仙台市議会選挙、民主党現職、岡本あき子さんは、

「集団的自衛権の行使で巻き込まれるのは民間人。断固反対する」

などと重ねて強調し、トップで5選を飾った。

河北新報社転載↓↓↓↓↓

<仙台市議選>野党4区でトップ当選

2015年08月03日 月曜日

 安全保障関連法案をめぐる「自民1強」の揺らぎが、一票の行方を翻弄(ほんろう)した。激しさを増す国会論戦と並行する形で、2日投開票を迎えた仙台市議選。共産が宮城野、若林、泉でトップ当選を飾るなど、5選挙区のうち4区で野党候補が首位を占めた一方、与党候補は逆風下で苦しい守りを強いられた。

 「廃案は市民の意思だ。有権者の良識に敬意を表したい」。若林選挙区で他候補を圧倒する得票を集め、再選を果たした共産現職の庄司あかりさん(30)は、荒町の事務所で支持者と握手し、喜びを爆発させた。

 陣営内には当初、法案反対の世論が得票に直結しないのではとの懸念もあった。告示後、息子が自衛隊員の父親から「応援する」と声を掛けられるなどし、日増しに追い風を実感した。

 共産党は市内の全5選挙区で「戦争法案ストップ」を前面に出す戦いを展開。公認候補はいずれも得票を増やし、躍進を遂げた。庄司さんは「憲法9条を生かした政治の実現につなげたい」と力を込めた。

 民主党も安保法案の審議動向をにらみながら、国政と連動した戦いを展開した。太白選挙区の現職岡本章子さん(50)は「集団的自衛権の行使で巻き込まれるのは民間人。断固反対する」などと重ねて強調し、トップで5選を飾った。

 党本部も選挙戦最終日に枝野幸男幹事長を投入するなど、分厚い態勢で支援。長町の事務所で祝福を受けた岡本さんは「被災地から命を大事にする政治をつくる」と決意を新たにした。

 防戦を余儀なくされた自民党の候補は伸び悩んだ。

 青葉選挙区で3選した現職跡部薫さん(50)は「厳しい戦いだった」と話し、北根の事務所で安堵(あんど)の表情をのぞかせた。

 前々回(2007年)、前回(11年)は無所属。初めて党公認を得て臨んだ。「国政との結び付きを重視したい」という思惑だったが、前回2位の得票を減らし、下位に後退した。

 他選挙区に党公認で立候補した同僚は、厳しい世論を警戒して自民色を封印するなど周囲には動揺もあった。跡部さんは「政党に波があるのは当然のこと」と話し、足元の課題解決に全力を挙げることを誓った。