第45の解体ー神経伝達(脳内)物質 | 世界解体

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情報の海と訣別し 本当に必要な知識を今 ものにするんだ
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脳は情報を伝達する時に電気信号を使うと同時に
もうひとつ重要な物質を使っている。これがないとボクらは脳の機能
を使うことが出来ない。

神経伝達(脳内)物質

を解体していこう。

第20の解体ー脳科学 でも説明した通り、ボクらが見たり聴いたりし
た情報は、いったん電気信号に変換され、神経の末端まで運ばれて、
次の神経細胞との間にあるごくわずかな隙間をつなぐために神経伝達
物質へと変換され情報を伝えていく。なんともまどろっこしいシステ
ムだが、このシステムが出来上がった過程には深い意味が隠されてい
るだろう。

神経伝達物質にはどんなモノがあるか?
すべてが明らかになってる訳ではないので、例を挙げると、

セロトニン(睡眠、覚醒、摂水、摂食、性行動、学習、記憶に関係)
ドーパミン(脳を活性化して創造性を高める)
ノルアドレナリン(怒り、驚きの伝達)
エンドルフィン(痛みを和らげる、脳内麻薬物質) などなど
その他にも、アドレナリン、アセチルコリン、ソマトスタチン、
チロトロピン、コルチコトロピン、プロラクチン、LH 。まだまだ
発見されてないものも多くあるようだ。

なぜこんなにも多くの物質を使って、ボクらの精神活動を支配するよ
うなシステムが形成されたのか? その謎はもっと重要なことへとボ
クらを導いていく。

ボクらの世界を解体する重要な鍵ー「複雑系」
最先端にある世界理解のキーワードだ。世界の複雑さには理由があ
る。それも何かシンプルなルールが。川がその末端に行くに従って
支流を増やし、複雑な造形を見せるのに対して、その源を辿れば、
わずか一滴の源流に行き着くように。

脳のシステムもその一例に過ぎない。

複雑ではあるが、ルールはシンプル。
例えば、人間を他の生物と隔てる一番の特徴はその創造性にあると言
うことが出来るだろうが、その源はというと、快感中枢にあるA10神
経と呼ばれる部分にその秘密がある。

A10神経は他の動物には無く、脳の精神活動を行う部分とも符合する
んだ。そこから発せられるドーパミンがその秘密の鍵。性欲、食欲、
創造的欲求と、順を追って、快感と幸福感の波がボクらの脳を満た
す。おまけに、ここでだけドーパミンの分泌を抑えるオートレセプタ
ーがぶっ壊れていて、ドーパミンの分泌を止めるものがない。

押さえておこうか。

ヒトは脳によって動かされている。
今よりも多くのドーパミンの分泌を目指して。


目の前の複雑さに戸惑ってないでその奥を見通せば、シンプルな事実
が見えてくる。それが出来ればボクらはもっと素晴らしくなれる。


分かるよね?