106.彼の嫉妬 | 彼女じゃない恋愛*愛した男には彼女がいた
2005-08-18

106.彼の嫉妬

テーマ:彼女じゃない恋愛

翌日の事、私は夜、仕事場の女性と食事をしにいった。

女とは連るまない私。

仕事の帰りに急に話しかけられ少し動揺した。

派閥の境にいる私を引き込もうなんて魂胆なのだろうか。


ファミレスでドリンクバーを注文し、グラスを握る。

「何か飲む?」

年上の女性にも関わらず私は彼女を使いドリンクを運ばせた。

というつもりはなかった。

「あんたさ、モテるでしょ?」

「何でですか?」

「自然に女が出来てるよ」

「そ、そんなものですか?」

「先に声を掛けた方の負け、違う?」

「ドリンクですか?」

「それもだけど、全てに置いて」

「受身の女ですか」

「声を掛けたくなる魅力ね」

彼女の話はかなり分厚いオブラートで包まれていた。

早く用件を済ませて帰りたいのだけれど・・・。


そこへ彼からのメールが届く。

鞄の中でブーッブーッとバイブレーターが響いている。

夜の11時、いつもの時間。

頭の中が彼でいっぱいになった。

早く返事を打ちたい。

私は、人とあっている時に携帯を弄るのがどうも苦手だ。

早く終わらせてはくれないだろうか。


「あんた、何で誰とも連るまないの?」

「おもしろくないからです」

「ハッキリ言うね」

「すみません」

「でも、当たってるかも」

「何で仲間に入ってるんですか?」

「便利だから」

「利用ですか?」

「そうそう。本当はあんた寄りなのよってわけで声かけたの」

「はぁ・・・」


全く話が見えない。

帰りますと言えない私は、どうしたらいいのだろうか。

鞄の中が気になる。

するとまた、ブーッブーッと携帯が震えていた。

彼?親友?

私は思わず携帯を手に取ってしまった。


「彼氏?」

彼女にそう聞かれ、私は携帯を開き携帯を鳴らしている者を確認する。

「そうみたいです」

「メール?」

「いえ、電話みたいです」

「ちょっと、遠慮しないで出なよ」

「あ、いぃです」

私は彼からの電話を無視して振るえたままの携帯をテーブルの上に置いた。


「あんたさ、男好きでしょう?」

「はい」

「会社でカッコいい男いる?」

「うーん、まぁ粒揃いなんじゃないですかね?」

「佐藤どう?」

「カッコいいかも」

「イケる口ね・・・。合コンしない?」

「いや、男いるんで」

「私は旦那も子供もいるわよ。ただのカッコいい男集めての飲み会じゃない」

「それなら・・・」


そんな話をしていると、また彼から電話がなる。

もう0時を過ぎているのに。

いつも私がメールしたって返事しない人、疲れて帰ってメールを打つのは朝の人、そんな人がずっと私の携帯を鳴らし続けてる。

何か用があるのだろうか。


「彼、心配してんじゃない?」

「どうなんでしょう?いつもはこんなに連絡する人じゃないんで」

「ま、飲み会するなら女はあんたが良いなと思ったのよ。そういう事だからまた今度ね」


彼女と別れ、私は直ぐに彼へと電話をした。

「もしもし?」

「もしもし!」

「あ、あの・・・何?」

「こんな時間に何処へ行ってるんですか?」

「何で外って解かるの?」

「メール返事こないから」

「あなたも返事しないじゃん」

「俺はいつもだけど、お前は返事する人じゃん」

「友達と会ってたから携帯弄れなくて、ごめんね」

「ふ~ん、早く帰れよ」

「うん、今から帰る」

「そ、気をつけて帰れよ。じゃな」

「え、ちょっと、待って・・・」

一方的に電話を切られてしまった。


怒って・・・る。


私は翌日、メールを無視したことをメールでもう一度謝った。

返事はなく、まだ怒っているのだろうか。


夕方、彼から電話が掛かってくる。

「ごめんね」

「あぁ」

「まだ、怒ってんの?」

「怒ってない」

「怒ってるやん。そんなにメール無視されたん嫌やったん?」

「・・・解からんねんたらいい」

「え?メールじゃないの?」

「もういい」

「何よ!」

「はぁ・・・男か?」

「何?」

「友達は男かって」

「仕事場の女性・・・だけど?」

「お前、女とは仲良くせんやん」

「ほんまやって」

「あぁ、とにかくもっと早く帰れ」

「ごめん、心配したん?」

「心配しました」

「心配したんや」

「何、笑ってんねん」


彼が私に対して嫉妬するなんて思わなかった。

私は何処かで自分を「私なんか」と思っていた。

だから何も気付けなかった。

私たちの間に嫉妬なんてないなんて勝手に思っていた。

私が彼のたった一人なんだと気付いた今日、何だかとても嬉しかった。

そして、昨日あんな話をした後に、夜中出歩いていたことを少し反省。


私は彼の特別なんだ。

私も彼を特別だと思ってもいいのだろうか。

彼に嫉妬してもいいのだろうか。

私は毎日・・・。



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