9月議会には、
「災害等により松戸競輪場での競輪開催が困難な場合に備え、松戸競輪場以外の競輪場での競輪開催を可能にする条例改正」
が提案されました。

関根ジローは会派「政策実現フォーラム・社民」と「立憲民主党」の両会派を代表して賛成の立場から下記の通り、本会議で討論しました。

採決の結果、賛成多数で条例改正は可決されています(反対者は、日本共産党、会派に属さない山中議員・湯浅議員)。

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議案第20号

松戸市自転車競走実施条例の一部を改正する条例の制定について、会派「政策実現フォーラム・社民」と「立憲民主党」の両会派を代表して賛成の立場から討論します。

この議案の提案理由は、災害そのほかの理由により松戸競輪場での競輪開催が困難な場合に備え、松戸競輪場以外の競輪場での競輪開催を可能とするためのものです。

災害そのほかの理由により松戸競輪場での競輪開催が困難な場合に、松戸競輪場以外の競輪場での競輪開催を「必ず行う」ものではなく、あくまでも「可能とする」ものであり、「選択肢を広げるもの」であります。

賛成理由を申し上げます。

まず、委員会での公営競技事務所による説明についてです。
今回の議案の大きな論点は「大きな災害が実際に会った場合でも本当に、松戸競輪場以外の競輪場で市主催での開催を行うか」でしたが、委員会において公営競技事務所から「災害の状況や、世論を注視し、慎重な判断を行う」や「松戸競輪場が避難所として活用される場合には、その役割を果たしていく」という旨の答弁があり、公営競技事務所のこの判断は適切であると確認出来ました。

次に、想定されうる「松戸競輪場以外の競輪場での開催」についてです。
9月上旬の台風13号では茨城県日立市や千葉県茂原市をはじめ多くの自治体で甚大な浸水被害がありました。このような浸水被害は、松戸市浸水ハザードマップ上で浸水エリアになっている松戸競輪場でも起きることがあるかもしれません。浸水の恐れが生じた場合、松戸競輪場は垂直避難場所に指定されていますので、地域住民などの避難場所をはじめ様々な防災機能として活用されます。水がひき、安全が確認されるなどした以降に、避難場所としての活用等はおわることになりますが、松戸競輪場の受電設備や通信設備などは1階にあるため浸水してしまう可能性が高く、また競輪バンクも浸水により破損してしまうかもしれません。そのような場合には当然、復旧作業をしていく必要が出てきますが、様々な事情により、その復旧には時間を要する可能性があります。このような場合、松戸競輪場で競輪開催をしたくても「できない」という事態に陥ってしまうかもしれません。そこで、今回、ご提案された「災害そのほかの理由により松戸競輪場での競輪開催が困難な場合に備え、松戸競輪場以外の競輪場での競輪開催を可能としておくこと」は、大事なことと判断しますので、本議案に賛成します。

最後に、2点の要望です。
1点目、松戸市が災害により被災地となってしまった場合、まず競輪場は必要とされる災害対応機能をしっかりと果たし、その後に他場での開催を考えることになろうかと思いますが、その際は「被災者への支援」や「災害復旧」を目的に行うなど、被災した市民感情に寄り添い、かつそのことが松戸市民にわかる形で開催されることを望みます。
2点目、松戸競輪はその収益の一部を市の一般会計へ繰り出しています。令和3年度は3億円、4年度は4億円、5年度は3.5億円の見込みです。もし、松戸市が災害によって被災地になった場合、松戸競輪場は必要とされる防災機能の役割を果たしうえで、その後の災害の状況や、世論を注視し、競輪開催のタイミングをはかることになりますが、その年度や必要に応じてその年度以降の競輪事業の収益金については、「被災者の支援」や「災害復旧」に充てることに活用することもご検討いただきたいと要望します。

以上、申し上げまして本議案に対する2会派を代表しての賛成討論といたします。