今日の画像は『奥穂高への道663 奥穂高下山・上高地の自然美 明神附近の猿』、昭和のモンスター『阿久悠著「甲子園の詩」』、11日中日戦でカープ勝利に貢献した『8回97球無失点投球の九里亜蓮』と、『4打数2打点と大暴れした秋山翔吾』。そして、可愛い花たち『くもまぐさ』、『西洋サクラソウ・プリムラ』、園芸種の『ゼラニウム』です。いずれがあやめか、かきつばた、ですねえ。春爛漫です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■■■私は、『阿久悠』が亡くなってからすっと後になって気付いた。正直言って『阿久悠』って大変な人だったんだねえ、と大いに感動した。ピンクレディの『UFO』や八代亜紀の『雨の慕情』、沢田研二の『勝手にしゃがれ』などレコード大賞・作詩賞などを次々に受賞した。そして、それぞれの賞に最多受賞を記録する快挙を挙げ、『スター誕生』を主宰していたが、私は当時阿久悠をそれほど気にしていなかった。が、作詞賞を受けた、小林旭の『熱き心に』や『津軽海峡 冬景色』を私の持ち歌にして以来、私の心の中での阿久悠の存在はどんどんと大きくなった。5,000曲を超える作詞を遂げ、まさに『昭和のモンスター』とも言える存在である。没後15年、昭和のモンスター『阿久悠』を振り返る。

 

 

■■作詞が面白くなってくる。注文も殺到する。不思議なことに、当初と変わらず『歌謡曲らしくない』詞を書き続けているのに、今度は全てが売れるようになる。

 

『笑って許して』『真夏のあらし』『ざんげの値打ちもない』『また逢う日まで』『さらば涙と言おう』『昨日 今日 明日』『さだめのように川は流れる』『天使になれない』『愛は燃えているか』『とても不幸な朝が来た』『さよならをもう一度』『愛する人はひとり』『ピンポンパン体操』、これら全て昭和45年と46年のものであるから、面白くないわけがない。2年前、何の根拠もなしに、時代と僕の距離が接近して来たという予感が、当たったのである。

 

ここまでたくさん書いて、自分でも驚くほど売れると、もうしばらくはこの仕事から足を抜けないだろうと思えてきた。本職は放送作家であるとか、本当は小説家を志しているとかをエクスキューズにして、いつでも逃げられる姿勢で、いいところだけを啄むわけにはいかなくなったのである。

 

そこで、当初からずっと言い続けてきていた『歌謡曲らしくない』とか、『歌らしくないもの』を、具体的に理論武装する必要が生じて来たのである。今まで誰も書かなかった匂の歌を、偶然の隙間探しではなく、作詞家阿久悠の思想、個性として固める。窮屈でもそれにのっとって書く。それが阿久悠の詞であることを確立させる。

 

後に、30年も後になって、その時にメモした阿久悠作詞家憲法を本に発表したが、それまでは誰にも見せていなかったものである。憲法は15条まであるから、その何条かは時に応じて話していたかも知れないが、15条ある中で何条だという話し方はしなかったということである。

 

<1973年最初のレコード大賞・作詞賞『ジョニイへの伝言』 阿久悠作詞 

歌:ペドロ&カプリシャス 作曲:都倉俊一>

ジョニィが来たなら 伝えてよ  二時間待ってたと

割と元気よく出て行ったよと  お酒のついでに話してよ

友だちならそこのところ  うまく伝えて

 

ジョニィが来たなら 伝えてよ  私は大丈夫

もとの踊り子でまた稼げるわ  根っから陽気に出来てるの

友だちならそこのところ  うまく伝えて

 

今度のバスで行く  西でも東でも

気がつけば淋しげな町ね  この町は

 

友だちならそこのところ  うまく伝えて

 

今度のバスで行く  西でも東でも

気がつけば淋しげな町ね  この町は

 

ジョニィが来たなら 伝えてよ  二時間待ってたと

サイは投げられた もう出かけるわ  わたしはわたしの道を行く

友だちならそこのところ  うまく伝えて  うまく伝えて

 

■■<USA『黒マツダ』に新ZEVの試練・下>

◆『新ZEV規制、カリフォルニア州以外にも』 店舗網の強化と新商品の投入で、ここまでは計画通り。プランを狂わせかねないのは新たな環境規制とEVシフトの加速だ。

 

22年秋にテネシー州ナッシュビルで全米ディーラーを集めた年に1度の会議。『30年に全てがEVになることはない』。前北米マツダCEOの毛籠専務執行役員がこう表明すると、場内はその日一番の盛り上がりを見せた。

 

『電動化モデルは欲しいが、ピュアなEVは不安』。カリフォルニア州でディーラーを経営するブランドンは米国の消費者心理をこう説く。隣の独VW店がEVの品ぞろえを増やすのを横目に、マツダ客はHVやPHVについて尋ねることが多いという。

 

ただ環境規制の強化はマツダの想定を上回る速さで進み、エンジン搭載車への包囲網は狭まりつつある。カリフォルニア州は22年8月、EVと燃料電池車FCVを含む新しいゼロエミッション車ZEV規制を決めた。自動車メーカーはZEVと一定の条件を満たしたPHVを合わせた台数が新車販売全体に占める比率を26年に35%以上としなければならない。この比率は28年には51%、30年には68%に高まる。

 

PHVはZEVと合わせた台数の20%までしかカウントできず、電気だけで80キロ以上を走行出来る必要がある。しかもカリフォルニア州に追随しようとする動きはほかの州でも広がる。

 

マツダの22年の米国販売を州別に見ると、カリフォルニア州が最大の3万台で12%を占める。これにフロリダ、テキサス、NYと続く。現時点でZEV規制の導入を表明している州がマツダ販売に占める割合は5割弱に上る。規制への対応を誤ればマツダは主力の州で販売が減るリスクがある。

 

手をこまねいているわけではない。30年までに協業先の投資分を含めて電動化に1,500億円を投じ、26~27年頃にEV専用のプラットフォームを導入する。電動車の趨勢が決まるまでの過渡期をlHVやPHVで凌ぎながら、26年3月期までに投資などに自由に使いやすいネットキャッシュを5,000億円ためてEV時代の到来に備える。

 

22年11月、広島市のマツダミュージアム。米テキサスから来たという2人の米国人青年の姿があった。『僕はロータリーエンジンのスポーツ車『RX-7』を2台持っているんだ』とマツダへの思いを口々に語る。念願の日本旅行にミュージアム訪問を組み込んだという。

 

今も連結営業利益の5割は米国が占め、将来は『3分の2を米国で稼ぎたい』(幹部)とするだけに米国でのサブプレミアムとして強固なブランドを確立出来るかどうかがマツダの浮沈を決めることになる。中堅メーカーのマツダが次世代車の時代にも存続し続けるには、米国を軸としたブランド力向上でミュージアムに足を運んでいたようなファンを作り続けることが欠かせない。(山田遼太郎筆)

 

■■<『韓国サムスン営業利益96%減』 1〜3月、半導体不況が直撃>半導体市況の急落でサムスンが苦境に陥っている。

 

韓国サムスン電子が7日発表した2023年1〜3月期の連結決算速報値で、営業利益が6000億ウォン(約600億円)と前年同期比96%減と大きく落ち込んだ。景気低迷を背景に幅広いデジタル製品の需要減によって主力の半導体メモリーの販売が振るわなかった。市況の底打ちはまだ見られず、半導体産業の苦境は当面続きそうだ。

 

売上高は19%減の63兆ウォンだった。売上高営業利益率は1%と前年同期から17ポイント低下し、赤字転落の一歩手前で踏みとどまった格好だ。純利益や事業部門別の収益は4月下旬に発表予定の決算確報値で公表する。

 

収益急減の主因は半導体の不振だ。SK証券の部門業績推計(3月30日時点)によると、半導体部門の営業損益は4兆7000億ウォンの赤字(前年同期は8兆4500億ウォンの黒字)と14年ぶりの赤字だった。売上高も49%減の13兆8000億ウォンに落ち込んだ。

 

新型コロナウイルス禍でのパソコンやタブレット端末、ゲーム機の特需がなくなり、米IT(情報技術)大手のデータセンター投資も縮小。半導体供給網(サプライチェーン)の各所でメモリー在庫が積み上がったことで販売価格が急落した。半導体メモリーで4割弱のシェアを握る最大手サムスンでも営業赤字に陥った。

 

SK証券の業績見通しによると、半導体部門の営業損益は1〜3月期に底を打つものの、23年10〜12月期まで赤字は続く。需要回復のけん引役が見当たらないためで、韓国SKハイニックスや米マイクロン・テクノロジー、日本のキオクシアホールディングスなど競合各社も同様に赤字が続く見通しだ。

 

サムスンは7日、「一定水準までメモリー生産量を下方修正する」と減産を表明した。具体的な減産幅は言及しなかった。その上で『中長期的には堅調な需要拡大を見込み、インフラ整備や研究開発投資を増やす』としている。

 

サムスンで半導体に次ぐ収益の柱であるスマートフォン部門は売上高・営業利益ともに前年同期並みの水準を維持した。スマホ市場全体が落ち込む中で、旗艦モデル『ギャラクシーS23』シリーズが想定を上回る販売を記録したという。その他の家電とディスプレーの収益力は弱く、稼ぎ頭の半導体部門の落ち込みを補えなかった。

 

年間売上高30兆円を誇るサムスンの主要4部門はいずれも中国企業との競争にさらされている。その中で唯一、中国勢を大きく引き離しているのが半導体だ。その半導体がひとたび市況急落に陥れば営業利益が96%減となるほどに、他部門の競争力低下が大きな課題となっている。

 

◆半導体事業は、スピードが速いという特性があり、大量投資と大量販売による資金回収のサイクルがうまく回らないとダウンする。サムスンは次世代『2ナノ半導体』技術では、台湾の『台湾積体電路製造・TSMC』に遅れをとっていると言われている。技術的に最先端がリードできなければ、この世界では後塵を拝するだけになる。それだけ厳しい業界で、日本の半導体メーカーの倒産や液晶メーカーの破綻などはその類型に属する。し烈だねえ、半導体競争は。

 

■■<描き方さまざま『新選組の面々』>小学4年生の頃、歴史に興味を持ち始め、たまたま幕末の新選組の本を図書館で手に取った。児童向けの恋中心の物語だった。その後、出会ったのが、浅田次郎の『壬生義士伝』だ。

 

新選組にまっすぐでかっこいい集団のイメージを持っていた私は、読み始めて『え、これが』と戸惑った。南部藩の下級武士だった男は脱藩し、新選組に入ったが負け戦で満身創痍。方言丸出しで『わしは銭こが欲しかった』と独白。驚いた。

 

隊士達の重くて深い胸の内。揺らぎ続ける『誠』の意味。近藤勇局長を初め登場人物の第一印象と実際の人柄。私の朝ぎる知識で想像していた新選組はガラガラと崩れていった。

 

その後、新選組を書いた越水利江子『月下花伝』、司馬遼太郎の『燃えよ剣』なども読むと、取り上げ方が異なり、同じ人物でも全然違う。

 

真実を知るのは本人と周りの人達だけで、今となっては誰にも分からない。どれだけ追ってもつかめないのが歴史の醍醐味としった。作家さん方に感謝している。(朝日新聞投書 長野 女性(14))

 

◆14歳、中学生にしては出来過ぎの文だねえ。素晴らしい。浅田次郎の新選組はドロドロとした血の歴史の内容だったと思う。新撰組内が割れ、芹沢鴨や伊東甲太郎の虐殺など、おどろどろしい。だが、それも歴史の必然だったのだろう。例えば、豊臣秀吉の伝記ものは、陽気で明るい小説が多い。だがよく考えてみると、一農民が天下人に成りあがる過程では、他を押しのけ、貶め、さらには上司への取り入れなど、常人では考えられない表裏の活動、活躍があったに違いない。そういう目で歴史を見る必要はあるな。素晴らしき14歳ではある。

 

そういえば、今に歴史歴史家として名をなしている『磯田道史』は、岡山支藩の家老の家に生まれ、小学生の時代から家にたくさんあった古文書を読み解きたいという願望を持ち、高校時代にすでに古文書がすらすら読める段階にまで精通していたそうだ。まさに、『好きこそ ものの上手なれ』を地でいっている磯田道史なりだねえ。この長野の中学生も、将来歴史の大学者になる機運を持っていると見たが、どうだろうか。頑張れ、14歳!

 

■■<新井カープ5連勝貯金1『明日いい日になるように』 九里初勝利だ秋山4安打>
 ◇セ・リーグ カープ4―1中日(2023年4月11日 バンテリン)

カープは今季初の5連勝を飾り、新井カープ初の貯金1とした。投打の歯車がかみ合い先発の九里は8回無失点で今季初勝利。打線は秋山が4安打2打点とけん引した。

以下は新井監督と一問一答。
――九里は前回から今回は修正できた。
『前回の登板から反省して修正がしっかりできていた。今日のピッチングが彼本来のピッチングだと思うし、ナイスピッチングでした』

――球速も出ていた。
『そうだね。ストライク先行でどんどん打者に向かって行ってからね。彼本来のピッチングでしたね』

――これで先発ローテの投手みんなに勝ちがついた。
『先発投手に勝ちがついているというのは、凄くいい戦い方をしているということなので、みんなホッとしただろうし、また、次に向けて頑張ろうという気持ちになっていると思う』

――中軸が打点を挙げた。
『今日はヒットもたくさん出て、アキ(秋山)はすごい。打つのも、守るのも、走るのも引っ張っていってくれているけど、彼ぐらいの打者だったら驚きはないけど、凄いと思う』

――固め打ちできているのは状態がいい証。
『彼は1打席も無駄にしないという気持ちと、集中力を感じる』

――チャンスメ―クもできている。
『出て良し、つないで良し、決めて良しで素晴らしいですよ』

――貯金1。
『そこはあまりそんなに。まだ何試合。明日いい日になるようにしっかり準備したいですね』

――栗林も。

『セーブシュチュエーションになったからね。さすがうちのクローザーだなと。難しい場面で行きましたけど、ナイスピッチングでした』

◆まっこと、九里の投球は前回とは桁違いにいい内容だった。コースを丹念につき、ストライクゾーンを広く使っていた。ナイスピッチング。秋山の4安打はすごかった。特に9回ランナーを2人置いて、右中間越えの大3塁打には驚いたねえ。秋山の今シーズンは、昨シーズンとは別物に感じる。4連敗のあと5連勝。最近見たことも、効いたこともないカープの開幕風景だ。