[3]本日の一首━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
九州大学3年の富田です 
あと卒業までわずか一週間となりましたね
卒業プレゼンや近現代プレゼンを聞くと今年も本当に最後になったのだなと改めて実感します
この一年の歩みを振り返ってみるとあっという間だったと感じますね
そんな僕がＦＵＮと出会ったのは一年生の頃でした
あれから2年と数カ月が経ったと思うと、これまたあっという間です
ＦＵＮでの日々を思い返しと時に即座に頭に浮かんでくるのは、4年生の責任感を伴った活動の姿勢や表情のかっこよさです
毎年、毎年ＦＵＮの当たり前のレベルを作っている4年生は、自らに課せられた責任感を自覚して、言葉や表情が非常に引き締まっていて、皆の前に立つ堂々たる姿が本当に美しくあり、またかっこいいなと感じます
あんな4年生になりたいと思い過ごしてきて、とうとう気付けば僕も4年生です
当たり前のレベルを作っていく4年生として課せられる責任を全うして、最後のプレゼンの瞬間に自分の人生史上最高の境地に達したいと思います
責任を持って日々を生きることは素晴らしいことだと思いますし、責任を持って生きた人にしか味わえない達成感や感動があると思います
「責任感を持って生きるとはどういうことか？」
それはまさに日本の責任を全て背負って生きられた明治大帝のお姿を鑑にすると見えてきます
このような偉大な存在を父として仰げる日本人であることを心より嬉しく思います
それでは、本日の内容にレッツゴー
≪今日の一首≫
「果たすべき 務めに徹し 命をも
懸ける生き様 美しきかな」
僕達の班では、果たすべき責任に徹することが人間の生き方であるという話をしていきました
今回の章では、明治大帝の責任観念の強さを物語る美しい御製の後に欧米人の責任感と日本人の責任感について描かれていましたね
自分がやるべきことに徹する責任感に人間性が表れるし、一番生の充実があるのだと話しが進んでいきました
大教育家のサルツマン氏の部分でこのような1節がありました
「深き責任観念が、立派なる教育家になる基とするならば、子として、親として、妻として、夫として、国民としての責任観念に徹したとき、始めて善い子であり、善い親であり、良妻であり、良夫であり、良国民である」
この1節は非常に大切なことが綴られていると感じました
自分が果たすべき役割を自覚し、それらに徹した時に、始めて責任を果たせたと言えるのだという言葉にハッとさせられます
考えてみれば、いかなる人であれ、人と共に生きている限り自分に課される責任は至るところにあります
パッと思い浮かぶだけでも、サークル、バイト、学校、友達、子、日本人としてなどなど挙げればキリがありません
果たしてどれだけそれぞれの活動に責任感を伴って活動しているでしょうか？
僕は1年生の時、7期生の永井さんにいつもこんなことを言われていました
「お前はＦＵＮだけ頑張ったってダメたい。バイトも同じ気持ちで頑張れ」
何かを頑張って何かを疎かにするような薄弱な責任感では、実際に一つの責任も果たしているとは言えないという意味で言ってくれている言葉であったことは、最近身にしみて分かってきました
やはり、責任感がある人はいついかなる場所にあろうと自分が果たすべき役割を果たそうとします
その際には、条件がうんぬんといちいち考えたり、言いわけしたりせずに、やるべきことをただ黙々やる姿勢で望みます
まさに文中に出てきた責任感のある人物に共通する姿勢ですね
松本訓導は、自らの命を懸けて川に落ちた少年を助けました
咄嗟に飛び出し、疾風のごとく走って飛び込む姿。そこには、考えや言いわけなどなく、体が勝手に反応するところにまさに責任感の強さが滲み出てます
もちろん、自分が突き落とした訳ではありませんが、松本訓導は子供を預かる者としての責任を強く強く自覚していたのでしょう
自己保身を考えるなど本当の責任感の前には無用なのですね
体は自己を守るためにとっさに目をつむったり、体を反らしたり、「反射」という行動を取りますが、責任感はそれが人を守るという行為にまで及ぶ状態だと言えるかもしれません
「役割を全うするだけで死んでいくなんてかわいそう」
世の人はそういうかもしれません
しかし、これこそ松本訓導が同意し、最高の充実感を感じていきた生き様であり、そこに松本訓導が表れているように感じます
責任感の強さ、役割を徹する生き方にまさに松本訓導がどのような人間であったかがわかりますね
やはり、人間は責任感をどのように受け容れ、全うしていくかに人間が表れてくるし、それこそ人の心を打つ生き様なのだと思います
逆に、責任感を逃れる人の生き方には時としてがっかりしてしまいます
友達から聞いた話ですが、とある企業説明会で人事担当者が仕事での心構えを聞かれたところ
「自分の責任をいかに逃れるかだね。出世のためには自分の非を減らすことが非常に大事です」
と述べたそうです
その人は自分の目標には忠実なのかもしれませんし、価値観は十人十色ですから間違っているとも言えません
しかし、この話は何とも受け容れがたく、失望を感じ、絶対にこの人の下では働きたくないと感じました
皆さんも同様の感情を抱くのではないでしょうか？
やはり、人間は責任の中にこそ、自分の生きがい、やりがい、人生そのものがあると言えます
そうであれば、責任を受け入れなければ生きていないのと同様であり、絶対に責任を受け容れられる人間でいたいと感じます
果たすべき責任をしっかり全うして、充実した生を味わいたく思うＢＣでした
[4]編集後記
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連載「tommyの本のあれこれ！」
「本を味わう」
昨日、「小林秀雄」の偉人講座が開催され、学生と社会人で充実した1日を送ることができました
講座の冒頭で社会人の自己紹介が行われ、7期生の楊さんが小林秀雄との接し方を教えてくださりました
「小林秀雄の文献から何かを学び取ってやろうという姿勢ではダメだ。文献を味わい、感じる姿勢が大事である」
どうしても忘れがちですが、素晴らしいアドバイスだと感じましたので、これについて述べていきます
私達はついつい目先のことに活かそうと考えて、読書をしがちです
もちろん、自分の生活をよりよくしようという姿勢で読書をすることもビジネス書などでは大いにメリットがあることだと思いますし、そのような姿勢で読むからこそ気付くこともあると思います
しかしながら、小林秀雄のような深く味わい、心の奥から自分の人生とじっと向き合わなければ、その言わんとするところがわからない作品についてはそのような読み方では絶対に味わうことはできないのだと気付かされました
僕は学生講義の準備の際に自分の課題文献を読書をしていて、このような感覚を味わいました
学生講義の本番から遠く離れていて、何の考えも先入観もなく、文献を読んだ時には、本の描かれたシーンに自分がいるような感覚や心の底から震えあがるような感覚を抱きました
「こんなことが日本であったのか」
新天町マックで体中に電撃が走ったような衝撃を受け、鳥肌が立ったことを今でも鮮明に覚えています
それから何度も何度も読んで、自分の感動は間違いないことを確信しました
しかし、学生講義が近付くにつれて、自分の中で学生講義の構成が頭に浮かんできたり、その他の作品のことが脳裏をかすめて、作品そのものをじっくりと「味わう」ことができなくなっていました
事実関係や時代背景ばかりに気が取られて、本を片手にいかに講義をしていこうかとばかり考えていたのだと思います
そして、最近貸していた本が返ってきたため、じっくりと読んでみるとやはり深い感動や包まれる感覚を感じました
自分の利害を考えずに、ただ目の前の書籍と向き合い、しみじみと心の奥に何かが広がってくるのを感じるような読書、これこそまさに味わう読書だなと感じます
目先のことに活かそうとばかり考えて、すぐに役立つメリットを求めると、逆に人生という大きな視点を見失いがちです
時には、全く自分とは関係のないような、すぐに役立たない本をじっくりと「味わう」ことの必要性を改めて気付かされました
そういう時こそ、一番重要なことに迫ることができている瞬間かもしれませんね
そう考えると、ＢＣも近現代も何と有難い読書の時間を持てているのかと感じます
あと1週間、明治大帝を初めとする先人のおかげで脈々と続く国家とそれぞれの有難き出会いに感謝しながら、最後のBCを皆で盛り上げていきましょう
[5]BC朝の写真館
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[6] 今後の予定
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次回のBCは3月5日
第十三章 責任觀念の權化
です
