2006年03月16日 16時10分16秒

介護報酬不正/事業の認定を厳しくせよ

テーマ:今日の社説

 介護保険事業者が二〇〇四年に、介護報酬を不正請求した額は約八十億七千八百万円に上ることが厚生労働省の調査で明らかになった。介護保険制度導入からこの四月で六年を迎えるが、老人介護事業を行う悪徳業者が絶えない。同事業への認定規準を見直し強化する時期に来ている。


企業増え競争力が激化


 地方自治体が指導監査で求めたサービス別の返還額(加算額を含む)では、老人保健施設が約二十五億百万円でトップ。次いで訪問介護事業所が約十一億九千七百万円、特別養護老人ホームが約十一億五千三百万円だった。不正請求額は前年度比で約一・三倍で、年々、その額は増えている。


 これは、介護保険の対象者数の増加が原因の一つだが、それらの高齢者や一部身障者にサービスを付与する事業者の不正行為の結果であることはもちろんである。国の委託を受けて老人医療の手助けをするという立場であるにもかかわらず、その自覚を忘れ、さらに高齢者という立場、特殊な事情を逆手に不正を働くのは決して許されることでない。


 介護事業の認定は、厚労省の示した設備や人員基準に対し、各自治体が行う。当初から、高齢化社会における介護現場を巨大な介護サービス市場として企業参入が相次いだが、その後、採算が取れず撤退する業者も多い。高齢者介護は、単純作業、肉体労働といった側面もあるが、お年寄りの気持ちを酌んで行う奉仕の心が重要で、安直な気構えで参入した業者は被介護者に満足を与えることができず、長続きしないのである。


 その一方、介護サービスの内容はそこそこに、不正な報酬料を請求するという業者も絶えない。自治体に寄せられる保険享受者からの問い合わせや苦情は相変わらず多く、介護サービスの質のバラツキが極めて大きな問題となっている。事業者がかかえる介護福祉士についてもその質が問われている。この資格を取るには国家試験を経なければならないが、それをパスすれば即一人前になれるというわけではない。


 介護ヘルパーに限れば、売り手市場が続いているものの、促成栽培的な養成の仕方が目立っている。事業所は、介護要員を訓練し、さらに良質のサービスを提供するよう、どんなマニュアルを持ち、そのための施設、設備を整えているかどうか、こういった事業所の能力を見極めながら、事業認定をすることが重要である。


 介護保険を受ける対象者が年々増えることで、企業参入が増え今後とも市場の競争力が激しくなることが予想される。介護士の能力アップとともに介護内容の専門化、サービス内容の種類の豊富化を実現していきたい。


 一方、過疎地域では、採算の面で事業者が事業展開に二の足を踏むため、事業所を呼び込むのに許可認定の基準が甘くなる傾向があるのではないか。だが、過疎地でもサービスの質と量の充実を図るべきだ。自治体や各地の社会福祉協議会が、ボランティアで介護できる人材をプールするなど補助体制を整えることも必要だろう。



良質の事業所の参入を


 介護保険は、従来の生命保険の制度が現金保障だったのに対し、介護サービスという愛情も手間ヒマもかかる“現物支給”というアイデアを取り入れたもので、それが、この制度を国民が重宝するようになった理由の一つだ。この制度を今後も維持定着させるためにも、事業所認定規準を強化し、良質の事業所参入を進めていくことが重要だ。


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