人生の一大イベントを解体してみよう。
結婚
人生においてひとつのゴールと思ってる人も居るんじゃないかな?
ただそのゴールまで、ここんとこドンドン遠く長くなってきてる。
データを見てみると、日本の平均初婚年齢は
男(歳) 女(歳)
1960年 27.2 24.4
1980年 27.8 25.2
2000年 28.8 27.0
2005年 29.8 28.0
ここ50年近くの間に、男性で2.6歳、女性で3.6歳、結婚が遅く
なって来てるけど、ここ5年で男女とも1.0歳ずつ遅くなってるのは
要注目だ。男女とも平均初婚年齢が30歳を超えるのは目の前だ。
これほど晩婚化してきてるのには、たくさんの理由があるんだろうが、
それは置いといて、そもそも結婚って何だろう?
ここから考えてみようか。
「結婚」という言葉自体が出来たのは、明治に入ってから、"marry"
に対応する翻訳語としてらしいが、そこに含まれる<契約>という
概念は結婚の本質を表してるんじゃないかな?
男にとっても女にとっても、結婚相手を決める決断は、もっとも重大
な買い物にも比されるように、イチカバチかの大勝負だもんね。
簡単に契約を結ぶ訳にはいかないよな。
たくさんある娯楽、女性の社会的地位の向上、経済的自立、男性の軟
弱化、精神的未成熟、将来への不安、社会常識への反抗心、挙げてい
けばキリがないぐらい結婚に踏み切れない要因が出てくるけど、実際
のところどう?
契約には守らないといけないこと、果たすべき義務、それに応じた権
利、およそ生物としてのニンゲンの本質とは関係のないことが自分を
取り巻いてしまう。ここにボクらを「不安」に陥れる罠がある。
「不安」の概念はサルトルの哲学にも重要なキーワードとして登場す
るが、現代のボクらにも解くべき課題として残ってる。
結婚が、とてもナチュラルな感覚で行われるのではなければ、大なり
小なり、ストレス=不安を生み出す原因となることを避けることは出
来ない。生まれた状況も、育ってきた環境も、何から何まで違う二人
が生活を共にする。無理は承知の世界だ。
押さえておこう。
無理に結婚する必要はない。
自分の人生に必要であればすれば良い。
そうでなければするべきではない。
不自然な結婚は不調和を増幅するのみ。
それでもボクらは結婚するだろう。準備が出来てようが出来てなかろ
うが。それがニンゲンの性。
そう思わない?