小林製薬の紅麴(こうじ)を使ったサプリメントが原因と疑われる健康被害が多発し、5人が亡くなり、100人以上が入院する事態になっているが、健康食品による健康被害は、これまでも報告されている。
【写真】腎機能に異常の患者3人「共通点は紅麴」 医師は小林製薬に報告した 2017年には植物「プエラリア・ミリフィカ」を含むサプリメントを飲んだ人から、月経不順やアレルギー症状などの訴えが相次ぎ、健康被害は220件以上に達した。
プエラリア・ミリフィカはタイ原産のマメ科の植物で根に女性ホルモンと同じ働きをする成分を含む。サプリは、豊胸効果をうたっていた。
03年、植物アマメシバの粉末や錠剤などを飲んでいた人が閉塞(へいそく)性細気管支炎を発症した事例が起きた。全国調査で8例が判明し、その後少なくとも1人は亡くなっている。
アマメシバは東南アジア原産の低木で、マレーシアなどでは葉を加熱調理して食べている。
日本では便秘解消やダイエット目的の健康食品として流通していた。原因物質は特定されていないが、粉末や錠剤などの形で大量に、長期にわたって摂取したことによる発症とみられる。