第1318の解体ー無期懲役 part 4 | 世界解体

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知らないことは ボクらの道を狭くする
情報の海と訣別し 本当に必要な知識を今 ものにするんだ
世界解体は その力強い 道連れだ!

ニンゲンがニンゲンを裁く。

無期懲役

決して誰もが納得出来るようにはならない。

法律によってジブンたちの行動に一定の歯止めをかけることでボク
らの暮らしは安全なものになっただろうか? 王制時代や独裁時代
などと違って、不平等な法律が少なくなるにつれ、ボクらは何とな
くそうなったような気がしてるよね。

キリスト教の汚点である魔女裁判のようなものは確かになくなった
けど、民主的なセカイになったからといってコトはそう単純に進ん
でいないんじゃないかな?

非人道的な死刑を廃止せよ!という声がある一方で、ヒトをひとり
殺したぐらいでは無期懲役が関の山だなんて理解出来ない!どうし
て死刑じゃないのか?という憤りの声だってある。

法律が整備されるにつれ、表面的な平等感の背後にひっそりとトン
デモナイ悪意が隠されているのが今という時代じゃないだろうか?
狂った独裁者の時代にも、腐敗し尽くした王の時代にもなかったよ
うな暗黒がボクらを取り巻いているんじゃないだろうか?

どれほど法律に磨きがかけられても、ボクらがジブン自身を磨かな
ければ、死刑にしたいほど凶悪ながらも無期懲役に服するような誰
かが、その時の運や環境で輩出されて来る。それがボクらのセカイ
であり、もしかしたら

それ以外の選択肢はないのかも

しれない。

でもね、不当だと思われる無期懲役の判決を、ただ法律のせいにし
ても仕方ないんだよ。殺したものは殺し返すしかないような社会を
後生大事に生きている限り、このセカイは永遠に、いや、ボクらが
滅びるまで今のままであり続けるしかない。

それで良いのだろうか?
たしかに殺したいぐらいの憎しみを忘れること、許すことがいかに
ムズカシイのかは言うまでもない。でもね、たとえどんなことがあ
っても、結局は殺し合うしかないような社会はそう遠からず自滅す
るんだ。

無期懲役という刑罰の軽さを憎み、恨み、果たされぬ復讐のジレン
マにおちいって生きている間は、ボクらに幸福は訪れないだろう。
「それでも良い」と言うかもしれない。悲惨極まりない事件の被害
者の遺族になったとしたら、あなたもわたしも。

でもね、そうなるかもしれないけど、そうならないことがどういう
ことなのかということぐらいは一度考えても良いかもしれない。

許すことの難しさ

について考えることで、もしかしたらボクらは思ってもいない遠く
の景色を見ることが出来るようになるかもしれないのだから。



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