中国発祥の唯一の民族宗教「道教」のエッセンス。
タオ（道）
じゃあ、さっそく解体だ。
老子、荘子によってつくられたって一般には思われてるけど
架空の人物かも？っていう説もあるんだよね。
それはともかく、道教自体は存在してる。
もう既に１６００年を優に超える歴史を持って、その思想、生き方
を問いかけて来る。フムフム、どんな考え方を？
道教のベースは「タオ」。
タオとは「万物の源、無」かな。
しかし、道教はお高くとまった高尚なものではない。
テーマは解脱とか悟りとかと言ったものではなく、あくまで
この世での利益と不老不死
といったなんともニンゲン的な欲望を肯定するものなんだよね。
道教を源とする考え方には
漢方・気功・易・陰陽・占星・五行・庚申信仰
などなどがあるんだけど、いかにも健康やこの世での幸せを追求
していこうという気持ちが見て取れるなあ。
かたちとしては、ごく普通に信仰される民衆道教と
体系を持つ教団道教があるみたいだけど、これには大した違いは
無いんじゃないかな。仏教の在家と出家の違いと同じようにね。
タオが指し示す生き方とは
何も欲さず、そしていかなる命令もしない
あるがままそのままにあれば良い
と相当な肯定感で満ちている。
これを「玄徳」というんだけど、誰も玄徳であれと言ってる。
欲張らず、美しい心で美しい生活を送れれば
自然とともに長生きすることが出来る
なにかご長寿さんのアドバイスみたいだけど、実際そのような
ものなんだよね。現世を肯定し、そこでの幸せを重視し、ニン
ゲンらしく生きる、より長く。とても分かりやすいなあ。
いかにも逞しき中国を象徴するような考え方だけど、
単純にタオに生きることが出来れば、とても良い人生を送るこ
とが出来るかも。
ね。
