2006-06-10

249.愛の復讐

テーマ:彼女じゃない恋愛

「それで!?また戻ってまた繰り返すわけだ」
「別に繰り返すわけじゃないよ」
「で、これからせのりさんはどうしようと思ってるわけ?」
「どうするって?」
「また待つわけ?!」
「別に…待たないよ。もう恋愛することはないんだし」
「ねぇ?あんたらの関係って何?」
「友達…なんじゃないの?!」
「友達…」
「変かな?」
「あんたらみたいな恋愛がしたいと思った私はどうすればいいのって事」
「…それぞれって事で、そういう恋愛もありなのかもね」
「戻ってくる!あいつはあんたの所に絶対戻ってくる!」
「はぁ?」
「戻ってこなかったら私がトラウマになりそう」
「振られたのはウチなんですけど…」
「同じ希望を見てた…って事かな」
「…うん、実際振られる気しなかったな」
「結婚したらさ、徐々に恋愛感情は薄れていくもんじゃん」
「さぁ?結婚したことないからどういう感覚なのかは解らないな」
「んでも、よく言うじゃん」
「まぁね」
「そんな恋愛感情を基準に選ばれたら一生のパートナーなんて見つからない」
「まぁね…何回離婚しなきゃいけないんだってね」
「あんたらのタイミングって別れじゃなくて一生を誓うタイミングだったんじゃないの?」
「知らない…」
「当事者じゃないのに本当騙された気分」
「ゆうじのこと嫌ってたのに何でそんなに信じきってるわけ?」
「やっとの幸せだったから…」
「え?!」
「ウチがせのりやったら、今絶対笑って生きてない」
「ウチってそんなに不幸か?!」
「ウチん家も最近ヤバイんよね、親。男運も悪い…。それだけでも不幸だなって思うのに、あんたと分かり合える傷はたった2つなんだよね…」
「うん…」
「親にも寄り戻して欲しいし、今の彼と結婚出来れば良いなって思ってる。今ある幸せを失ったらもう二度と戻らない気がする」
「うん…」
「恋愛がしたいわけじゃないじゃない…。振られたらまた別の男に出会えるのはわかってるけど、それなりに幸せ感じるんだろうけどさ…取り戻せない幸せってあるよ…」
「うん…」
「両親が離婚したって、自分の親には変わりないけど、違うじゃん」
「うん…」
「言ってる事矛盾してるかもしれないけど、あんたらは恋愛じゃないとダメなんだって…」
「言ってることは解る。でも、ゆうじにはそれ以上の幸せがあったんじゃない?」
「その女に何があるっていうの?!」
「さぁ?」
「彼女と別れて、せのりを幸せにするって私と約束して、入院して、それから何日も経ってないじゃん。その女の何が解るって言うの?!こっちは3年付き合ったって彼氏のことよく解らんくて、本当に好きなのかさえ自分で不安になることもあるのに」
「たった一つ、何かあればそれでいいよね…」
「……」
「あんたの彼氏も浮気ばっかりしてるけど、あんたの傷癒すものがある」
「せのり、これから恋愛できる?」
「出来るわけないじゃん。そのたった一つは掛け替えのないものだった」
「せのりに強くなれなんて私は言えない…」
「ゆうじには強くなるって言ったけど、ウチは、強くなる気なんて更々ない」
「多分両親はダメ…彼氏にはいつ捨てられるかも解らない状態…。それでも他の幸せを見つけないのは、やっぱり弱さとかじゃない……何?」
「え?!フリ??!!何でオチをウチが言わなきゃいけない」
「いや、えぇこと言えそうな勢いやったけど、出てこんかった」
「もぅ~!ちゃんと考えてから話してよ」
「流れ的に、せのりなら何かいいこと言いそうじゃん」
「やめてよ~!こっちだってソコで悩んでんのに」
「やっぱダラダラ付き合ってるのって甘えてるのかな?てか、強さって何?」
「理想…じゃない?」
「理想…」
「今、何考えた?」
「今の仕事がうまくいって、彼氏と…結婚したいなって」
「今の仕事がうまくいってない、彼氏には愛されてない気がしてるのに付き合ってる」
「そうだね」
「そこに甘んじず、もっとやるべき事があるんじゃないのって事でしょ」
「自分にあった仕事見つけて、幸せな結婚が出来る相手を見つけるって?」
「でも他の仕事をしたいとも他の男と付き合いたいとは思わない」
「だね…」
「所謂それは逃げになるんだろうね…私こんな事やりたかったわけじゃない!的なさ」
「だね…」
「理想と現実のギャップがあって、理想を手放さず諦めないことなんじゃない」
「諦めない…」
「彼氏の浮気を許してるからダメに思えるんでしょ…」
「そだね…」
「依存は大きな傷を生む。それを失ったら代わりなんてないから…。職種を問わず仕事を頑張れる人、どんな恋愛にだって幸せを感じられる人だったらいいけど、やっぱり人は何かに依存してしまう。だけど、その依存はすごい強さを生むと思うんだよね。なんだって出来る気がする。ただ、それを失う怖さが甘えに転じるんだろうね」
「…恋愛がうまくいくと仕事ってうまくいくよね」
「ナイス例え!」
「って、何の話だっけ?せのりの話してた筈じゃん」
「あはは、ウチは強くなる気はない。弱いままでも、ゆうじが側にいてくれさえすれば、なんだって出来る気がするかな」
「それは恋愛じゃなくてもって事?」
「そりゃ恋愛であればいいけれど、そこにしがみ付くわけにもいかないじゃん。ゆうじは今ウチにとって、生きる証拠かな。嘘をつかない人がいる、裏切らない人がいる、愛してくれる人がいる、ウチは一人じゃないんだって証拠。ゆうじが側にいてくれれば、また誰かを信頼できるかもしれないって思ってる。またか…そうは思いたくない。だから、側にいて欲しい」
「結婚匂わせといていきなり振られて、裏切りだとは思わないの?恨むでしょ」
「不思議だけど、ない!彼女にはなりたかったけど、信じてたのはずっと一緒にいられることだった」
「確かに裏切りじゃないけど…」
「でもさ、復讐って頭過ぎったんだよね」
「…あんたさ、彼女になってたらどうしてた?」
「え?!急になに?喜んでたんじゃない?」
「…せのりの傷って本当に癒えてるのかな?」
「何?」
「一人の男に依存するのって、好きだからじゃなくて復讐なんじゃない…」
「な、何で?」
「純粋過ぎるからそう思うのかな…。ウチ以外の人と話もしないあんたが、何であいつには!?ってよく考えたら思う。もし、ウチがあんたを裏切ったとして、まだウチを信用してるとしたら、これ程にない辛さだと思う。顔向けできなくて耐えられないかも。それにミッチー…」
「誰?」
「覚えてないの?!前の前の…ん?前の前の前の…ん?」
「あぁ、み…三…三…?」
「三木浩」
「そんな名前っけ?」
「プロポーズした男も名前覚えられてないなんて立場ないね…」
「あぁぁ…」
「思い出した?」
「あれとは違うよ。セックスだけだったもん」
「婚約破棄までさせといて、プロポーズされてポイやもんな」
「付き合う気はないってお互い言ってたのにね。色んな傷見せて、理想語ってたら責任感じたんじゃない?あの後直ぐ彼女出来て結婚したじゃん。お前と出会わなければ前の彼女と結婚してたし、お前とも結婚せずに彼女と出会うことができた~とか言ってたし」
「その後は知らんけど、本当の愛を知ることができた~とか言ってたよね」
「婚約しといて、他の女と同棲するような男が言う台詞かよってね」
「そういや同棲してたな」
「何故かお小遣いもくれてたで」
「ヤバイ生活やな」
「本当の愛ね…ゆうじも似たような事言ってたな」
「それって本当なんじゃないの?」
「え?」
「あんたに関ってると本当なんでもないことが真剣に思える」

「皆同じこと言うんだね」

「言葉悪いけどさ…自分で傷を負わなくても痛みが解るっていうか…」

「いいモルモットだ!」

「もう浮気はさせない。体を張った復讐…」
「そんなつもりはないよ~。何?!その正義」
「いや、復讐って聞いてそう思っただけ…」
「ウチは…自分の事しか考えてない…よ」
「ん?」
「ゆうじもさ、俺に彼女がいなかったら…とか言ってたんだよね」
「ミッチーの事知ってるからじゃないの?」
「あぁそれもあるか!」
「でも、本当に最高の恋愛だと思うんだけどな」
「だった…ね」
「戻ってくるよ…」
「そんなこと言ったら期待する…」
「期待してるんでしょ」
「裏切られたと思いたくなくて…」
「そうだね」
「理解しようとすれば、自分が彼を裏切った気になる」
「え?」
「信じれなかった…って」
「なんか、残酷…」
「その呟きの方が残酷だよ」
「あはは、ごめん」
「どうしたらいいのか解らない。ただ、感じるままに好きでいることしか出来なくて」
「ほんとに…やっとの幸せだったのに…」
「ウチを不幸扱いするなよ~」
「あはは、涙、止まった?」
「マシだよ。もう直ぐ止まるんじゃない?」
「なんか何もかも失ったって感じだね」
「得るものは、恐怖の記憶ってね」
「笑えないって!」
「もう少し頑張れそうだから…」


親友と夜通し話し込んだ。
口走る思いに心があったのかどうかは自分でも解らない。
そう言えば、友達という関係もよく解らないかもしれない。
彼とはどう付き合っていけばいいんだろうか。
ちゃんと学校行っておけばよかったなと、今更ながら思ったり。


涙が流れる。
悔しい…涙…か?!
心がむず痒くて頭をかきむしる。


もう嫌だ、楽になりたい。



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