • 王座戦、渡辺先勝、19連勝でストップ

       王座戦第1局は接戦ながらも渡辺竜王がリードを離さず勝利。羽生王座の王座戦挑戦手合い連勝は19で止まる。連覇も19まで来ているが、どうなるだろうか。ここ数年はなかった緊張感のある番勝負である。 この将棋は棋聖戦第3局をトレースしたもので、序盤から中盤の途中までは異様な速度で指し手が進んでいく。羽生王座に△9三桂の新手が出るなど違う将棋ではあるが、印象としては、駒得の先手が良くなければいけないはずなのに後手玉が妙にふわふわしていて下手に攻めると上部に脱出されそう、脱出されると後手の4六金が効いてきそうという予感を抱かせる。 昨日の渡辺竜王は全般的に攻撃的で1図の▲2四歩も銀を守る術がない以上仕方がないとはいえ、王手でボロっと銀を取られるのは痛そうだし、本譜のような攻めは観戦側からすると上述のように(=深浦九段がそうだったように)なるのではないかという気がしてならなかった。 2図前後も不思議な手はみられる。角による当たり甘受の▲9一竜、取れる桂馬を取らない▲9二竜(後に桂馬を取っているだけに、4二金に的を当てているのは理解できるものの、無駄手にも映る)もさることながら、2図の△9五歩は凡人にはさっぱり。見た瞬間、久保六段(当時)と当たった棋王戦の▲2四歩を思い出したのだが、どういう意味だったのだろう。 最後まで竜王がちょっと速いかなぁ、という雰囲気で進み、最後は1手の差をつけてきっちりゴールイン。強さを感じさせる勝ち方だった。 この将棋の新聞観戦記者は朝吹真理子だが、手の解説は載せなくてもいいです。場の空気を伝えてもらえれば十分、ご自分の強みをよく認識して観戦記を書いて欲しいと思っています。

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  • 06 Sep
    • 将棋世界「イメージと読みの将棋観」

       テーマ2はゴキゲン中飛車超速の一局面(1図) この局面は王座戦挑戦者決定戦でも出現している。プロの意識が十分及んでいるはずの局面である。 渡辺竜王は図での△5六歩を歯牙にもかけていないのに対し、久保二冠は「成立する」と冒頭言い切りながらも「最近、成立しないのではないかと考えるようになった」と悩みを正直に吐露する。 このインタビューが何月何日に行われたのか、どこにも書いていないが、恐らくは王座戦の前なのだろうか。しかし、王座戦決勝は7月27日対局なんだけど。せめて、この貴重な実戦について後追いがあってもよかったのではないか? たまたま王座戦決勝の観戦記も掲載が日経紙面で始まっていて、△5六歩以下の変化には触れているが、久保二冠の深層は不明のままである。 あまりにも課題局面すぎて、訊いても教えてくれないかもしれない。

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  • 05 Sep
    • 将棋世界の王位戦第4局特集

       一読して驚いた人は多かったのではないか。 広瀬王位が想定していた局面で先手玉に即詰みがあった、ということで、まさかタイトル戦で?!と訝しいばかりだ。これが早指し将棋なら整理不十分のまま入り込んでしまった、ということもあり得ると思うのだが。 私などだと最新ソフトに為念詰みチェックをさせて対局場に乗り込むけれど、さすがにプロの場合は脳内で読んでしまうのだろう。たまたま逆目に出たということなのだろうが、観戦する方としてはやはり興ざめなので、「次からは十分に行き届いた準備をお願いします」 こういう負け方をしても3勝3敗で羽生二冠と競り合える広瀬王位の実力は本物であることは間違いなく、最終局を楽しみにしている。

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    • たばこ増税のアドバルーン

      http://www.asahi.com/politics/jiji/JJT201109050051.html よろしいのでは。 あと、なぜか議論に出てこない宗教法人への時限課税も俎上に乗せて下さい。制度的な背景は理解できなくもないですが、この場の措置としてスルーするのはやはり票欲しさですか、と邪推してしまいます。※ 9月6日追記・・・やはりアドバルーンに終わりましたね。でもって復興財源は法人税と所得税中心とのこと。今の経済状況だからこそ消費税の方が額を集める上では効果的と思うのですが・・・

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  • 04 Sep
    • 達人戦

       昨日、「なんか将棋の中継でもないんだろうか?」と思い、調べてみると、羽生―佐藤の達人戦決勝が終わったところだった。連盟の対局予定にも出ていないから、アンテナに引っかからないんですね。 この棋戦は所詮は非公式戦といってしまえばそれまでだが、なぜか決勝戦だけ短時間将棋に変わってしまう。出場者もどういう基準で選ばれているのか良く分からないところがある。スポンサーの富士通のサイトには「40才以上の現役棋士」前回優勝者・準優勝者に優先出場権タイトル保持者永世称号者竜王戦1組通算5年以上在籍者および順位戦A級通算5年以上在籍者タイトル獲得経験者タイトル挑戦経験者竜王戦1組ならびに順位戦A級在籍者とある。  この基準のままだと、森内名人が登場するようになると4議席(羽生、森内、谷川、佐藤)は鉄板になる。残りの6人の選びようが難しい。棋力の差もあるので、将棋の内容が不十分になる懸念が濃い。今季に限っていえば、なぜタイトル獲得7期の南九段が出場していないのだろう? この棋戦では優勝したこともあるのに?(それもたった2年前のことですよ) 一般的な人気がないから?  などと腐しながら、観戦するのも一興かな、と思いながら棋譜を並べてみた。馬はつくったものの、押し返され、押さえ込みに苦しむ佐藤九段。1図で順位戦の屋敷九段の真似をして▲2四歩△同歩▲3七桂は視界に入っていなかったのだろうか?

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    • 世界陸上

       毎日観戦しています。男子100m走・・・スタート前「ボルトが負けるとしたらフライイングしか思いつかないね」と話していたのだが、まさかそうなるとは。ルールとしては公平ではあるが、恐らく世界記録の更新が五輪、世界選手権といったビッグゲームで発生することは当分ないかもしれない。女性競技者全般・・・皆さん、とても美していらっしゃるのだけど、どうしたの? そのままファッション界にいってもよいような方がどの競技にも・・・特に走り高跳びの決勝進出者は水準が高かったですね。男子マラソン・・・国別対抗で銀とかいっても、特に幸せになれないです。日本勢とアフリカ勢との差の開きはもはやどうにもならないところまできていて、駅伝中心の選手養成システム自体を考え直すべきなのでは? 世界レベルで実績のない選手をやたらに持ち上げるのもよしたほうがいい。 「最強の市民ランナー」と称される川内は今後どうするのか考えどころで、今の立ち位置でも広告にも使ってもらえ、大会にもゲストとして呼んでもらえ、いつかは谷川真理的なところにいけるかもしれないが、イコール競技者としては超一流を目指さないことになる。 今日は大河ドラマ志向の家族からチャンネル権を奪い取りリレーを楽しむ予定。

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  • 01 Sep
    • 竜王戦挑決タイ

       昨日の竜王戦挑決第2局は丸山九段の圧勝。1-1のタイになった。 序盤から丸山九段ペースだったが、何気に1図の▲2三歩は私には打てない歩。飛車の利き筋に歩を打ってはいけない、というのがすべての指し手の前提になっているから。しかし、この場合は飛車角交換→後手の銀が2筋方面に放浪→▲4二角→右銀の活用成功と一本線でつながっている。 意外だったのが2図での久保二冠の感想で、銀を7七に上がるものと思っていたとのこと。本当か?と見直したものだが。。▲7七銀だと角が使えないし、角を上がってももし玉強化が必要なら▲8八玉~▲7八金とすればいいので、陣形修復の柔軟性は角上がりの方が数段上のはずだ。 形勢が大差すぎて久保二冠特有の粘り腰は出ずじまいだった。最終局は終了が23時をすぎるような熱戦を期待したい。 

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