連日沢山のお客様がお越しで、とても嬉しいですね
私は、
まずは昼の部『河内山』にて、
近習、米村伴吾。
この近習は三度目です。
ほぼほぼ、頭を深々と下げていて、何もないような役に見えるかもしれませんが、
六人が規律よく、調和を大切に勤めなければなりませんので、とても神経を使うお役です。
台詞や所作の一つ一つも、基礎中の基礎と言ってもいい役ですので、本当に一つ一つが緊張の毎日です。
大切に勤めなければならないお役です。
夜の部は、
『輝虎配膳』の大名。
こちらも、基礎中の基礎と言っていいお役。
その上、松嶋屋にとりましても、とても大切な狂言ですし、私自身も本当に有難いことに、
越路、直江山城守を勤めさせて頂き、
大名も三度目ですので、思い入れもあります。
一日一日大切に!
今月、一つ嬉しいことがあります
輝虎が怒りをあらわにし、一枚一枚着物を脱いでいくところ、
ともすれば、笑いが起きるこの場面…、
師匠の我當はそれを嫌い、狩衣の他に、着付けを一枚脱ぐだけでした。
高砂屋さんは、その他にあと二枚脱いでらっしゃいます。
輝虎の位を感じさせながら、
歌舞伎の豪華さ、贅沢さを感じれる、歌舞伎を楽しめる場面の一つかと思います。
そこで、博多のお客様からは、笑いではなく、
どよめき、そして拍手が起こります
これは嬉しい反応ですね
内容的にはちょっと伝わりにくい、難しいところもあるお芝居かもしれませんが、
こういう芝居の、コク、とでもいいましょうか、いい意味での、くささ、を楽しんで頂けたらいいなぁと思います
そして、最後の『幸助餅』では、
太鼓持助七。
前回は、四国、金丸座にて、
私も同じお役で出させて頂きました
今回はちょっぴり博多バージョン入れてます
とにかく、開幕直後の盛り上げ役ですので、華やかに、楽しく勤めたいと思っております
博多のお客様をはじめ、江戸の役者さん、幕内の方々からも、『幸助餅』いいお芝居だね!とのお声を沢山頂き、我が事のように嬉しいですね
上方の温かい人情芝居を、お楽しみくださいませ
その他にも、バラエティー豊かな演目が並んでおります
是非是非、博多座にお越し下さいませ
宜しくお願い致します