つよく やさしく しなやかに

編集ライター、AllAbout恋愛コラムニスト藤嶋ひじりのオフィシャルブログ。恋愛・パートナーシップ・子育て・毒親や母娘問題について綴ります。琴線に触れる現象や言葉に気づき、その感覚と対話するのが好き。


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5年前に母が、先月、父が、亡くなりました。

 

と知った方は、みなさん「ご愁傷様です」「お悔やみ申し上げます」とおっしゃってくださいます。「お辛い時期に……」と仕事関係の方にも声をかけていただきます。

 

でも、私の涙は、そういう涙ではありません。

 

危篤で最後のお別れに行ったときにも、ベッドの前で私は父に対して「情」がないことに気づきました。「そうか。亡くなるのか」という淡々とした思いで会いにいき、最初にこみ上げてきたのは、「どうしてよ!」と父に対して怒鳴りたい気持ち。

 

怒り、悲しみ……。

 

毒親育ちの人にしかわからないことでしょうけれど、「父が亡くなること」よりも、私は「父はなぜ私を愛してくれなかったのか」という悲しみのほうが勝っていたのです。

 

なぜ、あんなに遠慮なく、怒りに身を任せて私のお尻を思い切り打つことができるのか。

なぜ、それを正当化し、痛みを与えたことに対して一言の詫びのセリフもないのか。

 

生きている間、父からは一度も謝罪の言葉をもらったことも、そういう目で見られたこともありません。父の顔色を伺い、機嫌の良さそうなときに甘えにいきましたが、それでもいつ突然怒鳴られるかわからないということにビクビクしていました。油断すると怒鳴られ、また私は父から離れます。

 

父親に愛しそうに抱きしめられたことなどありません。父に自分の問題で相談したこともありません。父は自分自身も愛されず、実父(祖父)に傷つけられて育ち、歪んだプライドのために友情関係も築けず、寂しい最後でした。姉と姉家族がたくさんサポートしてくれたのは、シンプルに姉が愛情深い人だからというだけの話であり、姉も特に「父に愛されているなぁ」と感じたことは、おそらくないのではないでしょうか。ただ、露骨にえこひいきだったので、私は能動的に傷つけられたというだけであり、おそらく、父は人生で、誰のことも愛せなかったのかもしれません。

 

そんな父との関係から、私は、父の生命保険を「父の愛である」と思い込もうとしました。ある意味、これは考え方としては「正解」なのだろうと思います。

 

でも、クリアにはなりません。使わせてもらうことに対して、感謝の気持ちはあるのです。心からありがたいなぁって思います。でも、それでもやっぱり「自分にされたことへの悲しみ」のほうが勝ってしまう。悲しみ、怒りの渦が心をアップダウンさせてしまい、からだが動かなくなるのです。

 

私の前夫に比べると、父は、働くことは決してやめなかった。いろいろあったけれど、そこはずっと、がんばってくれたと思います。それも愛情だと思います。

 

ただ、私は、両親二人ともから「感情のゴミ箱」にさせられていたことについて、やはりどうしても「許す」ということが困難に感じるのです(母のことは現在はほぼクリア)。

 

先日、松竹座のミュージカル「にんじん」を観ました。私は、「にんじん」であり、ブラックシープ(黒羊)でした。だから、観ていて辛いものがありました。今、わかるのは、こんな風に「しつけ」という大義名分を利用して、大人たちが子どもに「感情をぶつける」ということは、大人のエゴであり、甘えだということ。

 

「感情をぶつける」ことは、「甘え」です。

 

小さな存在に向かって、愛情よりも「怒り」をぶつける……しかも、目の前にある「怒り」だけではなく、人生で背負ってきたさまざまな怒りのエネルギーを「上乗せして増幅させたエネルギー」をぶつけるのですから。

 

それを、否応なしに受け止めさせるということは、大人が子どもに甘えているわけです。自分の反省も含めて、大人って本当に子どもだと思います。建前は「しつけ」だけれど、あれは紛れもなく「ストレス発散」です。そのエネルギーを受け止めさせられる側の子どもは、「感情のゴミ箱」になったような気持ちになります。

 

親に「ゴミ箱扱い」されているのと同じです。大なり小なり、親はそういうことを、子どもに向けてやっているのです。

 

 

 

肉親に傷つけられたものって、お金では解決できないんだなぁとつくづく思います。

 

そう思うと、前夫に体罰を与えられた長女や次女(次女は少しだけ)の気持ちを、今後、どうサポートしていくのか。きっと、またいつか長女にも「向き合うとき」がやってくるでしょう。私も、まだまだ柔らかく彼女たちを受けとめるだけのゆとりを持っていきていきたいものです。

 

まずは、今、父への気持ち、傷ついたインナーチャイルドの気持ちと、向き合ってしばし、ゆっくりしたいと思います。仕事があるので、本当のゆっくりではないけれど。

 

 

   

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